「どうしてこんなことを思いついたんだ!」。時々、そう叫びたくなる商品に出くわすことがある。とくに街にあふれるカプセルトイには、奇抜なアイディアや斬新な発想が詰め込まれたものがあり、本当にギョエー! と叫んでしないそうになる。

見てくれよ、この商品「卵かけご飯ライト」を。黄身を押すと光るというものだ。なぜだ、なぜなんだ! どうして黄身を光らせようと思ったんだよ! 買わずにはいられないだろうがッ!!

・卵かけご飯ライト?

ある日のこと、私(佐藤)はとあるファミレスでモーニングを摂っていた。有難いことにこのお店には喫煙所があり、食事を終えて一服しようと席を立った。そして喫煙所の扉を開けようとしたところで、このカプセルトイの筐体が目に入ったのだ。

「卵かけご飯ライト」だと? なんのこっちゃ? と思ったのだが、その下の解説写真で心をつかまれた。


「卵やわらか。黄身を押すと光る!」


なんだと!? 上の句(卵やわらか)と下の句(黄身を押すと光る!)の関連性が一切見えない。何より黄身が光るだって? どういう考えをしていったら、「ヨシ、黄身を光らせよう!」となるんだ、不思議だ……。だが、私の心をつかむには十分過ぎた。黄身が光るところを見てみた! ということで、1個300円で購入!!


・ディテールが細かい

この商品は、玩具の企画・製造・販売を手掛ける「株式会社奇譚クラブ」が2021年5月下旬に販売開始したものだ。


商品はカプセル一体型で、開けたらほぼ出来上がり。


「高台(こうだい)」と呼ばれるお椀の下部だけを取り付けるシンプルなデザインだ。



ちなみに商品は全3種類。私が引き当てたのは「濃い黄身の生たまご(金茶碗)」。そのほかに「生たまご(黒茶碗)」「醤油がけ生たまご(白茶碗)」もある。醤油がけのヤツはなかなかリアルだな。


実物はとても良く出来ている。米粒の1粒1粒までしっかりと作り込まれているじゃないか。その気になったら、米粒の数えることも出来そう。そしてラバー製の白身のトロトロ感。黄身の光沢も美しい。見てるだけで卵かけご飯を食いたくなってしまう。


こいつに醤油をかけたい衝動に駆られてしまう……。


・光った! 黄身が光った!!

本体裏の絶縁テープを引き抜いて、黄身を押してみるとしよう。本当に光るのか?


スイッチオン! 光ったーーーッ!!


黄身が光った! 本当に光った! 鮮やかなオレンジ色!! やったね!



ただ光っただけなのに、なぜか嬉しい! 本当の幸せなんて、きっとこのくらいささやかなモノなんだよね……。

近頃は世の中がギスギスしていて、日常には緊張感がただよっているけど、このライトの温かい光を見るとなんだかほっこりします。部屋を暗くして、この光を見つめていたら、癒されるかもしれないぞ! とにかく斬新なアイディア、あっぱれだ!!


参考リンク:奇譚クラブ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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