松屋は牛丼チェーンだったはず……。それがいつの間にか、牛めし以外でもヒット商品を飛ばす外食チェーンへと進化を遂げた。たとえば、ジョージア料理の「シュクメルリ」もヒット商品のひとつだ。この料理の知名度を日本中に知らしめたといっても過言ではないだろう。
その松屋が店舗限定の新商品の販売を開始している。千代田区の「欧風カレーソレイユ」監修のカレーだ。
これが驚くほどウマい! その美味しさと繰り返し食べたくなる中毒性はシュクメルリに次ぐものがある。このレベルの味を松屋で出されたら、カレー専門店はやってられないのでは……。
・マイカリー食堂併設店
この商品は、2024年3月12日から全国75店舗限定で販売を開始している。75店舗はいずれもマイカリー食堂併設店だ。そのうちの1つ、東京・新中野店を訪ねた。
券売機を見ると、松屋のメニューしか表示されてない!? と思ったら、上部のタブで松屋とマイカリー食堂のメニューを切り替えることができた。
切り替えて期間限定メニューを確認すると……これだなソレイユ監修カレーは。カレー(税込700円)、ビーフカレー(税込900円)、チキンカレー(税込800円)、ロースかつカレー(税込890円)となっている。ちなみにご飯を小盛りにすると、いずれも20円引きだ。
辛さはマイルド(0辛)から4辛まで、無料で変更できる。辛いモノが苦手な私(佐藤)は1辛を選んだ。それに生野菜(税込140円)を追加して呼ばれるのを待った。
・シュクメルリに匹敵するウマさ
これがソレイユ監修のビーフカレーだ。
そういえば、最近私(佐藤)は期間限定のチキンマサラカレーを食べた。そっちはあまり好みに合わなかったんだけど、こちらは期待できる。というのは、個人的に日本仕立ての欧風カレーが大好きだから。
しかも、ソレイユでは2日間煮込んだ玉ねぎとフォン・ド・ボーを用いて味に深みを出しているらしい。はたして、その味は!?
まずはカレーソースだが、ベースの味はかなり甘い。0辛なら子どもでも食べられるほど柔らかな味で、野菜や肉の甘味がある。それでいて、深みを感じる味わいだ。
さすがにフォン・ド・ボーまでは使ってないはず……、いやひょっとすると!?
そういえばソレイユのオーナーシェフの松山氏は四谷の名店「オーベルジーヌ」で修行していたと聞く。その流れを今のお店に継承しているだけあって、監修カレーも深みのある味に仕上げたのかも。
ひと口食べた段階で「こりゃご飯、足んねえな」となってしまった。並盛では物足りない、ソースも増量できるなら、お願いしたいくらいである。ひと口目から「もっと食いたい」と思わせる中毒性を感じるぞ。
大き目の牛肉はスプーンで切れるほど柔らかく煮込まれている。ソースとの相性はバツグンなのだが、このトロリとした口当たりには、ロースかつのサックリとした衣の歯ざわりの方がふさわしかったかも。
これが店舗・期間限定販売であることが惜しい。全国でレギュラーメニュー化してほしいウマさである。
限られた店舗での販売でなければ、きっとシュクメルリに匹敵するヒットになったに違いない。いずれレギュラーメニュー化されることを期待している。これを食べたら、さすがのごろチキ信者も改宗するだろう……。
・今回訪問した店舗の情報
店名 松屋 新中野鍋屋横丁店(マイカリー食堂併設)
住所 東京都中野区本町4-30-22
時間 5:00~翌2:00(L.O.翌1:45)
参考リンク:松屋、欧州カレーソレイユ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24