コロナ禍では派手なテナントの空きも話題となっていた秋葉原。その壊滅っぷりは「漂白」と表現する人もいるくらいだったが、久しぶりに街を歩いてみると、富士そばの秋葉原電気街店がなんか凄いことになっていた。
よく見るとメニューがやたら豪華なのである。かき揚げそばにかき揚げ天が大きいデラックスシリーズがあったり、カレーかつ丼(税込680円)が「贅沢カレーかつ丼(税込1080円)」になっていたりするのだ。これは一体……?
・新しい規格
そこで調べてみたところ、この店は2023年8月23日から始まった新しい規格の富士そば『To be FUJISOBA Deluxe』の店舗であるようだ。公式サイトのリリースによると、「秋葉原電気街店を主体に「高品質基準」の開発、販売を実現させる取り組み」らしい。
なるほど、店舗オリジナルメニューがあるとかではなくて全体的なメニューの違いを感じるのはそのためか。「牛肉が主役のコロッケそば(税込690円)」とか、サイズだけではないプレミアムさが感じられるメニューもあって冒険する気満々である。
・本当に大きくなってるのか?
で、贅沢カレーかつ丼のポスターには「とんかつを大きくしました!」と書かれていた。ただ、メニュー画像を見ると、盛り付けが違うこともあって大きくなっているのかがよく分からない。そこで食べてみることにした。
券売機はタッチパネル形式で、食券を買ったらそのまま注文が厨房にいくシステムのようだ。入店すると席には「食券はスタッフに渡さずお席でお待ちください。モニターの出来上がり蘭に番号が表示されましたら提供口までお越しください」という貼り紙があった。
・食べてみると
丼で出てくる贅沢カレーかつ丼。普通はカレー皿だから、この時点ではまだちょっと違いは分からないけど、とりあえず丼からは贅沢オーラを全開に出そうという富士そばの気概が伝わってくる。なにせ器が金色だ。
食べてみたところ、カレーの味や玉子の質感がいつも通りのためか、味の印象自体はそこまで変わらない。とんかつは確かに厚い気もするのだが……
よく考えたら、カレーかつ丼のとんかつの厚みをそこまでハッキリ覚えていないのである。そこで贅沢カレーかつ丼の味を覚えているうちに普通のカレーかつ丼を食べてみることにした。
・普通のカレーかつ丼を食べた結果
実は、秋葉原には富士そばが3軒ある。そして、ここ秋葉原電気街店から駅を抜けて昭和通りを渡った徒歩3分くらいのところにある秋葉原店には普通のカレーかつ丼があるのだ。
さっそく、秋葉原店で「カレーかつ丼」を注文してみたところ……
さっきのを味わった後だと大分薄く感じる……! こうして食べ比べてみると、贅沢カレーかつ丼はザクッとした肉感が段違いであったことが分かった。
ちゃんと贅沢になっていた贅沢カレーかつ丼。とは言え、本来のカレーかつ丼のごった煮感な味も残っているところには富士そばを感じる。気になる方は秋葉原電気街店へ行ってみよう。
・今回紹介した店舗の情報
店名 富士そば秋葉原電気街店
住所 東京都千代田区外神田1-14-1
営業時間 24時間営業
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.