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埼玉県民が「これがリアル武蔵野うどんです」とオススメする店のうどんを食べてみた → 感動しちゃった

2024年10月17日

ここ最近、私は「武蔵野うどん」にハマりつつある。武蔵野うどんは埼玉県西部と東京の多摩地区が発祥の郷土料理で「非常に強いコシ」が特徴。これまで「アゴがぶっ壊れそう」「歯が砕けそう」などとお伝えしてきた。

実は私が武蔵野うどんを知ったきっかけは、生粋の埼玉県民である友人からのタレコミ。今回、その友人が満を持して「リアル武蔵野うどん」を食べさせてくれるというので、遠路はるばる埼玉県入間市まで足を運んだ次第だ。

・友人のタレコミ

まず断っておくと、私の友人は美食家とは程遠い人物だ。いい大人なのにハンバーガーやソーセージに目を輝かせる一方で、例えば生牡蠣などには目もくれないちょっとした偏食家である。台湾でガチョウをご一緒した際も、すげえイヤそうだったなぁ。

また由緒正しき埼玉県民であるにもかかわらず「埼玉が日本で1番メシがマズい」と公言する変人でもある。「逆に他の地方で食べる料理が全部おいしく感じるから得なんですよ」と言って憚らないほど、埼玉愛に欠ける人だ。

そんな友人が「それでも埼玉はうどんだけはウマいんですよ」とオススメしてきたのが「武蔵野うどん」である。結果的に私が武蔵野うどんにハマりつつあるのは先述の通り。他のグルメ情報は一切信じていないが、こと “うどん” だけは一目置いている。


・さわだ

さて、その友人が週に数回食べている武蔵うどんがあるらしい。それが武蔵野うどんだと認識したのは比較的最近のようだが「いつから通っているか記憶にない」というほど、昔から慣れ親しんだうどんのようだ。

そのお店の名前は『さわだ』という。最寄り駅は西武池袋線「仏子(ぶし)駅」なのだが、友人いわく「仏子から徒歩は山越えなので無理」とのこと。今回は入間市駅から車で「さわだ」まで連れて行ってもらった。

「マジでここ?」という住宅街の路地を抜けて行くと、あったのはちょっとした集会場のような、公民館のような建物。駐車場のある裏手からだと、友人のナビが無ければ入口さえわからなかったハズだ。

しかも店内はオール座敷で、広い畳の部屋にテーブルが並べてあるだけ。ただ友人いわく「昼どきは満席で相席があたり前」とのことである。それを裏付けるように著名人のサインなどが多く飾られていた。



・リアル武蔵野うどん

で、注文したのは「もりうどん(450円)」「春菊天(90円)」「肉汁(50円)」の3種類。友人いわく「かけうどんの方がオススメ」とのことだが、武蔵野うどんの基本はやはり “つけスタイル” であろう。

冒頭でもお伝えした通り「アゴがぶっ壊れそうなほど」「歯が砕けそうなほど」硬いのが武蔵野うどんであり、そこが気に入っていたのだが、埼玉県民が「リアル武蔵野うどん」と断言する『さわだ』のうどんはというと……


ああ……これはウマい。


過去の武蔵野うどんとは違い、口に含んだ瞬間に感じたのは圧倒的な小麦粉の風味。ちょっとこれまでの武蔵野うどん……どころか過去に食べたあらゆるうどんをも凌ぐ小麦粉の風味は、まさにケタ違いであった。

もちろん一般的なうどんと比べれば硬い部類に入るが、その硬さも決して荒々しくない。むしろ噛めば噛むほど小麦粉の甘さが出てくるため、硬さよりも旨味の方が印象的なうどんである。


・カルチャーショック

それでも決して「のど越し重視」ではないし、例えばやわやわな九州のうどんと比べればガチガチのうどんと言えよう。それでも店を出るとき私の心に残ったのは「優しいうどんだったな」というものだ。

いりこの効いたダシや、手作り感満載の天ぷらも含め、さわだのうどんは優しさに溢れていた。「こういう武蔵野うどんもあるのか……!」と軽いカルチャーショックを受けた「初めてのリアル武蔵野うどん」であった。

・今回訪問した店舗の情報

店名 さわだ
住所 埼玉県入間市根岸461-1
時間 10:30~14:00(売り切れ次第終了)
定休日 月曜日

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.

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