
ネットで “面白いホテル” と検索すると「一度は泊まってみたいユニークなホテル」みたいなタイトルの記事が山ほど出てくる。しかし、その多くは実際に泊まっていないか、泊まっていても価格や使い勝手がよく分からないものばかりだ。
ガチで変わった宿泊体験ができるホテルはどこなのか……そう思いながら年間50泊以上、仕事と趣味を兼ねてさまざまな宿に泊まってきた。そこで今回は、私自身が実際に利用して本当に衝撃を受けた10施設を紹介したい。まず紹介するのは……
・泊まれるスナック街(青森)
青森県弘前市。スナックが並ぶ繁華街の一角に「GOOD OLD HOTEL」なる施設がある。昭和全盛期のスナック街の雰囲気や文化が味わえる貴重なホテルで、客室の名前も看板も「愛人」「ニューうさぎ」「ぴちぴち」など当時のまま。
価格も意外とリーズナブルで、私は1泊4900円で「愛人」に泊まった。詳しくは過去記事のとおりだが、歓楽街にあるので男性1人かカップル、もしくはグループ利用がオススメの施設である。
・宇宙空間を満喫できる未来型カプセルホテル(埼玉)
東武スカイツリーラインの北越谷駅。駅西口から徒歩約1分の場所に、宇宙船のような未来型カプセルユニットがズラリと並ぶ「HOTEL GALAXY POD」がある。
カプセル内のコントロールパネルで5色の照明や空調を自由に設定できるのが面白い。駅前の立地で1泊2980円(取材当時)だから、宇宙に関係なく使い勝手は良いだろう。
・衝撃のUFOビューホテル(千葉)
幕張本郷にある「ファミーINN幕張」は大浴場・サウナ付き。ごく普通のビジネスホテル……だと思っていた。楽天トラベルで1泊8100円、無料シャトルバスで海浜幕張駅や幕張メッセにもアクセス可能と、条件だけ見れば実用性重視のホテルである。
しかし、夜景でも眺めようと思ってカーテンを開けたら……目の前に超巨大UFOがいた。UFOを真正面から拝めるホテルは他にないだろう。
・鉄道コンセプト客室(山梨)
富士急ハイランドに隣接する「ハイランドリゾート ホテル & スパ」には『富士急行線ルーム』が存在する。実物の運転台や乗務員室、方向幕、車内放送、制服貸出まで完備。しかも映像を流しながら運転士ごっこができるという徹底ぶり。
窓からは富士山が見え、朝起きたら目の前に電車。価格は決して安くないが、体験の密度が異常なので納得せざるを得ない。鉄道好きの方は一生の記念になるのではなかろうか。
・急増中のコンテナホテル
国道沿いに現れるコンテナ群……その正体は「HOTEL R9 THE YARD」。車利用が前提で、駐車場の目の前がそのまま客室という便利なホテルだ。
1棟1室なので隣室の物音とは無縁。フロントやランドリーは別コンテナのため外に出る必要はあるが、それを差し引いても快適さは想像以上。ゴルフ前泊で利用して1泊5800円。部屋を出てそのまま出発、という使い勝手の良い宿だった。
・教会の宿坊(東京)
市ヶ谷駅のすぐ近くにある日本福音ルーテル教会の施設「ルーテル市ヶ谷センター」。宿坊というと、修行のような質素な環境を想像しがちだが、客室はビジネスホテル以上に広く、シモンズ製ダブルベッド付きで超快適。
バス・トイレは共用、エレベーターなしという制約はあるものの、教会らしい静けさと広さで穏やかな滞在が可能だ。当然、館内は驚くほど清潔でスタッフも親切。1泊5500円(取材当時の価格)とは思えない満足度だった。
・アウトレイジ過ぎる激安ホテル(神奈川)
宿泊ポイントを貯めると映画『アウトレイジ』のTシャツやジャンパーと交換できる謎ホテル「グランドサン横浜」。フロントや廊下など、至るところにアウトレイジのポスターが貼ってあるのだが、実はこのホテル……
オーナーがアウトレイジに出演。作中で強烈な存在感を放ったチャン会長のホテルだったのである。そのため館内はアウトレイジミュージアム化。さらに世界の巨匠・北野武さんの絵も展示されている。1泊2食付き・25時間滞在で7300円は安すぎました。
・激狭ツインルーム(東京)
東京の安宿街・南千住にある「ホテル アクセラ」。古沢記者から「最高過ぎたので2人で泊まりませんか?」と提案され、大人2名1泊5200円(1人2600円)の激安プランで利用したのだが……
布団が2枚敷けないレベルの狭さで震えた。ただ、狭いこと以外は問題なし。清潔感があって大浴場もある。シングル利用なら最高かも。
・広すぎて逆に眠れない(埼玉)
さいたま市・別所沼公園の敷地内にある公共系の宿泊施設「ヘリテイジ浦和 別所沼会館」。公園と一体化した立地で、落ち着いた雰囲気が特徴なのだが……
案内された和室が24畳の大広間でビビった。企業研修や合宿用の部屋を独り占めする形になり、広すぎて逆に落ち着かずなかなか寝付けず。軽朝食、大浴場付きで1泊約9000円。将軍気分を味わいたい方にオススメ。
・駅舎ホテル(福岡)
福岡県田川市の「田川伊田駅舎ホテル」は、その名のとおり駅舎の中に泊まれるゲストハウス。料金は1泊2000円台からと激安で、私が泊まった日は3300円。寝台列車風の内装も雰囲気抜群で、窓からは駅ホームと線路が見える……のだが。
私が泊まった部屋はロータリー側で、窓の外は「駅前ロータリー」だった……強烈な部屋ガチャが発生する点だけ要注意である。
・ユニークなホテルに泊まりたい
──以上、私が実際に泊まってとくに印象に残っているホテルである。万人向けではないかもしれないが、ハマる人にはハマる施設ばかりではないだろうか。
たまにはこうしたクセの強い宿を選んでみるのもアリだろう。宿そのものが旅の目的になる。気になる施設があればぜひ泊まってみてほしい。それではまた!
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.