ロケットニュース24

【注意喚起】LINEに誘導してダイエット漢方を売る手口が巧妙すぎる / XでバズってるQOL向上系のアカウントが…

2024年3月16日

最近のSNSはひかえめに言っても地獄である。とくに治安の低下が叫ばれるのがXに変わった旧Twitter。

魑魅魍魎が群がり、必死にカモを探している。まさに「嘘を嘘と見抜けない人はインターネットを使うのは難しい」という状態だ。

いま問題になっているのは女性向けに怪しい「韓国のダイエット漢方」を売る手口。これがなかなか巧妙で数万人のフォロワーを抱えるアカウントを利用しているから厄介なのだ……。

・オススメ商品を紹介するアカウントが…

そのアカウントは、女性向けの生活に便利なライフハックや、オススメ商品を紹介するQOL向上系のアカウントだった。フォロワー数は数万人以上。コスメにお菓子にお掃除グッズ、バッグなどの小物類……などなど、おすすめアイテムは多岐に渡っている。

「美味しすぎて次の日何回もリピしてる」、「このコスメ使ったら肌がチュルンチュルンになってヤバすぎる」など、QOL(生活の質)が上がる有益な情報やオススメ商品を常に発信していて、何度もバズっている。この人のオススメなら間違いない……と信頼を得ている感じだ。

毎日毎日、こんなにオススメ商品が見つけられて、しかも毎回バズるなんてスゴイことだ。私達は毎日ネタを探すのに一生懸命だというのに。

ただ、自分が使っている写真はほとんどなくて、公式サイトやネットで拾った画像を使っており、必ずリプライに「楽天で買えるよ」「Amazonで買えるよ」などとリンクを貼ってあるのが気になっていた。



・頻繁にリツイートしているダイエット薬がある

この人は他にどんなものを紹介しているのかな……と投稿をさかのぼっていると、けっこうな頻度で「ある韓国系のダイエット漢方の使用レポ」をリツイートしていることに気づいた。

そのダイエット漢方を飲むと、たった1ヶ月半で10キロも痩せる……といって、驚くようなビフォーアフター写真が掲載されている。

正直、ビフォーアフター写真は加工では……? って感じであるが、この人はいつもいいものを紹介してるので、ちょっと気になってしまうのも事実……。

しかし、不思議なことにそのダイエット漢方の商品名が書かれていないのだ。写真を見ても商品名は分からない。

商品名のかわりにLINEのURLが貼ってあり……


クリックすると友達登録を勧められる。


そして食欲を抑制する漢方薬「M」、デトックス用の便秘薬をカウンセリングの後で案内するという。


漢方薬と便秘薬の値段は1ヶ月分なんと3万円以上。


さらに先払いで返金などは不可と言っている。


また、最適な薬の組み合わせのカウンセリングを受けるために

・氏名
・電話番号
・生年月日
・どのインフルエンサーの紹介でこれを知ったか

を送る必要がある。ちなみに、XやTikTokのアカウントはあっても公式サイトはなく、LINEからしか買えない。


情報を送ってみると、なぜかGoogleフォームで医師の問診?がスタート。その人にあった韓国のダイエット漢方を処方する……という流れだった。

しかし、この問診が非常に眉唾。まともな漢方関係の体質への質問なんか1個もなかったのだ。


めちゃくちゃ怪しいので「韓国 ダイエット漢方」で調べると、複数の市町村から注意喚起が出ているではないか。

LINEに友達登録させて、消費者の身長、体重等を聞いた上で、消費者の身体の状況に合わせてダイエットプランを作る……というのも同じ。

この漢方薬を買ったあとも、なんだかんだと理由をつけて高額な薬を買わされるらしく、非常に問題になっているという。



・警戒心を下げる厄介すぎる流れ

しかし、昔からこうした美容医療というのは怪しい業者が紛れ込むことが多く、警戒されることが多かったと思う。

かつて雑誌の裏に掲載されていた「驚くほど痩せた!」的な怪しい広告。ある年代以上にとってはおなじみではないだろうか。

昔だったら騙されないようなものに、なんで今、騙されてしまうのか……。これは複合的な要素があると思っている。


・有益な情報の中に嘘を混ぜるという方法

普通だったら騙されないけど、厄介な点はインフルエンサーがそのダイエット漢方以外は、まともなものを紹介している……という点である。いいねやフォロワー数が多い、この人が紹介するなら間違いないだろうという思い込みが発生してしまう。


・美容医療やエステへのハードル低下

少し前は抵抗があった美容整形や、ハードルが高かった美容医療なども「やっていること」を公言する人が増えている。美容にお金をかけることが当たり前になっているという流れもある。

美容整形や美容医療へのハードルが下がった結果、こうした怪しい医療への警戒心も薄れてしまうのかもしれない。


・写真加工技術やAI生成の向上

写真加工が一般化された今、ビフォー・アフター写真なんていくらでも捏造し放題。単体で見ると「どう考えても嘘だろ」って感じなのだが、これが他の有益な情報に混ざると「ひょっとしてホントかも……」と錯覚してしまうのだ。


・韓国の漢方というチョイス

そもそも漢方薬は体質改善で長期間に渡って飲む必要がある……という特性がある。だからこそ、2ヶ月分とか3ヶ月分まとめて買わされても納得するし、すぐに効果が出なかったとしても「飲み続ければ痩せる」とか「体質に合ってないから〇〇を足すといい」みたいな理屈が成り立ってしまう。

さらに、美容大国である韓国のもの……というのがまた効きそうな気がしてしまうし、言語が分からないので成分も調べられない。とにかく「錯覚だらけ」の商品なのである。



・そもそも他の商品も本当に使っているのか?

まともなアカウントならそんな詐欺まがいのダイエット漢方の投稿を紹介したりしないだろう。

そうなると、普段から勧めている商品や、紹介されたライフハックも自分が実際に試したものかも怪しい。そもそも、毎日新しいオススメ商品を紹介するためには、莫大な金がかかるし、買うもの買うもの人生が変わるほどの大当たりになるわけがないのだ。

もはやフォロワー数が多く、いいねが多いアカウントでも信用できない……という、なんだか嫌な流れになってしまったなと思う。


参考リンク:朝日新聞デジタル
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

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