
皆さんは知っていただろうか? 実は今年2025年から、富士登山のルールが大きく変更されたということに。
去る9月10日(水)で2025年度版の富士山は閉山したが、8月下旬のうちに登ってきたので簡単にまとめておきたい。来年度の参考にしていただければ幸いだ。
・今年から大きく変わったこと
まず、今年2025年からの新ルールとしては、吉田ルート、須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルートの全4ルート共通で通行料・入山料4000円が必要になったこと。
もうひとつは、入山規制。午後2時~翌午前3時までの時間帯は、山小屋宿泊者を除き、五合目から入山することは不可。高山病リスクもある弾丸登山を防ぐという意味合いもあると思う。
それからもうひとつ。最もメジャーな登山ルートである「吉田ルート」に関しては、一日当たりの登山者が4000人に達した場合もゲートが閉鎖される。
さらに、よく外国人観光客で見られる「やたら軽装な装備」など、登山に必要な装備が十分でない人は、ゲートにて入山を断られることもあること。
そのほかにも細かいルールが定められているので、詳しくは「富士登山オフィシャルサイト」を参照のこと。来年度はさらに変更される可能性もある。
・私はこうやって登ってきた!(吉田ルート)
2025年8月下旬。新宿発のバスは、12:00前には富士山5合目に到着。私と仲間2人、計3人は、ここで装備を整え……
入場ゲート手前の受付窓口にて、WEBで事前予約・決済完了している旨を伝え手続きすると……
ストラップがもらえる。これをカバンの見えるところに付けるよう指示されたので、それに従い……
富士山の入場ゲートをくぐり登山開始! ちなみに私は今回、吉田ルートを選択した。また、私、過去に富士山は2度登ったことがあるので今回が3回目だ。
時刻は13:10ごろ。まずは平坦な道。登山というよりハイキングってな感じだ。
あっ、この道、過去に通ったことがある。その場で知り合ったイスラエル人と一緒に登ったんだっけなあ……。そう言えば、今回も外国人が非常に多い。
40分ほど歩くと6合目に到着。トイレがたくさんあるので済ませておこう。なお、6合目のトイレ利用の協力金は300円なり。100円玉をたくさん持っていくと良いぞ。※場所によって価格は違う(100円〜300円)
少し休んでから13:50ごろ、7合目に向けて出発。晴れてはいるが、たまに霧がかったりもしている。
暑いか寒いかで言えば、この時点では「どちらでもない」が答え。半袖だと涼しいけど、着込むと暑いし……みたいな。
ちなみに私は、基本、半袖のTシャツ。寒くなったらアームカバーを付けて調整したのだが、コレほんと最高だった。超オススメ。
もうひとつオススメというか必須なのはトレッキングポール。あるとないとでは疲れ方が大違い! 絶対に持っていこう。
そうこうしてたら7合目に到着。時刻は15:22ごろなので、出発(5合目)から約2時間チョイといったところ。
さらに登ると、事前に予約をしていた本日の宿「富士一館」へ到着。夕食・朝食つきで価格は1万2500円なり。なお時刻は16:12なので、出発から約3時間かかったことになる。
翌日の出発は午前1時としたので、今日は早めに寝ておくことにする。18時には寝たかなぁ。なお、消灯時間は20時だ。
どこでも寝られるタイプなので、出発直前までグースカ寝ていた。また、スマートウォッチの体力は5% → 33%まで復活。
そして外に出ると……
夜!
見上げると……
満点の星空!!!!
こんなにも綺麗な夜空が拝めるとは……! もうこの時点で、早くも「登ってよかった」と素直に思った。
ここからは、暗闇の中、ひたすら崖のような岩場を登って頂上を目指す。星空は綺麗だが、足場は最悪でメチャ疲れる。
そして午前2時すぎ、8合目に到着。トイレや、休憩、軽食(これホントに大事!)を済ませ、さらに上へ登ることに。
まるで飛行機からの景色のよう。標高的には3000mを優に超えている。ちなみに飛行機の高度は一般的に、それよりもはるかに高い約10000mだ。
本8合目あたりに着いたのは午前4時ごろ。空が白んできたし、ちょうど良いベンチがあるので、ここでご来光を待つことに。
今か今かと待ち続ける人々。
そして午前5時ごろ……
ご来光!
なんて美しいんだ……!!!
これは一生の思い出ですわ……!
だが、山登りはまだ続く。もう完全に雲の上。上を見上げれれば、なんとなく頂上っぽいところが見えたりもする。
午前6時ごろ、9合目へ到着。ここは売店がなく、トイレしかないのでほんの少しの休憩のみ。あと少し、あと少し……!
そして、ついに……
富士山頂への白い鳥居に到達!
2日目の出発から6時間後の7時過ぎ、とりあえずの富士山頂へ!
その後、富士山頂にて様々なグルメを楽しんだのだが、それはまた別の記事で紹介したい。
その後は「馬の背」なる超急勾配な坂道をよじのぼり……
午前10時ごろ、本当の本当の富士山頂(3776m地点)である「剣ヶ峰」へ初登頂!!! ついに日本一高い場所へ私は辿り着いたぞ〜〜〜〜っ!
※過去2回の登山は、剣ヶ峰まで登らなかった。
その後、いろいろ仕事してから12時ごろから下山開始。岩場ではなく、比較的フカフカした感じの砂利道がクネクネと永遠に続く感じなのだが……
同行者いわく「上りよりも下の方が地獄だった」とのこと。見れば膝がガクガクと震えており、5分歩いたら2分休む……みたいなペースで進んだ。
そして午後4時過ぎ……
ようやく我々はスタート地点の富士山5合目に戻って来れた……てな感じである。いや〜、体力自慢の私は全然平気だったが、仲間たちは本当に辛そうだった。よくがんばった! お疲れ様でした!!
いずれにしても、登ってよかった。一生に一度は登りたいと思って富士初登山をしたのが2003年(23歳)の時。2回目は2012年(32歳)の時。
さすがに3回目となれば……と登る前は思っていたが、そんな心配は杞憂どころか記録更新、本当に天候やご来光の美しさは過去最高。
すれ違ったガイドさんが「今年一」と言っていたほどの最強コンディションであり、一生の思い出に残ることは間違いのない、素晴らしい富士登山になった。
思い返してみれば、1回目も、そして2回目も思い出深い。富士山は、登れば必ず思い出になる。一生の思い出になる。
なんとなくだが、来年も登る気がする。誰と登るのかはわからないが、きっと登る。一生の思い出を作るために。
参考リンク:富士登山オフィシャルサイト、富士一館
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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