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無印の「シュトーレン」が税込み990円でドンク製! → ドンクの1836円のシュトーレンとガチ比較した結果…

2021年11月25日

無印良品で売られている「シュトーレン」がスゴいらしい。日本でも有数の、歴史あるパンの老舗「ドンク」が作っているというのだ。それでいて、お値段は1本税込み990円。

ちなみにドンクのシュトーレンは1本で税込み1836円。これはつまり、無印ならドンクのシュトーレンを本家の半額近くで食べられるということなのだろうか? いや、もしかしたら無印版はグレードダウンしている可能性もゼロではない。これは比べてみるしかねぇ……!

・無印のシュトーレン

ということで、まずは近所の無印にてシュトーレン(税込み990円)を購入。


裏の表記を見ると、製造所は間違いなく「株式会社ドンク」。埼玉の無印で買ったものだが、兵庫の六甲工場で作っているようだ。ちなみにドンクは兵庫が本拠地。お膝元で作られている。ガチだ。


重さを量ってみると、208グラムだった。


ちなみに1個の平均は200gということなので、よく管理された理想的な重さと言えよう。エネルギー量は1005kcal。


ビジュアル的には、表面がツルツルしている。砂糖がまぶされているのだと思うが、グレーズ的なシャリシャリした感じになっている。

試しに軽く端の方を切ってみたが、断面はこう。マジパン、レーズン、胡桃などが見える。


・ドンクのシュトーレン

そしてこちらが、ドンクにてゲットしたシュトーレン(税込み1836円)。包みから気合が入っている。持った感じで無印よりデカくて重いのがわかる。


裏の表記をチェックすると、こちらは都内の工場で作られているもよう。1個当たり、1596kcal。


包みを開けると、さらにビニールで包装がされていた。


全ての包装を取り去って重さを量ったところ、297g。確証はないが、300gを基準に作ってそうな感じがする。


ビジュアル的にも無印と全く違っており、表面が小麦粉でまみれている。こちらも端の方を切ってみたが、見える具材的には無印で買ったものと同じように見える。


・原材料の比較

それでは両者をより詳しく比較していこう。とその前に、どちらもドンク製だが、便宜上無印で買ったものは「無印版」。ドンクで買ったものは「ドンク版」とさせていただく。まず原材料の表示だが、無印版はこんな感じ。


食品の原材料の表示は、原則として量の多い順に記載されている。また、今回の場合、「/」より後が添加物だ。と言うことで、無印版で最も多く入っているのは小麦粉である。

対するドンク版は、バターが最も多いとわかる。バターはコストがかかる。値段の違いにも大いに影響がありそうだ。


他に気になる点として、無印版は2番目にレーズンが、そして6番目にアーモンドが来ているのに対し、ドンク版はレーズンが3番目でアーモンドは12番目

全体量に対するレーズンとアーモンドの量の違いは風味にも違いを生みそうだが、どうだろう。先に端の断面だけ見た感じだと、そこまで差を感じなかったが……ということで、片っ端からスライスしまくったのがこちら。


無印版


ドンク版


たしかに、無印版は全体のサイズに対するレーズンの密度が高いように見える。部位にもよるが、特に中心付近のレーズン密度は圧倒的ではなかろうか。

ちなみに無印版が崩れて見栄えが悪くなっているのは、筆者のナマクラな包丁の刃が一部のレーズンをカットできず、生地ごと崩れてしまったためだ。意図的なものではない。

ドンク版も切った部分によってバラつきがあるが、ほとんどのスライス面において、レーズンはそこまでではない。それよりも、生地のエリアの広さが目立つ。


・味は

それではいよいよ食べてみよう。まずは無印版だが……しっとり感がある。そして、やはり見た目通りレーズンの味が強く感じられる。ウマい。アーモンドはよくわからない。

対してドンク版だが、やはり全体に対する生地のエリアの広さが違う。そのためか無印よりもドライな気がするが、パサついているというわけではなく、口あたりに品のある軽さをもたらしている気がする。

でも食べ応えは軽くない。たぶんバターの量がその辺に影響しているのだろう。とまあ風味こそ若干違うが、ぶっちゃけ普通に食べたらわからないと思う。

この記事で行っているように、事前に成分に目を通し、表面や断面をチェックするなどして、違いありきでよく注意しながら食べればそれなりに区別できる……という感じ。

事前知識なしで目隠しして両方食べさせて、これはドンク版! これは無印版!! みたいに言い当てられる人は相当だと思う。それより、ぶっちゃけ両者ともカットした部分ごとのバラつきの方が、味の差はデカい

そしてアバウトな風味としては、どっちもほぼ同じ! ということで、見方によっては、無印版は本家で売られているのに比肩するクオリティの小さい版のようなもの……と見なして良いと思う!!

強いこだわりがあり、ともすれば発音もドイツ仕込み的なガチ勢でない限り、デカいのを食べたければ本家で、小さいので十分なら値段も手ごろな無印版という感じでいいのではなかろうか。どっちもマジでウマいぞ! それにしてもドンクを引っ張ってきて990円で出す無印すごいよねって。

参考リンク:無印良品ドンク
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

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