姉さん、事件です。2024年2月22日、ついに日経平均株価が3万8915円を一時上回った。これはバブル期の1989年12月末につけた終値での史上最高値の株価である。
ちなみに、取引時間中の高値は3万8957円44銭なのだが、とにかく日経平均は今グイグイ来てるらしい。今まで1人で株記事を書いてたけど、これってみんな株始めてるってこと? そこで編集部のメンバーに聞いてみた。
・株記事を書き始めた当時の編集部
私が株を買い始めたのは2020年だったが、その時点ではロケットニュース24の記者たちは特に株に興味を示していなかった。
唯一、和才雄一郎記者が証券口座開設の記事を執筆しているが、それ以外の記者の大多数は4年前の段階では「よく分からない」という感じだったことを覚えている。被ってないからこそ書いたのだ。株だけに。
・現在
要は素人集団だったことは確実だったわけだが、今回改めて株をやってるか聞いてみたところ以下のような答えが返ってきた。
原田たかし「つみたてNISAはやってます」
GO羽鳥「つみたてNISA、iDeCo、投資信託をやってて、個別でも1銘柄だけ持ってる。少額だけ買って、放置しているだけだけど」
砂子間正貫「つみたてNISA・投資信託はやってます」
和才雄一郎「つみたてNISAはやってます」
あひるねこ「つみたてNISAやってます」
P.K.サンジュン「やってない」
御花畑マリコ「やってないです」
──つみたてNISAとは言え、大多数が株に関わっているという結果に。個別株を保有しているのはGO羽鳥だけだが、それでも4年前からは状況が大きく変わっていることが感じられた。みんなどうしたんだい?
・やってる理由
そこで「やってる」と答えた人に、始めた理由を聞いてみたところ……
原田たかし「友達に教えてもらったから。貯金の利息よりは増えるチャンスがありそうなので」
GO羽鳥「お金の勉強のため」
砂子間正貫「お金が手元にあると全部使いたくなるので」
和才雄一郎「周りの人がニーサニーサ言うから」
あひるねこ「やらないと将来詰むみたいな雰囲気に世の中全体がなっているから」
──とのこと。原田たかしと和才雄一郎、そしてあひるねこ記者の声はなかなか興味深い。要するに、目的というより雰囲気だね。
・やってない理由
こうなってくると、やってない人の方にもなにがしかの意志があるようにも感じられるが、やらないことに理由はあるのだろうか? P.K.サンジュン記者と御花畑マリコ記者に話を聞いてみたところ……
P.K.サンジュン「正直怖いイメージがあったけど、せいじくんとかYoshioさんがキャッキャ言いながらやってるのを見てて、ちょっと俺もやりたくなってる」
御花畑マリコ「父の仕事がバブルの崩壊であおりを受けて、まさに天国から地獄になったので、株にはいいイメージがなかった。でもつみたてNISAとか iDeCoは老後のためにやったほうがいいかな……と思い始めてます」
──なのだそうな。なお、ロケットニュース24の創設者であるYoshioは、私より先に株をやっている。P.K.サンジュン記者の言う2人でキャッキャしているというのは、Yoshioくらいしか株の経験を聞ける相手がいなかったためだ。どれくらいみんなが興味を示してなかったか分かるエピソードだと思う。
・社会のトラウマ
また、御花畑マリコ記者の理由にはバブルの影が垣間見えた。失われた30年直撃世代の我々は、バブルについて影の部分しか知らない。
だから、バブル期が引き合いに出れば出るほど怖さが勝ってしまう。これは社会のトラウマと言えるだろう。我々はそんなトラウマの中を生きてきた。
失われた時間は今も続いている。各メディアがバブルを引き合いに出すのもその証拠の1つなのかもしれない。はたして、今回の株高はトラウマを払拭するものになるのだろうか。言葉とか数字だけのものにならなければいいなと思う。
参考リンク:日本経済新聞
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.