『日本でここだけ』や『日本唯一』という文言のお店に行くと、ワクワクとした感情がこみあげてくるのは私だけではないはず。その場でしか体験することができない特別な高揚感に興奮してしまうのだ。
さてさて、サンマルクグリルが運営を行う『石焼炒飯店』もその一つで、現在 千葉県流山市の店舗でのみ営業を行う「日本唯一の創作炒飯レストラン」となっている。
国内に1店舗のみという特別感にひかれて足を運んでみたのだが……今まで味わったことのない不思議な一品に出会ってしまった!
・ここでしか味わえない創作炒飯
「石焼炒飯店」があるのは、千葉県流山市にある複合型ショッピングモール『流山おおたかの森S・C』のレストランフロア。
メニューを見てみると、個性豊かで一風変わった創作炒飯が目に飛び込んできた。いわゆる王道のシンプルな炒飯は存在しない。
どれも面白そうなメニューばかりで何を注文すればいいのか迷っていたのだが、その中でひときわ目立つ『鎌倉ベーコンとラクレットチーズのリゾット風炒飯』という商品を発見。
お? リゾット風炒飯……だと。
見ためは、完全にチーズリゾットのように見えるが……炒飯なのか? よく分からないけど、とにかく興味をひかれたので食べてみることにしよう。
・リゾットなのか、チャーハンなのか論争勃発
こちらが「鎌倉ベーコンとラクレットチーズのリゾット風炒飯(税込み1188円)」と単品注文した「よだれ鶏(税込み528円)」。
商品の説明を見てみると、
マイルドなソースをベースに、ベーコンとチーズが絡み合う人気炒飯。
とのことで、あくまで『炒飯』であることを主張しているが、見ためや香りはチーズリゾットである……。だからもぉ~。一体どっちなんだい! とにかく食べて答えを導き出すとしよう。
まずは、よく混ぜる。
熱々の石焼鍋とラクレットチーズの相性は抜群で、混ぜれば混ぜるほどチーズがとろけて美味しそうな香りが漂ってくる。が、まだ炒飯の要素は見当たらない。
しかし、一通り混ぜ合わせたところであることに気がつく……
お米が超パラパラになってんじゃん!!!!
ためしに一口食べてみてビックリ。ほどよく油をまとったパラパラのお米が口の中でほどけてゆく。この食感、まぎれもなく炒飯だ……。
いやいや石焼 ‶炒飯店″ と謳っているのだから当たり前なのだが、混ぜ合わせる前までチャーハン要素がどこにも見当たらなかったので少々驚いてしまった。
うん。これは炒飯だ! 間違いない。
そう納得した私を、混乱させる出来事が起こる。これ……
味は完全にチーズリゾットだ!
特に、大きくカットされた芳醇でスモーキーな鎌倉ベーコンと一緒に食べると、より『チーズリゾットの味わい』を感じることができる。しかもこれが超うまい。
結局のところ、自分は今『炒飯』を食べているのか『チーズリゾット』を食べているのか分からなくなってしまい……プチパニック状態に陥ってしまった。ただ、こんなに面白い料理を味わったのは初めてだったので、少し感動的な体験でもあった。
気がついたときには、『炒飯なのか、チーズリゾットなのか論争』に決着がつかないまま無我夢中で完食してしまっていた。
なので、少々強引にこの論争に答えを出すとするのであれば……個人的に『めちゃくちゃ美味しい新料理!』ということにさせていただこう。
特に、チーズが焦げたおこげ部分は絶品であった。ぜひ一度味わっていただきたい。
ちなみに、単品で注文していた「よだれ鶏」も、肉厚で柔らかくて超美味しかった。一緒に注文をして後悔することはないだろう。
・ぜひ、熱々を全国へ
メニュー表を見た限り、まだまだ個性豊かな面白炒飯が数多く存在しているので再訪して味を確かめたいと感じた。
それに、箸袋に書かれていた宣言の通り食べ終わるまで料理が熱々な点も好印象であった。
現在は、千葉県流山市にしか店舗がない「石焼炒飯店」ではあるが、今後は店舗を拡大し日本全国で唯一無二のアツアツ創作炒飯を楽しませてくれることに期待したい。