またか、また小平に来てしまった……。すかいらーくは2024年8月26日、東京・小平市に新業態のお店をオープンした。そのお店「イタリアンリゾートペルティカ」に行くために、再びこの地に来てしまったのだよ。
実際に利用してみたところ、メニュ―構成から料理の提供方法、店内構造に至るまで、やり口が上手いと感じた。これはもしや、店舗運営はあの会社がやっているのでは? と思ったら、やっぱりあの会社がやっていたー! そりゃ上手いはずだよ。
・また小平に来た
お店は西武多摩湖線の青梅街道駅から徒歩約1分のところにある。そういえば、最近この駅の前を通りがかった気が……、そうだ! 第一パンの「ベーカリーアウトレット iF(イフ)」がこの近くにあったんだ。
それからすかいらーくの創業者の1人、横川竟(きわむ)氏がつくった「高倉町珈琲」の小平店もすぐ近くにある。
また小平か、2~3カ月に1度くらいの頻度でこの辺りに来ている気がするんだけど、何か引き合いがあるのか。ひょっとして、いずれこの辺に引っ越すことになるのでは……。
お店に到着したのは10時20分頃。営業開始時間は10時半なので、少し早く着いちゃったなあ。どうしよう、とりあえず中の様子を覗いてみよう。
オープン2日目で、しかも予約なしで来てしまった。多少は待つことを覚悟していたのだが、なんといきなり入れた! どうやらこの日の営業は10時から始まっていたようだ。幸い、席にも空きがあってすんなり通してもらえて拍子抜けしてしまった。
ちなみに私が帰る頃(12時)には入店待ちの人が並んでいる状況だったので、利用をお考えの方は時間にゆとりをもって訪問することをおすすめする。
・お得な3セット
さて、席についてメニューを見ると、ランチには3つのセットが用意されている。単品オーダーも可能だが、セットの方が断然お得。というのも、3つのセットには最大2時間利用可能な「インペリアルドリンクバー」がついている。
3セットにはサラダ・フォカッチャ・スープがついており、Aセット(税込1649円)はスープのおかわりのみ。Bセット(税込1979円)はサラダ・フォカッチャもおかわり自由。Cセット(税込2199円)にはデリボックスという前菜の盛り合わせも付いて来る。
選べるメインにはパスタ・リゾット・ピザがあり、好きなものをいずれか1品チョイスする。
それからデザート・ジェラートは、品数に応じて値段が変わる。1品なら税込329円、3品の場合は税込714円となっている。
・やり方が上手いと思ったら、あの会社だった
お店の売りのひとつが、先に挙げたインペリアルドリンクバーだ。約12メートルの長さを誇り、コーヒー・紅茶・ジュース・フレーバーソーダなど全48種類が用意されている。
茶葉は全部で12種類。
コーヒーはモナン社のシロップで味変可能。
さらにコーヒー専用のブリューイングマシンも備えられていて、淹れたてのコーヒーを味わうことができる。
フレーバーシロップにはコーラとジンジャーエールもあって、炭酸水で割ってこれらを作ることもできるぞ。「インペリアル」というだけあって、ドリンクバーはかなり充実している。
入口のショーケースには、その日のドルチェが8種類並んでいた。
その隣には7種のジェラート。これを見ちゃったら、頼まざるを得ないよね。子どもが飛びつきそうだ。
メニュー構成やドリンクバー・デザートコーナーの見せ方は、イタリアンレストランというよりブッフェレストランに近い気がする。料理そのものよりもお店での体験を売りにしたい意図も見える。やり口が上手い。これはもしかして、あの会社が運営を行っているのでは……。そう思い改めてニュースリリースを確認すると……。
ほらやっぱり! すかいらーくグループの「ニラックス株式会社」が運営を行っていた!
そりゃ上手いはずだよ。だって、ニラックスは「グランブッフェ」や「アゴラ」を運営しているからね。この手のお客さんを動かすお店は得意に決まってる。
・デリボックスはなくても
そういうわけで、私(佐藤)はCセットを「擦りたてバジルのジェノベーゼ」で注文した。このジェノベーゼにもひと工夫あるので、後ほど紹介しよう。
まずはドリンクバーでお水とスープとグレープフルーツジュースを取ってきた。とにかくドリンクバーが広すぎて、何を飲むか10分くらい悩んじゃったよ。
席に戻ると、すでにサラダとフォカッチャと “お重” みたいなのが置かれていた。これがデリボックスである。
中には前菜が6種類。いわゆる「アンティパスト・ミスト(前菜盛り合わせ」だ。
興味で頼んでみたけど、ランチにデリボックスはなくても良いかも。というのは、それぞれ少量だけど6種もあるので、意外とお腹にたまるのよね。サラダがあるので前菜は間に合っているし。ディナーでワインのつまみにしたら、ちょうど良さそう。
・すり鉢は……
デリボックスをチマチマつついていたら、ジェノベーゼのすり鉢がきた。これでフレッシュバジルを自分で擦って、ソースを作るとのこと。「50回擦ってください」とのこと。
これね、最初は楽しいけどだんだん面倒くさくなってくる。食事の途中で葉っぱをすり潰すのは、ちょっとだるいかも……。
体験としては面白いんだけど、1度やったら「もういいかな」ってなっちゃった。
・パスタはジェノベーゼよりも
すり鉢作業を終えて再び食事に戻ろう。店内に高温窯で焼成したフォカッチャは、外はカリっとしていて中はふっくら。これが結構美味しい。持ち帰りで販売してほしいくらいだ。
そして先ほど苦労して擦ったジェノベーゼがパスタになって帰ってきた!
擦り立てだけあって香りはいい。けど、私の思うジェノベーゼソースとは少し違った。というのは、飲食経験上、ジェノベーゼソースを作ったことがあるのだが、オリーブオイルをミキサーで攪拌(かくはん)することによって、オイルを乳化させるからソース状のドロっとした感じになるのに、手で擦ってるから乳化していない。
バジルの風味はたしかに生きているけど、オイルが麺と絡んでいないので、ソースの濃さは感じられない。
でもパスタそのものはもっちりしていて美味しい。これは自社工場で毎日仕込んでいる生パスタとのこと。この食感は、ジェノベーゼよりもクリーム系やトマト系のこってりしたソースとの相性の方が良さそうだ。
・デザートが楽しい
食事を終えて再度ドリンクバーへ。ブリューマシンでコーヒーを飲んでみよう。
豆はスタンダード・マイルド・フルーティのブレンドが3種類。紅茶は12種類もあるのに、コーヒーはブレンドが3種類しかないのはちょっと少なく感じた。コーヒーも増やしてほしいなあ。
ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、スタンダードの豆を一杯投入。マシンにセットしてスイッチオン! すると静かにドリップが始まった。
お湯の投入が終わったところで、席に持ち帰り、あとは落ち切るのを待つだけである。
その間に、デザートを取りに行こう。注文は、この「ドルチェアンドジェラートカード」をカウンターのスタッフに渡すとのこと。
ど~れ~に~し~よ~う~か~な~? で選んだのは、「なめらかダブルチョコブラウニー」と「濃厚とろけるプリン」のドルチェ2種。それから「濃厚バニラ」と「ローストピスタチオ」のジェラート2種である。ジェラートは1回のオーダーで2種類頼めてしまうぞ! やったね!!
ジェラートはバニラもピスタチオもしっかり濃い。どちらかといえば、ピスタチオの方が濃厚な気がした。
プリンは固すぎず、柔らかすぎない。「柔らかプリン至上主義」の私でも許容できるなめらかさである。
今回の3種のデザートの中で、もっとも印象が強かったのが、ダブルチョコブラウニーである。これが悶えるほど甘い! ガツンとした甘さを欲している人におすすめだ。
すかいらーくといえば、飲茶専門店「桃菜」がヒットして続々と店舗が増えているのだが、はたしてペルティカは桃菜に次ぐブランドとして、店舗は増えるのだろうか? 今後が気になるところだ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 イタリアンリゾートペルティカ
住所 東京都小平市小川町2-1813
時間 10:30~23:00(L.O.22:00)
参考リンク:PRTIMES、イタリアンリゾートペルティカ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24