ブライン液をご存じだろうか。砂糖と塩と水だけで簡単に作れる、肉や魚をびっくりするほど柔らかくしてくれる液体だ。

筆者は最近このブライン液にハマっており、その日も1日みっちり漬け込んだ鶏胸肉をおいしくいただいていた。

たった1日だけでこんなにおいしく仕上がるなんて……もしかして漬ける時間をもっと長くすれば、さらにおいしさがアップするのでは? 気になったので実際に確かめてみたら……意外な結果が待っていた。


・準備

まずはブライン液を作っていこう。袋に砂糖を小さじ3杯、塩を小さじ2杯、水を200ml入れてよく混ぜたら完成だ。調理の前にこの簡単な工程を挟むだけで、肉の仕上がりがびっくりするほど変わってくるぞ。


今回の検証ではこの中に鶏胸肉を入れて、それぞれ1日後、2日後、3日後に取り出して調理してみることにした。ふふふ、おいしくなるんやで……念を込めつつ冷蔵庫の扉を閉じた。


・1日目

それではいよいよ実食だ! 一晩じっくり寝かせた肉を袋から取り出して、しょうゆやみりんなどを混ぜた調味液で煮込んだら……


鶏胸肉チャーシューの完成! 調理方法によって仕上がりに差が出るといけないので、今回は3枚とも全部このチャーシューにして味わっていくぞ。


調味液の色がしっかり染みこんでおり、見た目はとってもおいしそうだ。

食べてみると……お、ちょっとパサパサしちゃってるかな? でも、何もしないまま調理した時よりは断然しっとりしていて柔らかい。

このままでも十分おいしいな。ここから一体どんな風に変化していくのか楽しみだ。


・2日目

2日目の肉の仕上がりがこちら。包丁を入れた瞬間、肉の様子が昨日とは全く違うことに気が付いた。昨日の肉の断面にはあったポロポロとした質感が見当たらず、見るからに水分が多そうだ。

これは期待しちゃっていいやつなのでは……!? ドキドキしながら口に入れてみると……


ゆ、優勝~~~~~~~~!!!!!!!!!!!


昨日より明らかにしっとりもちもちしてる!! びっくりして他の部分も食べてみたけれど、食べても食べてもパサつきが感じられない。

これ本当に鶏胸肉だよね……? 過去に作った鶏胸肉料理の中でも最高レベルの仕上がりだった。たった1日でここまでの違いが出るなんて……

家族にも食べてもらったのだが、口を揃えて「今日の方がおいしい」と言っていた。やっぱりブライン液の効果は、漬ける時間が長いほど発揮されるのかもしれない。


・3日目

いよいよ最終日、3日目! 昨日が最高すぎたからな~。それ以上に漬け込んだ今日の肉は、もっと美味しくなってるんじゃないかな!


今日もいい感じの仕上がりですねぇ~!! 見た目は昨日と同じようにしっとりしていて期待が高まる。それじゃ、いただきま~す……


……あれ?


昨日より……パサパサ……?


なんと3日目の鶏胸肉は、1日目よりはしっとりしているもののどう考えても2日目の仕上がりには及ばないという結果に。

他の部分を食べてみても、全体的に2日目ほどのきめ細かさはないように感じた。漬ければ漬けるほどいいってわけじゃないんだ……!


・2日を推します

ということで、今回の検証では2日目の肉が最もおいしいという結果になった。てっきりこういうのは時間をかけた分だけおいしくなるものだと思っていたので、なんだか意外だったな。今後は漬ける時間を絶対2日間にしよう。

皆さんも肉料理を作る際には、是非ブライン液を試してみてはいかがだろうか。思い立ったその日にすぐ食べられないのが唯一の欠点だけど、我慢した以上に幸せになれること間違いなしだぞ!!

執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.