ロケットニュース24

【私的ベスト】記者が厳選する2020年のお気に入り記事5選 ~佐藤英典編~

2020年12月13日

また1年が終わろうとしている。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、緊急事態宣言や外出自粛などがあり、何もかもがこれまでと異なる1年だったと思う。夏に開催予定だった東京オリンピックは2021年に延期となったが、いまだに完全な形で開催できるかは不明の状況だ。

とにかく特殊だったこの1年を、自分の書いた記事と共に振り返ってみたいと思う。


■誰が言ったのか忘れてしまった「完ぺきすぎる 3つの願い」/ その出典元を20年越しで突き止めた!


誰にでもずっと忘れられない名言の1つや2つはあるものだ。私(佐藤)も心の奥底にずっとしまってあった格言がある。それはある雑誌のインタビューで誰かが答えた「3つの願い」だ。もしも3つ願いが叶うなら、何を願うか? 月並みな質問だが、その答えはあまりにも完ぺきだった。

しかし、どの雑誌に掲載されていたのかすっかり忘れてしまった。それが今年1月、20代の頃のノートを発見したことをきっかけに、発言者を突き止めることに成功した。インタビューが掲載された雑誌のバックナンバーを手に入れて、20年越しのモヤモヤを晴らすことができたのだ。あ~、スッキリ!


■【在宅検証】半分服を着ていない「貧ぼっちゃま」スタイルでオンラインミーティングに参加しても誰も気づかないんじゃないのか?


外出自粛期間中は編集部に出勤することもできなかった。その頃は週に1度オンラインミーティングが行われていた訳だが、ウェブカメラを通して普通の自分を映しているだけでは面白くない。そこであれこれ面白そうなことを仕掛けた訳だ。その仕掛けの中で、もっとも自分で気に入っているのがコレ。

カメラに向かって正面側は服を着ているけど、背中側はハダカ。いわゆる “貧ぼっちゃまスタイル” でミーティングに参加してみた。誰かに気づかれるかな? と思ったけど、誰1人気づかず、このささやかないたずらは大成功だった!


■【革命的】飯盒で炊いたご飯をその場で食べられる「焼肉キャンプ」がステキ! 一歩進んだ次世代の焼肉店だ


飲食店にとっては厳しい状況が続いているが、そんななかでも素晴らしいコンセプトのお店は誕生している。ここ「焼肉キャンプ」もそんなお店のひとつだ。

お店のテーマはキャンプ、店内装飾はアウトドアの雰囲気を出しているのだが、ただ飾り付けただけではない。ここでは、焼肉をしながら飯盒でご飯を炊くことができてしまう! IHコンロに飯盒をセットしてボタンを押すだけだ。炊けるまでに20分近くかかってしまうけど、待っているのが楽しい! 炊き立てご飯は美味しい! キャンプがコンセプトだからこそできるサービスである。このお店は本当にイイ!! また行きたい!


全国から注文が相次ぐ「だいすき日本」のカレー肉まんが美味い! 後払い通販にする理由が善良すぎる


東京・中板橋でインド料理屋を営むビカスさんは、私が知る人のなかでも屈指の善良な人だ。こんなに良い人を私はあまり知らない。コロナ禍で、多くの飲食店は存続の危機に遭遇しており、ビカスさんのお店も当然例外ではない。客足が少なくなるなかで、彼は1個250円の「カレー肉まん」の通販を開始した。冷凍で全国に郵送している。

驚いたことに料金は後払いだった。通常この手の通販は料金先払いが一般的だ。しかし彼は後払いで良いという。「払ってもらえなかったらどうするのか?」と尋ねると、彼は「250円も払えないってことは、それだけ食べるものに困ってるってことでしょ。食べられない人を助けたと思えばいいい」と語った。自分にはそういう思いやりがなくなったと、思い知らされたインタビュ-だった。


■処方された薬の内容を見て、別の病院にかかることを勧めてくれた薬剤師さんの話


この秋、人生で初めて「帯状疱疹」にかかった。身体の異変に気付きすぐに内科を受診。そこで受け取った処方箋を持って薬局に行ったところ、薬剤師さんは薬の量に疑問を持った。そして私に「皮膚科を受診されてはどうですか?」と提案してくれたのである。

皮膚科に行くと、まったく内容の異なる処方箋を渡され、それをもとに薬局で出された薬のおかげで、みるみる快方へと向かった。いまでは痕もなく、寒さによる神経痛の影響も皆無だ。

元気な時には気づかない。病んではじめて、病院や薬局、お医者さんや薬剤師さんの存在が鮮明に見えてきた。そんな皆さんが日々努力してくれているおかげで、今自分は健康に暮らせているんだと実感した出来事だった


2020年は決していい年だったとはいえない。むしろこんなに世の中が大変になるとは、年初には思ってもいなかった。でも、すごく大事なことに気づかされた1年だったとも思う。うまく一言で表現するのは難しいけど、「人の強さ」みたいなものを感じる日々だった。来年は世の緊張が少しでも和らいで、誰もが楽しめる1年になることを願っている。

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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