本日2020年8月31日、東京都練馬区にある老舗遊園地「としまえん」が94年の歴史に幕を閉じる。そこで我々ロケットニュース24は、「としまえん」公式キャラクター・カルーセルになって別れを告げに行くことにした。大盛況の園内では「写真撮ってください!」と声を掛けられることも多かったのだが……。
なぜかほとんどの人が、公式キャラであるはずのカルーセルに気付いてくれなかったのである。一体これはどういうことなのか? もしかしてみんな、「としまえん」に公式キャラがいることを知らない……?
・最後の日
「としまえん」にはエルちゃんこと馬のエル・ドラドと、カルちゃんこと豚のカルーセルという2匹の公式キャラクターが存在する。今回、我々編集部5名は感謝と労いの意味を込め、身も心もカルーセルになりきって最終日の「としまえん」へと馳せ参じた。
実は私(あひるねこ)は「としまえん」初体験であり、このカルーセルのことも恥ずかしながら知らなかったのだが……由緒ある遊園地の、しかも公式キャラだ。ポジション的にはディズニーランドにおけるミッキーとほぼ同格であろう。来園者の目を釘付けにすることは間違いないと思われる。
・温かい歓迎
事実、園内では老若男女問わず、多くの人々からカメラを向けられ、ありがたいことに「一緒に写真撮ってください!」と声を掛けられることも多かった。
小さい子からは高い確率でドン引かれたが、
みんな「としまえん」のことが大好きなんだろう。
いい笑顔だ。
……ところが一つだけ、どうしても気になることがあった。「としまえん」の象徴であるカルーセルになりきっているにもかかわらず、我々に声を掛けてくれたり写真を撮ってくれたりした方々は皆、口を揃えてこう言うのだ。
「で、それは何の格好をされてるんですか?」
・まさかの事態
な、何ィィィィィィイイイイ!? みんな、カルちゃん知らんのか!? ほら、入口とかに描いてある豚のキャラクターの! カルーセルやがな!! マジかよ……これではディズニーに行って「あのネズミ何?」と言っているようなものである。公式キャラなのに……。
結局、スタッフの方を除くと、一発でカルーセルと分かった人は0人という驚異の結果となった。何でや? 何で誰も知らんのや!? 園内に漂うこの穏やかでピースフルな空気、そしてみんなの「としまえん」への想いは虚構でしかなかったのか? しかしここで、我々はとんでもないことに気付く。
カルーセルと全然色ちげぇ……!
そう、カルーセルが豚らしい薄ピンクなのに対し、我々のまとった色はあまりにもショッキングピンクすぎたのだ。今にして冷静に写真を見返すと、もはや何の恰好をしているのかサッパリ分からない。ただのピンクのおっさん5人組である。
・またな
こんな愚かな我々に、温かい声を掛けてくださった来園者やスタッフの皆さんには感謝の言葉でいっぱいだ。そしてすべてを受け入れてくれた「としまえん」、本当に本当にありがとう。ゆっくり休んでくれよな。長い間、お疲れさまでした。
参考リンク:としまえん
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.