ロケットニュース24

「ゆでたまごの塩」10種を食べ比べ! ナンバーワンを決めてやると意気込んでいたら、思いもよらぬ結末に…

2020年12月21日

ゆでたまごの味つけといえば塩が鉄板だが、鶏卵は醤油、だし、マヨネーズ、チーズ、ケチャップ、カレー……と、どんな味にもマッチする万能食材でもある。なら、ゆでたまごの調味料だっていろいろあってもいいはず! ということで「ゆでたまごの塩」なる商品を発見。

1パックに5種類入り、全部で10種類以上ものフレーバーが発売されている。「味噌煮込み味」「おでん味」「梅干し味」などユニークなものばかり。これは食べ比べするしかない! 筆者がベストとワーストを決めてやろう!

と意気揚々と取り組んだのだが……結論は思いもよらぬものになった。順を追ってご説明したい。


・「ゆでたまごの塩」(税込378円~税込385円)

販売しているのはおもしろ雑貨のエイジレス株式会社。5g入りのボトルが5本セットになっている。

第1弾から第3弾まであるが、筆者が買えたのが第1弾と第3弾だったのでそれで検証だ。入手できなかった第2弾は「マヨネーズ味、醤油味、抹茶味、ゆず味、さくら味」というラインナップだった。さくら味が気になる。

まずは、ゆでたまごをたくさん用意するぞ。筆者の好みはガチガチの固ゆでだ。

商品を取り出すと、まだボトルのフタを開けてもいないのにカレーの匂いが広がった。ほかにも「温泉たまご味」「レモン味」など匂いの強そうなフレーバーはあるのに、すべてを凌駕(りょうが)するカレー臭だ。

10種類もの塩を出せる薬味皿なんてもってないので、100円ショップのパレットを使う。塗料用だが、まぁいいだろう。

塩そのものは、岩塩のような粒子の粗いツブで美味しそう。ガラスのようにきらめいている。これは本格的で期待がもてる。今回検証するのは以下のとおり。


第1弾(温泉たまご味、カレー味、おでん味、味噌煮込み味、塩コショウ味)


第3弾(わさび味、ゆず味、梅干し味、抹茶味、レモン味)


・検証開始

では、温泉たまご味から。10種の中ではもっともユニークな色をしている。黒っぽいというか赤褐色で、ぷんと硫黄の匂いがする! まさに温泉街の雰囲気!

味は……普通にしょっぱい。「温泉たまごの味?」と聞かれるとちょっとわからない。よく考えたら、トロッとした黄身が苦手な筆者は、あまり温泉たまごを食べたことがないんだった。これは比較のしようがない。


次いってみよう。カレーは先に書いたとおり、遠くからでもカレーの匂いがする。ただし味はカレーではなく、やっぱり塩味。


続いておでん味。こちらは鼻を近づけてよく嗅ぐと、ほんのり「和風だし」の匂いがする。原材料表記には「こんぶ粉末」「かつお粉末」とある。なるほど!

しかし味はやはり塩味だった。おでんの匂いではあるが、おでんの味ではない。


…………


…………


…………


正直に告白すると、味の違いがあまりわからない。致命的な味覚バカ……!?

原材料をみると、黒岩塩(パキスタン)、岩塩(パキスタン)、岩塩(ボリビア)などやはり岩塩を使用している。「なんでパキスタン?」と思ったら、ヒマラヤ山麓の岩塩なのだそう! これらがなんというかパンチの効いた味で、少量でもかなりしょっぱいのだ。塩にこだわったために、肝心(かんじん)の味の違いが目立たないというか。

人の味覚は、視覚や嗅覚にかなり左右されるというから、食べる直前の匂いで「なるほど、カレー!」といったニュアンスは感じられる。ただ、口に含むとすべて「しょっぱい」という同じ印象に……。


最後まで食べてみた結果、おもな感想は以下。


もっとも明確に味がわかったのが「抹茶味」! お茶の風味が香ばしい。抹茶塩は天ぷら屋でもよくあるから、定番の組み合わせといえる。

レモン味もはっきりと酸味がわかった。さっぱりとした爽快感がある。原材料にクエン酸が加えられている。

それ以外は「そういわれれば、そうかな」という感じで、もし目隠しして「味を当てよ」といわれたら、たぶん筆者にはわからない!

原材料にはそれぞれ「カレー粉末」「梅肉粉末」などちゃんと入っているので、塩をもっと大人しいものにして、フレーバーを前面に出せば、食べ比べが楽しめると思う!


……というのは鈍感舌の筆者の言い訳だ……。


・岩塩としては美味しい

普通に岩塩として考えると美味しい。パッケージにも、ゆでたまごだけでなく「てんぷら、フライ、おにぎり、サラダ、お肉、お魚、ごはん、麺類、スイーツ等に!!」とある。「わさび味」や「味噌煮込み味」でも料理を邪魔するような強さではないから、普通に使えるだろう。少量でも十分塩味だから、5gは相当もつぞ。

ナンバーワンを決めてやる、とやたら上から目線で取り組んだ企画だったが、「順位をつけられるほどの違いが筆者の舌にはわからなかった」という結論に終わった。無念である。我こそは、という味覚自慢がいたら「利き塩」に挑戦してみて欲しい。


参考リンク:株式会社エイジレス
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

モバイルバージョンを終了