2021年3月1日、いきなり! ステーキが「ウルグアイ産ステーキキャンペーン」を開始した。これは昨年、店舗限定で販売されていたウルグアイ牛を全店で展開するもので、公式ホームページによると「人気があった」とのことである。
2019年に対日輸出が解禁されたウルグアイ牛であるが「まだ1度も食べたことがない」という人も少なくないハズ。かくいう私、P.K.サンジュンもその1人だったのだが、冒頭で結論を申し上げてしまおう。ウルグアイ牛……かなり良きであります。
・第3の牛肉
日本で一般的な「輸入牛」の代表格と言えばアメリカ牛、そして「オージービーフ」に代表されるオーストラリア牛であろう。それぞれ味に特徴があり、どちらが好みかは人によるハズだ。
個人的には飼料で育てられた「アメリカ牛」の方が好みで、脂の旨味込みのパンチ力ある牛の方が「肉食ってるなー!」という感じがする。どちらかと言えば国産牛に近いのはアメリカ牛であろう。
一方の牧草で育てられたオーストラリア牛にも上品な旨味があることは理解しており、年齢を重ねるにつれオーストラリア牛の方が好みになりつつある。そしてウルグアイ牛は「自然に近い形で飼養している牧草肥育」とのことだ(ちなみに日本のスーパーに並んでいるオーストラリア牛の4割くらいは穀物育ちらしい)。
つまり、ウルグアイ牛は多くのオーストラリア牛に近い味わいだと推測されるが、実際のところはどうなのか? いきなり! ステーキで、人生初の「ウルグアイ牛」を喰らってみることにした。
で、いきなり! ステーキのウルグアイ牛ステーキは「リブロース」と「サーロイン」の2種類があり、店舗によって取り扱われている部位が異なる。私が訪れた店舗では「サーロインステーキ」で、価格は180gが1628円、230gが2079円、280gが2530円(いずれも税込)だ。
・いざ実食
今回は280gをオーダーし、待つこと数分。見るからに特徴的な形のステーキがやってきた。表面の面積はさほど広くないものの、とにかく分厚い! その厚さは3cmほどはあったから “極厚”と断言していいだろう。
さっそく肉の味を確かめるため、あえて何もつけずに食べてみたところ……なるほど。まず肉質だが、分厚さは自信の表れと言うべきか、かなり柔らかい。部位にもよるだろうが筋張ったところはほとんどなく、最後まで硬さを感じることはなかった。
そして肝心の味はというと、やはりオーストラリア牛に近い印象だ。クセのないクリアな赤身肉で、サーロインステーキであるにもかかわらず、脂っぽさは極めて少ない(脂がついてるのに!)。いわゆる “赤身のウマい肉” である。
ただし、オーストラリア牛と完全に同じかと言われるとそうでもなく、ややアメリカ牛寄りと感じた。多くのオーストラリア牛と同じ「牧草肥育」なのに何故味に違いがあるのかは不明だが、南米特有の陽気な遺伝子は牛にも引き継がれている……のかもしれない。
ざっくりまとめると、ウルグアイ牛はオーストラリア牛系の味わいでありながら、そこまで完全にサッパリはしていない。肉質はかなり柔らかく、赤身肉と適度な肉汁が実に美味しいステーキであった。ウルグアイ牛、かなり良きです!
というわけで、個人的にはウルグアイ牛をかなり気に入ったから、興味がある人はぜひお試しいただきたい。肉自体は繊細は味なので、ドバドバとソースをかけて食べるよりは塩コショウなどシンプルな味付けで食べることをオススメする。
参考リンク:いきなり! ステーキ 、 独立行政法人 農畜産業振興機構、クックドア
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.