磁力で浮上して走るリニアモーターカー。車体が浮いてるとかドラえもんか。そりゃ桃鉄でも30マス進めるわ。まさにSFに出てきそうな夢の乗り物と言える。
と思いきや、そんなリニアモーターカーに知らないうちに乗っていた。え! これリニアモーターカーだったんスか!?
・愛知県
その時、私(中澤)は愛知県にある愛・地球博記念公園に向かっていた。最近の話題で言うと、ジブリパークがオープンする予定の場所である。行ったのは初めてだったのだが、東京だとお台場みたいな場所だと思った。
いや、埋立地という意味ではない。交通の便が似ているというか、向かってる時の感覚が似ているのである。実際、ゆりかもめみたいなヤツに乗り換える必要があったし。
・ゆりかもめすぎる
名古屋から市営東山線で東進し、藤が丘で乗り換えたこのゆりかもめみたいなヤツ。未来的な駅の雰囲気といい、天井まで覆うフルスクリーンタイプのホームといい、完全にゆりかもめと同じ一族のオーラを放っているのだが調べてみると……
コイツがまさかのリニアモーターカーであった。
マジかよ。日本で実用化されていることすら知らなかった。その名も愛知高速交通株式会社の「Linimo(リニモ)」。
・思てたんと違った
藤が丘から八草を繋いでおり、端から端までで360円。確かに、淡く光った線路は22世紀オーラを放っている。いや、どちらかと言うと、日曜日朝の特撮か。ジバンが出動する時こんな道通ってた気がするし。それにしても……
おっっっっっそ!
リニアモーターカーって時速500キロとかスピードで語られることが多いから、「ヒュン!」っていくイメージがあったが、駅間の距離が短いためか普通に「ウイーン」って移動している。速度的にもゆりかもめみたいなものだった。
・ガチで浮いてる
しかし、言われてみれば、揺れや騒音は異常に小さい。ガタンゴトンではなく「フオオオオン──」という感じで、まるで『スーパーマリオブラザーズ』の裏ワザ “スケーターマリオ” みたい。駅に停車したら着陸して高度が10cmくらい下がるし、よく観察すると本当に浮いてることが分かる。
なお、公式サイトによると、リニモが開業したのは2005年のようだ。一気に未来って言っていいのか分からなくなってしまったが、そもそも日本でリニアモーターカーが実用化されていることさえ知らなかった私。思ってたリニアモーターカーとは違ったが、その乗り心地は間違いなく未来であった。
参考リンク:Linimo(リニモ)
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.