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ハーゲンダッツ、この半年で新商品出しすぎな件 / ファンが選ぶ「1番の新アイス」を食べてみる

2020年8月16日

ハーゲンダッツというアイスを食べるたびに、その悩ましいまでの美味しさに筆者はいつも驚かされてしまう。今まで何度「どうしてこれほど美味しいのか」と感嘆の息が漏れたかわからない。何なら感嘆の息すら美味しく感じるので、もはや始末に負えない。

そんなハーゲンダッツに関して、先日さらなる驚きがあった。ハーゲンダッツ・ジャパンがファンに対して調査を行い、2020年上半期に発売された新商品の中で「また食べたいフレーバー」を聞いてランキングを公開したのだが、筆者が衝撃を受けたのはその順位ではなかった。ハーゲンダッツ、半年で新作が出過ぎなのである


詳しくご説明しよう。全国に住む10代から60代の「月1回以上ハーゲンダッツを食べる」男女300名のファンが選んだのは、以下の新作フレーバーたちである。


・1位 CREAMY GELATO(クリーミージェラート)『アーモンド&ミルク』
・2位 ミニカップ『キャラメルホリック』
・3位 クリスピーサンド『ザ・キャラメル』
・4位 ミニカップ『白桃』
・5位 クリスピーサンド『抹茶アンサンブル』
・6位 クリスピーサンド『苺のトリュフ』
・7位 ミニカップ『ロイヤルジャスミンティー ~茶葉・銀毫(ぎんごう)~』
・8位 ミニカップ『ゴールデンベリーのレアチーズケーキ』
・9位 CREAMY GELATO『ゴールデンパイン&マスカルポーネ』
・10位 ハーゲンダッツ バー『べリーベリーミルク』
・11位 ミニカップ『ホワイトミント&ショコラ』
・12位 ハーゲンダッツ バー『アフォガート ~マスカルポーネ エスプレッソ~』


繰り返しになるが、上の調査結果を受けて筆者の中に芽生えたのは、「この味がこの順位に入ったのか」とか、「上位の味にはこういった傾向があるな」とか、そんな高等な所見などではない。「種類がすごい」という極限までそぎ落とされた感想である。

何せ上半期に出た新作は、その数12種類。平均すると大体2週間に1フレーバーは新発売されている計算になる。驚くべき攻勢だ。新作の宣伝をよく目にしている感覚はあったが、まさか隔週雑誌のごときペースで産み落とされているとは知らなかった。

加えて言えば、12種類のどの味にも触れたことがない。新しいハーゲンダッツは苛烈なまでに湧き出しているというのに、素通りしてしまうのは実にもったいない気がしてきた。

というわけで、せめて1位のフレーバーだけでもと思い、実食してみることにした。最も多くのファンが選んだ「また食べたいハーゲンダッツ」は、クリーミージェラート『アーモンド&ミルク』(希望小売価格295円)。6月23日に期間限定で発売されたものだが、筆者は近場のスーパーで入手できた。

商品の蓋を開けると、ミルクの白色の中にアーモンドの茶色が渦を巻いていた。ハーゲンダッツらしいオシャレさに高揚しつつ、かつ「絶対に美味しいのだろうな」という確信をみなぎらせながら、スプーンでアイスをすくって食べる。

次の瞬間、その確信に寸分の狂いなく応えてくれる味がした。アーモンドの香りが口の中に舞い、コクのあるミルクの旨味が舌に広がる。絶対的な美味しさである。この安定感はやはり格別だ。「薄氷の上を歩く」のとは対極、ダイヤモンド造りの床を爆走している気分である。

ただ、この『アーモンド&ミルク』には、通常のハーゲンダッツとは異なって感じる部分もある。食感がややシャリシャリしていて、ハーゲンダッツ特有の濃厚さのみならず、ラクトアイスのようなすっきり具合も獲得しているのだ。これはかなり革新的だと思う。

とはいえ、「ハーゲンダッツには滑らかな口当たりが欲しい」という方もいるだろう。そこでお勧めしたいのが、公式HPで紹介されている「ねり食べ」という食べ方である。

「ねり食べ」を行う際には、まずハーゲンダッツがスプーンで混ぜられるくらい柔らかくなるまで待つ。ハーゲンダッツの前であまり辛抱がきかない筆者のようなタイプには心理的負担を伴うが、待てさえすれば峠は越えたも同然だ。

柔らかくなったあとは、アーモンドとミルクが混ぜ合わさるようによく練れば完成である。

そうして練ってから食べると、先ほどよりも飛躍的にトロリとほぐれたクリーミーさを味わうことができる。そのうえアーモンドとミルクの相乗効果もいっそう増して感じられるため、良いこと尽くめだ。個人的には「まぜ食べ」のスタイルの方が断然好みだった。

美味しさ、食感、食べ方……安定と挑戦が丁寧に織り込まれた本商品は、なるほど大勢のファンに選ばれるのも納得の仕上がりである。自分の知らぬ間にハーゲンダッツの世界は広がっている。きちんと追いつかねばとつくづく思い知らされた。

この記事を通じて、読者の方々のハーゲンダッツ観にも影響を与えられていたら幸いだ。筆者はと言えば、最低でも2週間に1度は感嘆の息を漏らす日々が始まりそうである。

参照元:ハーゲンダッツ「クリーミージェラート」商品HP
Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.

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