ロケットニュース24

【実話】マッチングアプリで知り合った女性にカモられたかもしれない / たった1時間で4万円も払うことになった話

2021年8月2日

男性の皆様、マッチングアプリで女性と会う際、飲食代の予算はいくらだろうか? 私(hirazi)は相手の分も負担したとして1万円~1万5000円くらいである。

そんな庶民派の私が、初対面から1時間たらずで4万円も支払うことになった苦い失敗談を、注意喚起の意味も込めつつ お伝えしたい。

・歓喜の序章

ある日、いつもの如くマッチングアプリで「いいね」を連打しまくっていた。数人とマッチングしたのだが、その中に、外見がド真ん中ストライクの女性がいるではないか! 愛くるしい童顔で、年齢も20代前半とピチピチだ。

しかし、思わせぶりパターンが横行するマッチングアプリ界においては、ぬか喜びの可能性もある。女性のプロフィールに沿った内容にて、はじめましてのメッセージを送り、返事を待つことしばし……


返事きたぁぁッ!


ここからが本番である。当たり障りのないジャブ的なメッセージを送りつつ、数通後にはLINEの交換をすることに成功したのだった。

※これより、記事内ではA子と呼ばせていただく。


メッセージを交わすうちに、A子に対しての人間像ができあがりつつあった。照れ屋で、不器用で、守ってあげたくなるような雰囲気である。

その後、なんでもない会話を楽しみつつもトントン拍子にことは進み、後日、飲みに行く約束を交わした。


・実際に会ってみると

待ち合わせは平日の夜7時。新宿アルタ前に集合だ。その日は1月で吐く息も白かったことを覚えている。少し早く到着した私はスマートフォンを眺めながらA子を待っていた。

19時を回ったところで、LINE電話が鳴り響く。A子からである。

電話に出ると、予想外にハスキーな声で到着していることを伝えられた。しかし、周りを見渡して見ても、愛くるしい顔をしたド真ん中ストライクの女性は見当たらない。が、耳にスマートフォンを当てているド派手なギャルはいる。もしかして……


A子だった。冬にも関わらず胸元がガッツリ開いており、視線を下に移しても露出している部分の方が多く、一言で形容するなら「パリピ」。マッチング時より抱いていた守ってあげたくなる要素は無い。プロフィール写真だって一致率10%だ。


……はいはい、写真詐欺。そういうパターンね。儀式的に心の中でつぶやきつつ、気持ちを切り替えることに。自慢ではないが、マッチングアプリ歴は長いので、受け入れ体勢は整っている。


・歌舞伎町に連れられて

なお、A子は仕事が長引く可能性もあるとのことで、合流してからお店を決めることになっていた。スムーズに進めるために近隣をリサーチしておいた私は、アルタ前から数分の場所にある小洒落たお店を提案したのだが……


A子「駅近は嫌い。歌舞伎町の方が好きなんだよねぇ~」


よく分からない理由で断られた。


腑に落ちない気持ちを抑えつつも、女性の気持ちを無下にはできないものだ。歌舞伎町の方へ歩きつつ、お店を決めることに。

歩きながら お店を提案してみるも、何かしらの理由をつけて断られ続ける始末。「もう帰ろうかな」と思い初めた矢先、A子が唐突にこう言い放った。


A子「そう言えば行ってみたいバーがあったんだ!」


……わかり易すぎません? ド派手な風貌も相まり、ボッタクリバーにでも誘導しようとしているのではないかと、A子に対して疑念をいだくことになった。

しかし、本能というのは残酷なもので、露出度が高い服装をしたA子の「女」な部分に、あわよくばを期待してしまっていた私。欲求が不安に勝り、言われるがままにA子が提案するバーへ向かうことに。


歩くこと数分、たどり付いた先は、歌舞伎町の端にある雑居ビル。女の子が行きたくなるようなオシャレなバーがあるようには思えない。より深まる疑念。しかし、もう後には引き返せない。


・バーに到着

エレベーターでバーがあるフロアに到着すると、数店舗の飲食店が連なっており、端っこのテナントが目的のバーとのこと。

恐る恐る扉を開けると、店内は場末のスナックみたいな雰囲気だった。見渡すかぎり、男女のペアが1組いるだけで繁盛はしていなさそう。やはり、行ってみたくなる要素は確認できない

そして、ボックスシートに誘導されてメニュー表を見た瞬間、私は泣いた……。

懐(ふところ)事情から遥かにかけ離れたプライスが並んでいたのである。ボッタクリとまでは言わないが、いわゆる普通のバーよりも、高い。圧倒的に高い。

絶望に打ちひしがれながらも、ふとメニュー表の片隅に目を向けると、飲み放題5000円の文字が!

私はA子に問うまでもなく「たくさん飲みたいから飲み放題にしよう」と、半強制的に飲み放題を2人分オーダーしていた。と同時に、ボッタクられるなんて考えすぎだったのかもしれない、と安堵していた。

しかし、ホッと一息ついたのもつかのま、どう考えても飲み放題ではない酒を注文しているA子。おいおい、どういう了見だ。いや待て、もしかして、好きなお酒をチビチビ飲むタイプなのかもしれない。 


A子「ゲームで負けた方がイッキね~」


いや、飲みまくる気だ。ボッタクリ疑惑再燃である。断ればよい話だが、お店とA子の空気感に飲まれてしまっていた私は NO という選択肢を突きつけることができず、渋々トランプゲームをすることに。

当然ながら、ゲームに負けた方がイッキするので、私が勝ってしまうと、飲み放題外のお酒がどんどん追加されるわけだ。負けたい……そんな想いとは裏腹に、私は無双していた。今思うと、A子はわざと負けていた可能性もある。


・お会計は割り勘希望

1時間ほどトランプをしただろうか? 次から次に運ばれてくる高い酒を横目に、男としてのプライドなんてどうでも良くなっていた。予算的に限界だから帰りたい旨を伝えることに。

いつも女性との食事では奢るようにしているが、今回は割り勘にしてもらおう。むしろ、初めからA子は払うつもりでガバガバ飲んでいたのかもしれない。それなら合点がいくぞ。さて、お会計しようか!


A子「そういば、私クレジットカード使えたっけな?」


……あ、そういう作戦ね。私はこうして、1時間ほどの滞在で4万円近くの金額を支払うことになったのであった。


・ご利用は計画的に

A子が店からマージンを貰っていてカモられたのか、ただの空気が読めないパリピだったのかは分からない。どちらにせよ、欲求のままに行動してしまった、私の愚かさが生んでしまった結果である。

マッチングアプリを利用してる男性諸君においては、欲求と財布にしっかり向き合いつつ、怪しいと思ったら早急なる撤退をオススメしたい。

執筆:hirazi(ひらじ)
Photo:RocketNews24.
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