夜の街で働くホストやキャバ嬢は、仕事後に一体何を食べているのだろうか。朝日を浴びながら、もしくは昼頃まで働いてから……彼らが仕事後に最も食べたいメシ・食べたら元気が出るメシは何なのか。
そんな “ホスト飯” を調査すべく、今回やってきたのは眠らない街・新宿歌舞伎町。アジア最大の歓楽街で働く彼らを支える飲食店とは……強面の男性2人組に声をかけると「ああ、ちなみに何が食べたい? いくらでも教えてあげるよ」
というわけで、業種は教えてもらえなかったが、歌舞伎町で20年以上のキャリアを持つ大ベテランにオススメ店を案内してもらうことになった。「僕の写真は撮らない方がいいですよ、色々とアレなんで」……果たして私は、どこに連れて行かれるのだろうか。
・歌舞伎町を支える飲食店
「(相方に向かって)俺が案内するから先に行ってて」「ここから1番近くてよく行くのはあそこ」「あのカレー屋も好きなんだよね」「ゴールデン街に行けば、まだやっている飲み屋もあるよ」
そんな風に、突如として歌舞伎町を知り尽くした男性による “ディープ過ぎる観光案内” がスタートした。リクエストしたのは「このくらいの時間(午前10時頃)まで働いた後に1番食べたい料理」。ぶらぶらと15分ほど歩いてから……
「飲み屋もいいけど、お兄さんにオススメするならここかな」
・めし処ひょっとこ
到着したのは、歌舞伎町1丁目にある定食屋「めし処 ひょっとこ」。さすが大ベテラン推薦……名店の予感がヒシヒシと感じられる。聞けば、70年以上続く老舗だそうだ。
町で働く人にとっては楽屋のようにほっとできる場所らしい。歴史を感じさせる昭和な雰囲気が落ち着く。カウンターには昔ながらの料理が並んでいた。
さて、営業開始は11時だが少し早めに1番人気のお弁当を用意してもらうことに。さっそく近くの公園で食べることにした。
歌舞伎町民の胃袋を支えるメニューは……
しょうが焼き弁当(950円)だ!
・しょうが焼き弁当
ホスト飯というタイトルを考えた時点で、一発目に日本が誇る “のり弁” が登場するとは想像していなかった。木の折箱に詰まっていて非常に上品。素晴らしい見た目。本物感が漂っている。
赤ウインナー、卵焼き、クリームコロッケ、煮物など、おかずはたっぷり。そんでもって、海苔は2段仕込み。950円とはとても思えない豪華さ。
しかもこの海苔がけっこう厚めで、ひと口食べると贅沢な風味が口いっぱいに広がる。メチャメチャうまい。ちなみに昔からお米は “冷めても美味しい” ササニシキだという。まさにお袋の味。
んで、食べ応えのある生姜焼きがメインで大正解。ほんのり香る生姜の香りが食欲をそそる。歌舞伎町で働く人だけでなく、歌舞伎町を訪れる人にも食べてもらいたい味だ。
というわけで、歌舞伎町民に聞いたオススメの一品は「70年の歴史が詰まった弁当」だった。機会があれば皆さんもぜひ食べてみてほしい。それではまた。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 めし処 ひょっとこ
住所 新宿区歌舞伎町1-9-8
時間 11:00〜14:00(テイクアウトメイン) / 17:30〜23:00
休日 土・日・祝
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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