福袋界でもトップクラスの注目度を誇る、ポケモンとコラボしたミスドの福袋。内容物も長らく神で、その競争率は毎年恐るべきものだった。
しかし今年は内容が発表された時点で物議をかもすことに。今まで異なる金額で3種類だった福袋が、今年は2種類に。そして最も高額な福袋の定番だったドーナツ50個の引換券が、35個に激減したからだ。
前情報だけだと、かなりの弱体化だ。しかし今年は原材料費や燃料費の高騰があらゆる分野で起きているので、納得はできる。では実際に買ってみてどうだったのか? 実物を手にして気付いたことがある。
・6000円
ということでやってきたのは近所のミスド。今年はネットオーダーで驚くほど簡単に予約できた。そのため、恒例だった開店前からの行列は無い。この点はだいぶ楽になって嬉しい。昼頃にゆっくりと回収できた。
購入したのは6000円のものだ。例にもれず昨今は色々と厳しいらしい編集部からは、できれば3500円で……みたいな感じのことを言われていたが、そういう余地がある限りは問答無用で最高額だ。
それでは中身を見ていこう。
・中身
今年のポケモングッズはこの袋に全てまとめられている。
・クリアファイル3枚
・スケジュールン
・エコバッグ
・バスタオル
それぞれのデザインや全体像の詳細は公式HPで詳しく見ることができるぞ!
そして、件のドーナツ引換券は……あった。箱内部の側面にテープで留められている。
引換券といっしょに『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で使えるコードも入っている。
・伝説の2022年
35個。ショッキングな数字だ。よく見ると対象商品が198円以下のドーナツになっている。つまり198×35で、6930円分の価値があると言える。
それでは去年の福袋と比べてみよう。去年の最高額の福袋は5900円。引換券は、187円以下のドーナツが50個だったそう。つまり9350円分の価値があった。
2420円の弱体化……!! グッズの数も減っており、だいぶやられている。ミスドの福袋はこれまで他のどの福袋よりも高く舞っていたものの1つだったが、2025年は低空飛行気味と評して間違いない。
数字とは関係なく感情の面でも、今年の箱を受け取った時のがっかり感はデカかった。例年通りならこれは2番目に高い福袋のサイズ感の箱で、最上級の福袋の箱ではない。
毎年恒例となっていた、バカでかいポケモンの箱を受け取る体験もまた、実は重要だったのだと今年初めて気が付いた。抱えて帰る道中で、だいぶ視線を浴びるのが恒例だったものな。今年はそれも無かった。
しかし、このがっかりな空気はこれまでがあり得ないくらいの奇跡の福袋だったがゆえに、増幅されてしまっていると私は考えている。
例えば2022年の福袋だ。ほんの3年前なのに、PS5よりデカい箱に等身大と言って差し支えないピカチュウ(高さ0.4m)のクッション(40㎝×50㎝)+その他グッズが入り、ドーナツ50個分の引換券と合わせて5500円だったのだから。こんなのを経験してたら、もう戻れないよな。
ということで、ミスドの福袋は2025年に間違いなく弱体化した。しかし、それでも6000円の価格に対し、6930円分のドーナツ引換券とポケモングッズの数々である。
グッズはともかく、引換券の総額=福袋の値段と同額という企業が多いのが飲食系の福袋。ミスドはまだ福袋の値段よりも引換券の総額が上回っている。
そのラインが維持されている以上、他社と比較すればまだミスドは高く舞っている方で間違いない。
参考リンク:ミスタードーナツ
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.