
最近、わけあって昔聞いた曲を聞き直している。古くは、私(佐藤)が子どもの頃の音楽。70・80年代の歌謡曲から90・00年代のヒット曲まで。いわゆる「懐メロ」と言われる曲を、Spotifyで聞き直してみている。聞いた当時の自分のことや、身の回りの出来事を振り返りつつ、音楽に浸るのは良いもんだなあ……。
それはさておき、いろいろ聞き直していたところ、布袋寅泰さんと吉川晃司さんの音楽ユニット「コンプレックス(COMPLEX)」の楽曲に行き当たった。彼らのデビューアルバムのジャケットを目にして、私はいらぬことを思いついたのだ。
もしかしてこのジャケット写真、再現できるんじゃない? そこでさっそく再現に挑んだところ、あの写真に隠された意外な秘密に気づいてしまったかもしれなかった……。
・コンプレックスのジャケ写再現
コンプレックスは、主に1988年から90年まで活動した2人の音楽ユニットである。解散後、2011年に東日本大震災の復興支援のため、2024年には能登復興の支援のため、それぞれライブを行い、収益を寄付している。
結成当時、ユニットは大変注目を集めていた。というのも結成前、布袋さんは伝説のロックバンド「BOOWY(ボウイ)」解散後だった。一方の吉川さんはアイドル路線脱却を模索している最中。2人は親交が厚く、吉川さんはBOOWYの4枚目のアルバム「JUST A HERO」の収録曲「1994 -LABEL OF COMPLEX-」にボーカル参加している。
かねてから2人の活動は噂されていたのだが、1988年12月に公式に発表され、翌年4月に1stシングル「BE MY BABY」で鮮烈なデビューを飾り、オリジナルアルバム「COMPLEX」はオリコンアルバムチャート初登場1位を獲得した。
さて、そんなアルバムジャケットは、布袋さんと吉川さんが顔を寄せ合っているというものだ。
おそらく白バックの前に2人が立って、目いっぱい照明を焚いて撮影したのだろう。いかんせんん、見えている範囲が全部2人の顔なので、後ろがどうなっているのかまったくわからないが……。
・再現してみた
さっそく再現にスタート! 三脚にスマホをセットして、インカメラで撮影する。上手く行ったら、皆さんもぜひ挑戦して頂きたい。ではいくぞ!
佐藤「構図的にたぶん、こうだよね。俺、吉川」
羽鳥「そうだね、じゃあ俺、布袋ね」
佐藤「1回練習で撮らせて。行くよ」
\ パシャ! /
佐藤「コレ、練習ね。ちょっと近すぎる?」
羽鳥「いや、このくらいでいいでしょ」
佐藤「じゃあ、本番行くよ。俺は目を閉じるんだな」
羽鳥「俺は正面を見てる感じだよね」
佐藤「よし、撮るよ」
\ パシャ! /
佐藤「なんか違うな。間違えてインカメラで撮影してしまったおじさん2人になってる」
羽鳥「そうだね、事故ってる感じは否めない」
佐藤「あ、ちょっと待って。立ち位置逆じゃない? 吉川が左に来てて、布袋が右だから」
羽鳥「そうだ、逆だ」
佐藤「じゃあ入れ替わってもう1度行こう」
佐藤「OK、行くよ」
\ パシャ! /
佐藤「だいぶ近づいてる気がする」
羽鳥「着実に近づいてるぞ。結構似て来た」
佐藤「予想してたけど、そのまま撮るとやっぱり暗いね、正面に照明を1灯置こう」
羽鳥「セットOK、これで明るくなるはず」
佐藤「では行こう」
\ パシャ! /
羽鳥「おお! やっぱ照明だ」
佐藤「だな、もうほぼコンプレックスだ」
羽鳥「もっと明るくすれば、もっとコンプレックスになるぞ、これは」
佐藤「じゃあ3灯で行こう」
佐藤「光量は十分のはず。行くぞ」
\ パシャ! /
佐藤「あれ? 周りが暗くなった?」
羽鳥「前だけが明るくなったからじゃない? ここにある照明、全部使おう。それで周りも明るくすればいいんじゃない?」
佐藤「おお、これなら行けそう。次こそコンプレックス!」
羽鳥「もはや成功したようなもんだ」
\ パシャ! /
羽鳥「いいね、ほぼ完成じゃない?」
佐藤「いいんだけど、多分布袋はもっと前じゃない? だって、吉川の後ろにいるのに、布袋の顔の大きさは吉川と同じだもん。ほとんど真横じゃない?」
羽鳥「え? あ、そうか。ほんとだ。顔の大きさほぼ同じ。後ろにいるはずなのに」
佐藤「だからもっと前に来てもらって……」
羽鳥「このくらいか?」
佐藤「これくらいが限界だよね」
羽鳥「もうくっついてるよ」
佐藤「だね。限界まで近づいている。じゃあ撮ろう。これで完成のはず」
\ パシャ! /
佐藤・羽鳥「……」
佐藤「ほぼ再現できたけど、おかしんだよなあ」
羽鳥「おかしいよね。こんだけ近づいてるのに、顔の大きさは同じにならない」
佐藤「ということはつまり、布袋の顔が大きかったのでは……」
羽鳥「確証はない。けど、その可能性は否めない……」
佐藤「気のせいかもしれないけど……」
羽鳥「気のせいかもしれない。でも……」
ということで、再現に挑んだらいろいろ踏まえて100パーセントとはいかなかった。が! かなり近づくことができるはずなので、みんなも試してくれよな! 顔の大きさが同じになるかをたしかめて頂きたい。
参考リンク:COMPLEX
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24