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【実話ホラー】某巨大掲示板で人を呪いまくっていた同僚のその後が意外すぎた / スカッとしないジャパン

2023年9月4日

インターネットでの誹謗中傷が問題となる今日このごろ。

X(Twitter)やヤフコメ、5ちゃんねるなどインターネットで人の悪口を書きまくっている人って、どんな顔をしてるのか見てみたい……。一度は思ったことがあるんじゃなかろうか。

私が昔勤めていた会社には「2ちゃんねるで人を呪いまくる同僚」がいた。多分、私の人生で出会った人のなかで、最もやばい人だったと思う。

そんな人間が会社にいたらどうなるか……ということをお伝えしたい。

・大量採用で紛れ込んだ不穏因子

その彼女の名前を呪井さんとする。呪井さんは私と同期入社した新入社員のうちのひとりだった。50人ほどの小さな会社だったのだが、新規事業で人手が足りなくなったとかで、一気に5〜6人ほど採用されたのだ。私は新卒採用で、呪井さんは中途採用の中でも最年長だった。

入社初日の会社案内が終わり、同期入社のメンバーでランチに行ったときから、呪井さんは美人なのだが笑顔の下に不穏なムードをまとっていた。

普通、こういうときって自己紹介とか当たり障りのない会話をしてやり過ごすと思うのだが、呪井さんは眉をひそめながら開口一番こういった。


「ねえ!? 面接のときの交通費ってもらった?」


いきなりお金の話である。そもそも、面接の交通費って出るものなの? 社会人になったばかりの私にはよく分からないので、適当に笑ってやり過ごした。

その後も、会社の建物が古いとか、面接のときにされた質問が失礼だったとか、初日にして会社の文句を話し始めたのである。私の中の「この人ヤバそうだなレーダーが」ビンビンに反応し、入社初日にして憂鬱な気持ちになったのは言うまでもない。


・あろうことか同じ部署に

不幸なことに私は呪井さんと同じ部署になってしまった。しかも上司は会社の中でもトップクラスに厳しい人。新卒からハードモードなスタートとなってしまった。

上司は、締切の直前でも指示を翻して容赦なくやり直しをさせる人で、終電帰りは当たり前。それだけクオリティの高いものを求める人だった……ということだが、当時は反発もあった。

入社当日から会社の文句を言うような呪井さんが、ワンマンな上司のもとでおとなしくしているはずもない。

入社してしばらく経って、上司が過去に担当した作品を調べようとネットで上司の名前を検索したところ、とんでもないものを見つけてしまった。

某巨大掲示板の「嫌いな人を呪い殺すスレ」に、上司の名前がフルネームで大量に書き込んであるのだ。

ワンマンぶりで有名な上司だったので、このときは「もしかして取引先の人とか、昔会社にいた人の可能性もあるな」と思ったのだが……。



・いろんな人と揉めまくる呪井さん

呪井さんは、社内でいろんな人と揉めまくっていた。最初に揉めたのが、同期入社で同じ部署のNさん。

美人で気立てもいいNさんのことが呪井さんは気に食わなかったらしく、Nさんと呪井さんの二人でやる仕事を途中でボイコット。

「私はあなたのことが大嫌い」と本人に言い放ち、取材先に大量の荷物を置いたまま、先に帰ってしまったのだという。取材相手もポカーンとしていたとか。いや、社会人なんだから仕事はちゃんとやるべきだろう……。

呪井さんがNさんに徹底的に嫌がらせをしまくった結果、Nさんは会社に行けなくなり辞めてしまった。


また、あるときは気に入らない後輩と私が仕事で話しているのを見て

「あの子は仕事ができないから仲良くしないほうがいいよ。もしあの子と仲良くするなら、御花畑さんが私に話した会社のアノことをバラしちゃうかも」

と妙な社内メールを送ってきたのである。こんな幼稚なこと、小学生女子でもやらないだろ。

私は呪井さんを警戒して会社の悪口などは一切言っていなかったのが不幸中の幸い。この頃には社内でも呪井さんはヤバい人という扱いになっていたので、速攻で上司に相談した。

呪井さんは行く先々で人と揉めるので、何度も部署を変わりまくっていた。そして、不思議なことに、呪井さんと揉めた人の名前が「嫌いな人を呪い殺すスレ」に続々と書かれていったのだ。のどかで家族的な会社は「嫌いな人を呪い殺すスレ」にやたらと社員の名前が出てくる恐ろしい会社と成り果てた。

この頃には、呪井さんと揉めると2ちゃんで呪われるというのは社内で有名な話となっていた。

余談だが、呪井さんはスピリチュアル好きで、婚活関係で遠くの神社にお参りに行ったりしていた。なんで「人を呪う」というスピリチュアル的に一番NGなことをやるのかマジで謎だった。


・卑猥な掲示板に社員の名前を書く

呪井さんの行動はエスカレート。もっとも派手に呪井さんと揉めた女性が、卑猥な掲示板に名前と電話番号を書き込まれ、変な電話がかかってくるようになったというのだ。これには怒り心頭で、呪井さん被害者の会のようなものが結成され、社長に「どうにかしてほしい」と直談判したという。

すでに会社も呪井さんを要注意人物として把握しているのだが、掲示板に誹謗中傷を書き込んでいる証拠がないため、注意もできず、泣き寝入り状態に。結局、揉めた人は会社の対応などにも不信感を抱き退社してしまった。

触らぬ神に祟りなし……で呪井さんは社内で「無敵の人」化。嘘をついて早退して婚活パーティーに行ったり、勝手に副業したりとやりたい放題だが、揉めるほうが面倒なので誰も注意しなくなってしまった。



・そして誰もいなくなった

そんなこんなで、呪井さん1人のせいで5〜6人が退職するような異常事態となってしまった。私が転職したあとも呪井さんは会社にしばらくいたと思う。

その後も色々あったようだが、呪井さんは副業が上手くいったらしく会社を退職して今はフリーランスで活動しているらしい。

先日、ふと呪井さんのことを思い出して、ネットで名前を検索してみた。憎まれっ子世にはばかるとはよく言ったもので、呪井さんは婚活で理想の男性と出会い、可愛い子供が生まれ、なぜか仕事も上手くいっているようだ。

ちなみに、会社を辞めた経緯もブログに書いていたが「これ絶対ウソだろ」というような内容で、会社が完全なる悪として描かれていた……。

なんとも後味の悪い話だが、これが事実。現実はスカッとしないジャパンなのだ。ヤバい人に会ったら逃げるしかない……のかもしれない。


執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

▼呪井さんはすごい嘘つきで「今日は副業でキムタクに取材できるはずだったのに残業でダメになった!」などと怒ることもあった

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