
ダイソーをうろついていたら、100円で人生ゲームのような すごろく が売られているのを発見した。
真っ当な人生を歩みたい……そう思ってたのにいつの間にか職を失った2025年。せめてゲームの中でくらいは順風満帆な人生を体験しようと購入してみたのだが……
商品名が「リアル人生すごろく」だけあって、内容が妙にリアルなのだ。健康、仕事、結婚……ただの子供向けゲームのはずなのに、ゴールするまでになんだかいろいろと考えせられたぞ?
・ダイソー「リアル人生すごろく」
「リアル人生すごろく」は2〜4人で遊べるすごろくだ。マップは表と裏で異なっていて、表面は「現代編」、裏面では「未来編」を楽しむことができるぞ。
100円のわりには結構しっかりしていて、中には「ゲーム盤」「チェックシート」「サイコロ・コマ」が入っている。
・お金ではなく「幸せ」で勝者が決まる…!?
世間一般の人生ゲームだとお金を1番集めた人が勝者だが、「リアル人生すごろく」内にはお金を稼ぐ要素は無く、代わりによりたくさんの「幸せ」を集めた人が勝ちとなる。
付属のチェックシートにゲーム内で得た「ハート(幸せ)」の数や、キャリアなどを記載していき、最終的に集めたハートをポイントに換算するってわけだな。すごろくを遊ぶ上でチェックシートは必須なので、何度も遊びたい人は先にコピーを取っておこう。
サイコロと駒を組み立てて準備完了! 人生ゲームだけあって産まれた瞬間がスタートだ。残念ながら友達が少ないため、ぼっちで1人2役やっていくぞ(女の子︰まろ、男の子︰ロケ男)。悲しすぎる。
ハート(幸せ)の数が多ければ勝利なので、どれだけハートが貰えるマスに止まれるかが重要だ。だけどハートを失うマスもそこそこあるので、なかなか幸せが貯まらない。
「遠足の行き先が我が家の裏庭だった…」とか「焼き鳥がタレか塩かでケンカになった」なんてしょうもない理由で積み上げてきた幸せが減ると、無性にガッカリするな……。
・センスを集めてジョブチェンジ可能
また、序盤ではハートとともに「センス」を集めることができる。
アート・音楽・スポーツと3種類のセンスがあって、一定数のセンスを集めるとで会社員ではなく特殊な職業に就けるのだ。女の子(まろ)はどれも中途半端なセンスだったので会社員に、男の子(ロケ男)は才能に溢れていたので漫画家への道を選んだぞ。
そこから少し進むと「30歳」で一旦ストップがかかる。ここまででセンスが増えていれば転職ができるというマスだ。
その上には「ここからが人生の本番だ!仕事を頑張って、結婚も考えて、いろいろやっていこう!」という文言。これが30歳というのがすごろくのくせに絶妙にリアルだよな……。
・結婚しない選択肢も選べるが……!
そして驚いたのが「結婚」が選択式になっていること。結婚してもいいし、結婚しないで自分のキャリアや幸せを追求するのもアリなのだ。ただ、結婚することによってハートが多く貰えるマスがいくつもあるみたい。
結婚ルートには「2人で食べる朝食が最高においしい(ハート2つに〇)」だなんてマスがあるのに対して、結婚を選ばなかった人が通るルートには「カードゲームでレアカードを引いた(ハート1つに〇)」「合コンに行ったけどあまり話せなかった(ハート1つに✕)」なんてマスも。やけにリアルでなかなか心にくるものがある。
・健康診断の重要性を思い知らされる
他にもおもしろいなと思った要素は「健康診断」の重要度。後半になるにつれ、健康診断を受けないとゴリゴリ幸せ(ハート)が削られるマスが頻出するのだ。
なんだかんだ身体が資本だもんな。健康が一番ということをゲーム内でも痛感させられた。
・より良い人生とは…?
1人2役でプレイしていたのだが、最終的に2人の人生が全然違う方向に進んでいくのがおもしろかった。ゴールすることでポイントが貰えるんだけど、後からゴールした女の子に大往生としてなのか、より多くのポイントが入ったな。
会社員になった女の子(まろ)は結婚することなく仕事に邁進し、最終的に社長まで登りつめた。ただ、人生の途中で集めた幸せは、差し引きするとハート1つのみ。圧倒的なキャリアとゴール順によって、男の子とポイントを大きく引き離したが、果たしてその人生は幸せだったのだろうか……?
一方、漫画家になった男の子(ロケ男)の方は、レジェンド漫画家にはなれなかったものの、結婚し、子供も1人産まれ、道中でも差し引き4つとそこそこのハートを集めた。ただ、最終的なポイントは女の子(34P)に大きく及ばず(21P)だった。
はたしてこの2人の人生はどちらが幸せだったのだろう。ただの100円ポッキリのゲームだったのに、考えさせられてしまったな……。
自分が子供だったら何も考えず楽しく遊べたんだろうけど、30前半という微妙すぎる年齢がゆえにこのリアル人生すごろくが他人ごとには思えなかったのだ。ところどころえぐられるマスがあったし、なにより幸せがチェックシートで可視化されるのがやばい。
とはいえゲームはゲーム。たとえ自分の人生が上手くいってなくても、友達なんかと割り切って遊べばきっと楽しいはず。100円にしては高クオリティだし、裏表でたっぷり楽しめるので、年末年始の暇つぶしなんかにもオススメだ!
参考リンク:DAISO
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.
▼裏面の未来編もぶっとんでておもしろいです