
Googleは2026年3月27日、Google翻訳アプリの新機能「ライブ翻訳」を日本でも提供開始した。この機能は昨年12月にアメリカ・メキシコ・インドでAndroidのベータ版をリリースし、このほど日本をはじめ、仏・独・伊・英国などを含む多くの国々で、iOS版と合わせてリリースしたのだ。
70以上の言語に対応しているとのことで、実際に使ってみたら、むちゃくちゃスゴイ! イヤホンでライブ翻訳を聞きつつ動画サイトを見たら、ほぼ同時通訳!
字幕では伝わってこない発話者の言葉のニュアンスも感じ取れるので、外国語圏の動画の内容もすんなり入って来る。これは世界が広がりそうだ。
・3つのモード
さっそくGoogle翻訳アプリを起動してみると、アップデート後の初回起動時には「ヘッドフォンでライブ翻訳をお試しください」と表示される。
アプリを起動すると、通常の翻訳画面の下に「ライブ翻訳」と表示されているのでコレをタップする。
ライブ翻訳には聞き取った言語をヘッドフォンで翻訳言語で再生する、いわゆる「リスニングモード」。それから会話をそれぞれの言語に翻訳する「会話モード」。それから音声を再生しない「テキストモード」の3つの機能がある。
ヘッドフォンを使用している場合、会話モードではそれぞれの言語を交互に通訳する。たとえば英語と日本語で対話していた場合、ヘッドフォンで英語から日本語に翻訳された言葉を聞き取り、日本語で返答すれば英語がスピーカーから流れる。もちろん逆も可能だ。
これは言語の壁を越えるのにかなり役立ちそう。不意に外国人観光客に道を聞かれても、スマートに対応できそうである。
カスタム設定では、相手と自分の言語の出力先(テキスト or スピーカー or ヘッドフォン)を指定することができる。
・海外チャンネル漁りがはかどる
会話モードの実力を試してみたかったが、あいにく近くに多言語話者がいないので、まずはYouTubeをパソコンで再生しつつ、その話をスマホで拾って、ライブ翻訳してみた。
すると、スマホにテキストを表示しつつイヤホンからは翻訳された日本語が流れてくる。この時、見ていた「CNN」の報道番組では男女複数の人物が出演していたのだが、その話者によって音声も男女別々の声に切り替わった。
しかも発話者のしゃべる感情までも再現しており、ただの同時通訳ではなく、議論の様子がとてもわかりやすかったのだ。AIの会話表現の進化には驚かされる。
もしかして私(佐藤)がよく知らない言語でも、表現豊かな翻訳を聞くことができるのでは? と思い、ミャンマーのエンタメチャンネルを見ると、これまた臨場感のある翻訳を聞かせてくれる。
言葉が聞き取れるだけで、その内容がより良くわかる。今まで言葉がわからずに見ることのなかった海外のチャンネルから、情報を得るのに役立つだろう。海外の未知のYouTubeチャンネルはそれこそ膨大だ。それらにアクセスして情報を得られる、まるで生活圏内に新しく巨大な図書館ができたみたいだ。使い方次第で相当量の情報を得ることができるだろう。
・世界が広がった
今のところ(2026年3月)、YouTubeには字幕機能があり内容を理解することができる。しかしテキストなので読むのがわずらわしい。音声翻訳だと映像に集中できるし、「ながら見」もはかどるというもの。ラジオ感覚で楽しむこともできるだろう。映像に依存しないコンテンツであれば、音さえ聞いていればいいし。
難点として翻訳が5~10秒の遅れること。映像に変化の少ないニュースやトークなら良いが、スポーツチャンネルなどを見ると、言葉の遅れがじれったくなるかもしれない。とはいえ、最近X(Twitter)も日本語・英語の自動翻訳に対応し、言語の壁が一気に低くなっている。これは本当に世界が広がったのかもしれないな。
参考リンク:Google、CNET Japan
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Screenshot:Google翻訳