
またしても大久保エリアにエスニック好き垂涎のネパール料理店が誕生してしまった──。
JR大久保駅&新大久保界隈はネパール料理激戦区であり新店のオープンラッシュ。取材する側としては日々嬉しい悲鳴を上げている。
・大久保駅至近にオープンしたばかりの大注目店
というわけで今回訪れたのはJR大久保駅北口から徒歩15秒ほどの駅近に1月19日にオープンしたばかりのネパール料理店「Buki(ブキ)」。
店名の「Buki」は看板やメニューの表紙に描かれている白い花のことだという。何とも華やかで奥ゆかしい店名だ。
カナセットという名のダルバートやお得なランチセットや、
「チキンロリポップ(850円)」などの老若男女が楽しめるメニューを取り揃えている。
そんな中にあって同店がエスニック好きから注目されているのはモモ(ネパール風蒸し餃子)の種類が豊富だから。
ノーマルの「スチームモモ(800円)」をはじめ、「オープンモモ(900円)」、「クッカーモモ(900円)」、「キビモモ(900円)」、
「チリモモ(900円)」、「フライドモモ(900円)」、「野菜モモ(750円)」、「スープモモ(温かい・冷たい / 850円)」などなど、一般的なネパール料理店ではお目にかかれないモモがメニューに並ぶ。
4種のモモやおかず及びツマミ類、さらにはビリヤニやドリンク4杯がつく「ブキコンボセット(6000円)」なるパーティーメニューも魅力的。4人で頼んだら1人1500円。かなりお得なセットだろう。
今回はエスニック好きの有志3人で来店したのでコンボセットではなく単品でオーダーしていくことにする。
・メガ生ビールがあまりにもメガすぎる
まずは生ビールで喉を潤していく。筆者が注文したのは「メガビール(900円)」。“メガ” だと知って頼んだもののこれほどまでにメガだとは……。
左のノーマルビールは小ジョッキではなくれっきとした中ジョッキである。その2.5倍はある。正味2リットル。オクトーバーフェストか。ノーマルの生ビールが490円なので2杯以上ビールを飲む人にはメガを推奨したい。
お通しのアチャール(ピクルス)はマスタードの辛さがビシッと効いていて大人仕様。完全なる酒のアテだ。
ネパールやインドの軽食であるスナック「パニプリ」とはやや異なる「フルキ(600円)」なる料理は、
全粒粉生地を油で揚げた球形のスナックにダルスープを注ぎ入れて頬張る逸品。ダルスープに生の紫タマネギが入っていて食感も食べ味も爽やか。
メニュー左の「ほうれん草スクティー(800円)」は店員さんにリクエストすればホウレンソウを高菜に変更することも可能。
というわけで高菜スクティで注文。スクティはマトンを干してスパイスで和えたネパール定番の酒の肴でありおかず。
フレッシュな高菜と噛み応えのあるスクティの食べ合わせは野趣あふれてメガのビールが進む進む。
アヒル肉を使用した「アヒルチョイラ(850円)」はやや骨ばっているが各種のスパイスとニンニクが効いていてこちらも酒泥棒。アヒル肉は鶏肉というよりは獣肉といった様相を呈している。
・カトマンズの若者に支持される「最新モモ」の数々
そして本日のハイライト。個性豊かなモモたちの登場だ。
まず運ばれてきたのはキビ粉を使用したキビモモ。まず色がいい。
形状は日本でもお馴染みの餃子とほぼ同じ。
ひと噛みすると中からジュワッと肉汁がほとばしる。餡にはスパイスが効いていて何もつけなくても美味しい。
次いでオープンモモ。上部が開いているからオープンモモなのだろう。
わかる人にはわかってもらえるだろうが、マンガ『中華一番!』の「黄金分割焼売」を彷彿とさせるヴィジュアルだ。
箸で持ち上げるだけで内部から肉汁があふれてくる。キビモモ以上にジューシーでもりもり食べられる。いやぁ、美味い……。
そして圧力鍋で煮込まれたクッカーモモのお出ましだ。
キビモモ、オープンモモ、クッカーモモはいずれもネパールの首都・カトマンズで流行しているトレンドフード。同店のオーナーがネパールの流行を東京に持ち込んだという。
クッカーモモは一般的なモモと同様の小籠包のような形状。スープはライトなカレーのようなテイストでスパイスは効いているものの子どもでも食べられるような優しい口当たり。
モモだけではなく、骨付きのヤギ肉も入っていてエスニック好きには堪らない味だ。
・日本人の舌にも間違いなく合うもう1つのシグネチャーメニュー
もう1品、同店をリコメンドしていただいた同行の方のオススメメニューが「キーマ焼きそば(800円)」。こちらはネパールのトレンドフードではなく、同店オリジナルメニューのようだ。
米粉で練られた麺にスパイスで味つけされたひき肉と青菜が乗っている。
底にタレがたまっているので混ぜ混ぜしてから食べる。台湾まぜそばのような逸品だ。
ツルツルの麺とややスパイシーなキーマと塩気の効いたタレでするすると喉を伝っていく。
同行の方が「これに生卵落としたら最高じゃない?」と漏らしたので、もう試してみたくてしょうがない。店員さんに生卵を所望する。ヴィジュアルも最高だ。
日本人以外は卵を生食しないのでネパールでは受け入れられないだろうし、生食できる卵もほぼ流通していないであろうから当地では体験できないだろうが、日本のネパール料理店ならこんなウルトラCも可能。美味いに決まっている。
メガビールを飲み干して「ククリラム(500円)」をソーダ割りで追加。
ほのかな苦みとほんのり感じる甘みが最高。
・シンプル「茹でたマトン」の衝撃
多種多様な料理を取り揃える同店だが、メニューを熟読していると写真なしの「Boiled Items」を発見。すでに4~5回来店している同行の方もこのメニューには気づかなかったと驚いていた。
エスニック好きなら見逃すことができない「茹でたマトン(750円)」をオーダー。ニンニクとともにじっくりと塩茹でされたマトンの美しさといったら。
ネパールの飲食店にもよくあるメニューだといい、スパイスの効いた料理に飽きたときに注文するような逸品だと店員さんが教えてくれた。
皮、脂、肉、骨の “マトンの地層” が食欲をそそるし、むしゃぶりつくと最高に美味い。皮、脂、肉、骨の魅力が一口で堪能できる。
骨髄も是非ともご賞味いただきたい。プルンプルンで翌朝はいつも以上に肌にハリが感じられた。
多種多様のモモやネパール系ツマミ、メガビールで腹パン。次回は是非ともダルバートも賞味したい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 Buki RESTAURANT&BAR
住所 東京都新宿区百人町1-19-14 大久保駅前ビル 5F
営業時間 11:00~24:00
定休日 無休
執筆:ダルバート研究家・田中ケッチャム
Photo:RocketNews24
▼店の内壁にはアメコミっぽい(ネパコミか?)イラストが描かれておりストリート風。ネパールの若者がお酒や料理に舌鼓を打つトレンドレストランになりつつある。
田中ケッチャム






























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