
もはや傘は生活必需品のひとつだ。雨降りはもちろんのこと、こう日差しの強い日が続くと、日傘を持っていなければ出かけるのも大変だ。とはいえ長傘は邪魔くさいので、私(佐藤)は折りたたみ傘を持ち歩くようにしている。
しかしながら、何かと開いたり閉じたりするのが面倒くさい。そんな無精者の私は、ハンズで素晴らしい傘を発見した。たたまずに持ち運べる傘である。
こいつはスゲエ! と喜び勇んで記事を書いたが、編集長GO羽鳥から思わぬ指摘が……。「無印にも同じようなが、だいぶ前からあるよ」。ナニ!? すでに似た商品があったとは! 早速無印で買い求めて、ハンズと無印のたたまずに持ち歩きできる傘を比べてみた!
・たたまない傘
本来であれば、「こういうのを求めていた!」というタイトルで、ハンズの「たたまずに持ち運べる傘 60センチ」のレビューを書く予定だった。いや、実際に書いて記事は完成していた。
だが、先の羽鳥の指摘により、「こういうのを求めていた!」と喜ぶ私の感動は台無しになった。以前から無印に同じような商品があったとは、浅はかな自分に反省すると共に、改めて2商品を比較して、それぞれの特徴を伝えるレポートに書き換えている次第である。
さて、2商品の大まかな特徴は同じだ。折りたたみ傘はその名前が示す通りに、使わない時にはコンパクトにたためるのがメリット。だがそれと同時に、屋外と屋内を行き来する場面では、そのたたむ作業のわずらわしさが難点でもある。
それを克服したのが、ハンズと無印の傘なのである。長傘状態でも携行できるのだ。
・ハンズと無印を比較
ハンズ・無印、それぞれの商品について詳しく見ていこう。
まずハンズの「たたまずに持ち運べる傘 60センチ」の2025年6月より発売している。一方、無印良品の「2通りにたためる折りたたみ傘」は、ずいぶん前から販売しているようだ。少なくも2022年頃には店頭に並んでいたらしい。
折りたたみ傘としての姿は似たようなもの。パッと見て大きな違いは感じない。
傘そのものの前に傘袋を見てみよう。たたみ状態で使用するときは、袋を半分に折ってボタンをとめる。
長傘の場合はボタンを外して伸ばして使用する。2つに大きな違いはない。
先端部分に穴があいており、雨降りで使用するときは、ここから雫が落ちるようになっている。ハンズの商品はボタンをとめて、雫を垂らさないようにできる、ひと工夫が施されている。客先などでは、雫が垂れないハンズの方が良いのかも。
続いて傘本体。ハンズは親骨長60センチ。無印は親骨長55センチで、ハンズの方が5センチほど長い。また重量はハンズ約210グラムに対して、無印は約195グラムとなっている。どちらも軽量で、持ち歩くのにそこまで負担はないだろう。
傘を広げると生地の違いがよくわかる。無印の方はカンボジア製のポリエステル100パーセントの傘生地。ハンズの方は独自生地の「マジカルテックプロテクション」を使っている。これは遮光・遮熱・撥水性に優れており、紫外線遮蔽率・遮光率、いずれも99.99パーセント以上とのことだ。
親骨は無印が6本、ハンズが8本。傘としての安定感はやはりハンズの方が優れているだろう。
それで実際に日傘として使ってみると、ハンズは遮光率99パーセント以上だけあって、傘に入ると若干ひんやり、紫外線を防いでいる気がする。それに比べると、無印は太陽光のアツさが伝わってくる。やはり素材の違いは大きいかな。
最後に長傘状態でたたんでみた。ハンズは傘の内側にも外側にもバンドがついていて、これで傘をまとめることができる。一方無印は、内側のバンドを外側でも使うことができるので、これでまとめる方式だ。
どちらかといえば、機能的にハンズの方が優れているわけだが、問題は値段。
無印良品は販売価格が税込2990円。ハンズは税込5980円である。3000円の価格差で、遮光性の高いハンズを選ぶか。それとも雨傘としても日傘としても最低限の機能を有する無印を選ぶか。
私は生地がしっかりしていて、長く使えそうなハンズを使いたいと思う。いずれにしても、まだまだ暑い日が続き、日傘を手放せそうにないので、気になる方はチェックして欲しい。
参考リンク:ハンズ、無印良品
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24