ロケットニュース24

酒を飲まない私が『カクヤス』に通うたった1つの理由

2021年7月25日

酒を飲まない者にとって『カクヤス』は未知の領域だ。付き合いで飲むことはあっても、1人では絶対に酒を飲まない私(中澤)にとってはまさにそれ。ピンクの看板は知っていても、店内に入ったことはほとんどなかった。

しかし、現在、私は『カクヤス』に通っている。週1~2回くらい行っている。とは言え、酒を飲むようになったわけではない。相変わらず1人で飲むことはないし、コロナ禍で付き合いもゼロだ。酒を飲まない私が『カクヤス』に通う理由。そのキッカケは数週間前にさかのぼる

・男、鳴く

私が現在、男2人でルームシェアしていることはこれまでの記事でも何度か触れているが、そのルームシェア相手であるT氏は結構1人で晩酌をするタイプ。毎夜リビングでストロングゼロ的なヤツ(酒を飲まないため詳しくは分からない)を傾けている。

T氏は私が酒をほぼ飲まないことも知っているので、基本1人で大人しく晩酌しており、私は気が向いたらリビングに行くくらいの感じだ。しかし、先日、私が部屋でくつろいでいると、リビングから鳴き声みたいな声が聞こえた。「ムオーッ!」と。

・尋常ならざる気配

想像してみて欲しい。普段、無口でどちらと言うと不愛想な男が鳴き声を発しているのである。尋常ならざる気配を感じつつ私はリビングへの扉を開けた。

リビングの中央にはちゃぶ台があり、そのちゃぶ台にはストロングゼロ的なヤツが置かれている。ストロングゼロ的なヤツの隣にはツマミの袋。完全な晩酌の配置である。しかし、T氏はちゃぶ台の前に立ち上がっていた。一体、何が起こったのか

・鳴き声、再び

恍惚としていたT氏は、私の姿を認めると、机の上にあったツマミの袋を取り上げてこう言った。「これを食べてみてくれ!」と。

そのツマミは、ウズラの煮卵が1つ1つパッケージされているものだった。このなんてことないツマミに何があると言うのか? パッケージを開けて口の中に放りこんでみたところ……


ふほッ


私も思わず声が出た。そして、その瞬間、T氏がらしくない取り乱し方をしたことにも納得がいった。これは声出てしまうわ。なぜならば……


それほどウマかったから

なんだ? なんなんだこれは!? 食感と卵黄のまろやかさは確実にウズラの卵なのだが、食べた瞬間、もの凄く豊潤なチーズの風味が口に広がる。風味だけで言うと「チーズおかきかよ!」ってレベルだ。

・正体

そこで初めてパッケージをよく見たところ、千年屋というメーカーの『味楽グルメ チーたま』という商品名のようだ。その商品名の下には「チーズの旨だれでじっくり煮込んだ洋風煮たまご」と説明も書かれている。え? それでここまで濃厚なチーズの味するんスか?

商品名も外見も全くオーラがない。いや、それどころか、「アッシなんてただの酒のアテですよ」というオーラをビンビン発している。こんなの逆に罠だろ。

しかし、酒のみたちの目は誤魔化せないのか、これを購入した『カクヤス』では売れ筋商品No.1とポップに書かれていたそうだ。酒のみの選球眼半端じゃない

・カクヤスに通うたった1つの理由

1個食べると2個目を食べずにはいられない。食べ終わると次を買わずにはいられない。その味が癖になりすぎて、私は『チーたま』を週2袋くらい消費してしまい、新しいの買うため『カクヤス』に走っている。これが酒の飲めない私が『カクヤス』に通うたった1つの理由である。

酒のみでなくとも余裕でハマってしまうほどのウマさを誇る『チーたま』。パッケージ裏の使用例には、ツマミ以外にも、お弁当の具の1つやサラダの添え物などの使い方が記載されている。確かに、お弁当の1品でこれが入ってたら、かなり具の幅が広がりそうだ

税込み745円とちょっとお高めではあるが、買って損のない味なので見かけたら、騙されたと思って1度買ってみてくれ。おそらく、あなたも1発目に食べた瞬間は声が出ると思う。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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