中国のスタバで「豚の角煮ラテ」が発売されたそうだ。なんでも春節(旧正月)に合わせた期間限定商品らしく、春節に肉を食べる習慣をコーヒーに取り入れたという。正直、頭がおかしいとしか思えない。

ちなみに朝の情報番組では、実際に豚の角煮ラテを飲んだレポーターが「豚の脂の甘みがコーヒーの苦味と合っている」などと伝えていた。いやそんなわけねえだろ。こうなったら再現するしかねえ。

ってことで、カフェラテと豚の角煮を用意してみました。

・豚の角煮ラテ

近所で買ってきたのは「スターバックスラテ(447円)」と「セブンプレミアム金の豚角煮(429円)」。合計金額は876円。なお、中国の「豚の角煮ラテ」は1杯68元(約1400円)とのこと。

衝撃的な金額だが、ラテに角煮を突っ込む方が100倍以上衝撃的なのでそこまで気にはならない。1杯3000円と言われても「ラテに角煮を突っ込んでいるならそれくらいか」と納得してしまう。それくらい前代未聞なのだ。

CNNによると、豚の角煮ラテはエスプレッソとホットミルクにトンポーロー風味の赤いソースを加え、串刺しの豚肉をひと切れのせたものだという。トンポーローとは「中華風・豚の角煮」だそうだ。


・中国では大人気?

武漢市内の店舗ではすでに完売したそうで、飲んだ方は「ユニークな味」「濃厚でスムースな口当たり」という感想を述べたという。もしかすると今まで出会わなかっただけで、ラテと角煮の相性は抜群にいいのかもしれない。

さて、試しに角煮をラテに突っ込んでみたところ、ラテの泡に茶色い模様が描かれた。美味しそうな見た目をしているが、正体は角煮のタレである。今のところヤバい予感しかしない。


では実際に飲んでみる。



…………


うおおぉぉぉぉ……


なるほど……全然美味しくないですね。もちろん本場のものとは全く別の飲み物だが、近年稀に見る衝撃的な不味さである。

角煮の甘さが口の中にずっと残っていて不快。信じられないほど角煮が主張しているのだ。いくら中華のプロが手を加えたとしても「美味しい」とはならないと思う。


・ユニーク

これを飲んで「豚の脂の甘みがコーヒーの苦味と合っている」と言えるなら、どんな社会でも上手に生きていけるだろう。「ユニークな味」はまだ分かる。私もインタビューを受けたら「ユニークですね」と答えると思う。

本場の味も気になるところだが、軽い気持ちでマネはしないほうが良さそうだ。現場からは以上です。


執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.