非常に残念なことではあるが、東京チカラめしの都内最後の店舗、新宿西口1号店が2022年8月28日をもって閉店することになった。ついに東京から東京チカラめしがなくなってしまうのである。
国内で残すは千葉と大阪のみ。一時は100店舗を展開するまでに至ったというのに……。名残り惜しいので、最後に別れの焼き牛丼を食べに行ってみた。
・100店舗もあったのに……
東京チカラめしは2011年6月9日、池袋に1号店が誕生した。そしてその翌月の7月20日に新宿西口1号店をオープンしたのである。あの頃のチカラめしの勢いはすごかった。翌年9月には累計100店舗を達成していたのである。牛丼界に革命が起こり、大手3社の牙城は崩されるかもしれないと本気で思っていた。
だが急成長の影響で、人員不足で味やサービスの質が落ち、1つまた1つとお店が閉じて行き、気づけば国内には3店舗のみとなっていた。もはや絶滅危惧種といっても良い状況のなかで、また1つ看板を下ろすことになった。
「閉店のお知らせ
いつもご愛顧いただきありがとうござます。この度東京チカラめし新宿西口1号店は、2022年8月28日(日)をもちまして、閉店することになりました。これまでの皆様への感謝として、25日(木)から4日間イベントを開催させていただきます。最後までぜひよろしくお願いいたします。お店に足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。店主」
ああ……、東京チカラめしなのに東京を去ることになるとは。こんな日が来るなんて、オープン当初は想像することもできなかった。
ちなみにそのイベント「ありがとうキャンペーン」は、通常税込490円の元祖焼き牛丼が税込390円になる。それからあのイカれたメニュー「唐揚げ目玉焼き 8×8 定食」がお値段そのまま(税込890円)で唐揚げ目玉焼きが2個ずつ増量されるそうだ。
こういうお得なサービスは、もっと前にやって欲しかったな。終わりに花火を打ち上げても、寂しさが残るだけなんだよ……。
・悲しくて悲しくて……
何を言ってももう遅い。せめて最後に焼き牛丼を食って、気持ちよくサヨナラをしようじゃないか。ってことで、これで食べ収めだ。注文したのは、焼き牛丼(税込490円)とサラダ玉子唐揚げセット(税込280円)である。
そういえば最初の頃、焼き牛丼が出てくるのがめちゃくちゃ遅かったんだよなあ。開店当初はスタッフが不慣れだったってこともあるけど、焼くのにとても時間がかかってたんだよ。肉も分厚くて食い甲斐があったんだ。いつの頃からか肉が薄くなっちゃったんだよなあ。あの肉のままでいて欲しかった。
それでも好きだったな、この牛丼。
他のチェーンのような煮るタイプの牛丼と違って、焼きは「肉食ってる感」がすごくあるから、時々ムショーに食べたくなったものだよ。
そういえば、このお店は直近の2年で2回もリニューアルしてたのに もたなかったのか。海外の店舗は好調だというのに、東京チカラめしが東京を去らねばならないんて。そんなの絶対おかしいよ!
まるで期待してた後輩が離職するみたいで悲しい。悲しくて今の俺には味がわかんねえよ! チカラめしと別れる現実を受け止め切れねえんだ!!
繰り返すが、ありがとうキャンペーンは明日25日から最終営業日の28日までだ。別れの焼き牛丼をキメたい人は必ず行くように。なお、千葉(新鎌ヶ谷店)と大阪(大阪日本橋店)にはまだお店がある。お近くの人は、まだそこで焼き牛丼を食えるぞ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 東京チカラめし 新宿西口1号店
住所 東京都新宿区西新宿1-15-3 オムニクスビル1F
時間 11:00~21:00
最終営業日 2022年8月28日
参考リンク:東京チカラめし
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24