東京最東端の街・小岩。むかしながらの商店街や大型商業施設がいくつも存在する活気にあふれたエリアだ。
物価・家賃が安いうえに交通アクセスもいい。秋葉原や新宿へは電車を乗り換えることなく約20〜40分で到着可能。出張・観光の滞在先としても便利な場所だと思うが、わりと宿泊施設は多くない。
試しに駅周辺で格安宿があるかどうか調べてみたら、なんと1泊2800円&駅徒歩3分の宿泊施設(男性専用)を発見。さっそく泊まってきたのでレポートしていこうと思う。
・サウナ&カプセルホテル ニュー小岩310
JR小岩駅のすぐ近くにある「サウナ&カプセルホテル ニュー小岩310」へとやってきた。なかなか年季が入った外観に思わず心を惹かれる。
古代ローマを彷彿とさせる石像2体が「いらっしゃいませ」と言わんばかりにお出迎え。紫色にライトアップされていてちょっと艶っぽい。
ロビーは広々としていて靴箱がずらーっと並んでいる。靴を収納したらフロントでチェックイン開始。
宿泊料金は楽天トラベルで予約したところ1泊2800円。今回は宿泊プランの中で最も安い雑魚寝プランを選択した。
カプセルに入って寝泊まりするのではなく、仮眠室(休憩所)で大勢と一緒に寝っ転がって夜を過ごすプラン。ほぼプライバシー皆無な寝室だが、カプセルを利用するよりも安く宿泊できる。
受付後はタオル・館内着・鍵をもらって2階ロッカールーム&大浴場へ向かう。フロア移動は階段もしくはエレベーターを利用する。
階段が豪華で驚いた。ゴシック調の螺旋階段と煌びやかなシャンデリアに目が釘付け。大型絵画も飾られていてインパクト大。
階段の踊り場は休憩スペースになっていた。テレビを囲むようにふかふかのソファが設置されている。開放的な空間で居心地がよさそう。
2階の奥はロッカールーム&大浴場。縦長ロッカーは横幅が狭いのでリュックを収納するのに一苦労。バッグの荷物を取り出してギュッと押し込んだらなんとか入った。
それでは、ひとっ風呂浴びて汗を洗い流そう。
大浴場は古めかしいけれど清潔感があってナイス。入ってまず現れたのは円形の大型湯船だ。大人が十数人は浸かれる大きさだったと記憶している。
隣には水風呂・サウナが完備。サウナはなかなかに熱くて汗がダラダラと流れてくる。水風呂は冷えっ冷えで体がガチガチに凍りつきそうなレベル。
大浴場を思う存分満喫したら隣室のパウダールームへ。化粧水などのアメニティが結構揃っていて嬉しい。寝支度が整ったら今夜の寝床を確認しに行こう。
3階の休憩室に到着。大広間にリクライニングチェアがたくさん設置されていて圧巻。
どれもモコモコと大きくて座り心地がよさそうだ。背もたれをグッと後ろまで倒せるからベッドとしてかなり使える。
さらに漫画コーナーも完備。全体的に冊数は少なめだが、人気作『ダンジョン飯』などが置いてあってナイスチョイス。
実は休憩室以外にも眠れる場所がある。ここ、4階の仮眠室だ。……薄暗くて静かなフロアである。先ほどの休憩室とは雰囲気が違って、マジで眠るための場所という佇まい。
だだっ広いフロアに分厚いレザーマットがところ狭しと並んでいるぞ。マットの両脇には仕切り板があるため、わりとプライバシーを確保できそう。
ありがたいことに枕や薄手の毛布も用意されていた。しかも電源コンセント付きで助かる。
どこらへんのマットで寝ようか悩む。場所は特に指定されていないので選び放題だ。
ちなみに、「いびき部屋」なる半個室も発見。
おそらくイビキを聞きたくない人に向けた部屋だと思うが、すでに先客が大きなイビキをかきまくっているではないか。……いったいどういう意図で設けられたスペースなのだろう。
適当にマットを選んで今夜は就寝。夜が更けるにつれて仮眠室はだんだんと混み始めてきた。イビキ・寝息が四方八方からハッキリと聞こえてくるのは新鮮だ。
いつも宿泊時はカプセルベッドで大なり小なり音が遮られているが、今回は防御力がほぼゼロ。耳栓を装着してもあまり役に立たなかった。
とはいえ、マットはクッション性がよくて寝っ転がってみると結構快適。横幅が狭いため寝返りは打ちにくいが普通に眠れる。
交通アクセスのいい小岩駅近くで1泊2800円はコスパが高いと思う。仮眠室で寝泊まりするのも意外と悪くない。
もし気になったら1度チェックしてみてはいかがだろうか。
・今回ご紹介した施設の詳細データ
名称 サウナ&カプセルホテル ニュー小岩310
住所 東京都江戸川区西小岩1-19-24
参考リンク:楽天トラベル
執筆:古沢崇道
Photo:RocketNews24.