近年、さまざまな飲食チェーンが奇抜な商品を販売している。中には度肝を抜かれるようなものもあるけど、長らくグルメ取材を行っている私は大抵のことで驚かなくなってしまった。これは、ある種の職業病なのかもしれない。
そう思っていたところ、ピザバイキングの「シェーキーズ」が衝撃的なメニューの販売を行っているのを発見した。それは、インドネシアの焼き飯「ナシゴレン」をトッピングしたピザだ。
ウッソ! マジかよ、ピザの上のご飯を乗せるなんてあり得ねえ! さすがの私もビックリしちまったよッ!!
・「表現しました」
シェーキーズは2021年3月から5月31日まで「エスニックフェア」を実施しており、すでにケバブ風ピザ・ トムヤムクン風スパゲッティなどの提供をしている。それらに加えて、5月1日から新たに「ナシゴレン風ピザ」が登場したのだ。ニュースリリースにはこうある。
「甘辛いナシゴレンソースに「炒めたご飯」という意味の「ナシゴレン」をそのままトッピング。パリパリ食感のえびせん(クルプック)も添えて、インドネシアの屋台飯をピザで表現しました」
「表現しました」って……まるでアートの世界だな。はたして、どんな表現になっているのか? 実物を見て食べてみたい。という訳で、東京・新宿通り店に足を運んだ。
お店は通常営業と共にテイクアウト・デリバリーにも対応し、時間を短縮して営業を行っている。入り口にはアルコール消毒と非接触の体温計を設置、店内には各所に消毒液を用意している。また、各テーブルの上にも小型のアルコール消毒を置き、バイキングの取り分け時にはマスクを着用するように促している。感染予防の対策を徹底しているようだ。
・味はどうなのか?
今回は平日昼間のランチバイキングの利用だ。価格は90分制で1140円(大人料金・店舗や時間帯によって異なる)、ドリンクバーは別途税込210円かかる。入店時に会計を済ませて席に荷物を置き、さっそくバイキングコーナーへ。
焼きあがったピザが次から次へと、ホットテーブルに並べられていくなかで、私はたった1つのピザだけを狙いすましていた。そう、ナシゴレンだ。ナシゴレン風ピザを食べるためだけにここにいる。他のモノには一切目をくれなかった。
そして取り分けてきたピザがコレ!
商品説明に「ナシゴレンをそのままトッピング」と書いてあったはずだが、焼き飯が乗っかっているようには見えない。クルプックは砕いて提供とあったので、それは問題ないんだけど、これは米が乗っているのか? よ~く目を凝らして見ると……、お! 米粒が乗ってるな!! でも老眼の私の目で見極めるには、米粒は小さすぎる……。
味はどうだ? ひと切れ食べてみると、コレが意外にもウマい! 「ピザ生地と米が合わないんじゃないの?」と想像しながら食べたが、米の存在感はそこまで感じられなかった。どうせなら、もっと思い切ってドーン! と焼き飯を乗っけて欲しかったけど、ウマいからいいか。
味を決めているのはナシゴレンソースだ。ソースに深みと甘さがあって、いくらでも食べられるような気がする。このナシゴレンソースだけを販売してくれないかな。ご飯にかけても合うだろうし、食パンに塗ってもイケるはずだ。
という訳でナシゴレン風ピザはアリだった。5月31日までの期間限定なので、ぜひ1度試してみて欲しい。なお全国20店舗のすべてでテイクアウトに対応しており、一部店舗を除いてデリバリーも可能なので、ご自宅でも食べてみてはいかがだろうか?
・今回訪問した店舗の情報
店名 シェーキーズ 新宿通り店
住所 東京都新宿区新宿3-30-11第2タカノビルB1F
時間 11:00~20:00(短縮営業中)
参考リンク:PRTIMES、シェーキーズ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24