ロケットニュース24

野球はデータのスポーツだ! 試合がなくてもプロ野球はこれだけ楽しめる

2020年5月6日

新型コロナウイルスの影響で、スポーツイベントも続々と中止や延期に追い込まれている。特にプロ野球は例年なら開幕して熱戦が始まっているはずの時期。試合を観れずに寂しい思いをされている方も多いのではないだろうか。

しかし、試合をやっていなくてもプロ野球を楽しむ方法はいろいろある。今回は野球ファン歴20年の筆者が、机の上で出来る簡単データ遊びを紹介しよう。

・脳内スタジアム

これから紹介するのは、脳内で楽しむシミュレーションごっこのようなもの。たまにネット上などで野球ファンが仮想ドラフト会議を楽しんだりする光景が見られるが、性格としてはそれに近いかもしれない。

あくまで一例ではあるが2つほど紹介するので、ちょっとした時間つぶしの参考にしていただければ幸いだ。


・未来のタイトルホルダーを探せ

一つ目は野手の打撃成績に手を加えて楽しむ遊び。プロ野球の世界には規定打席というものがある。これは試合数 × 3.1により算出されるもので、143試合制だと443打席。規定打席に到達することはレギュラーの証ともいえるもので、本塁打王や打点王などの主要タイトルも規定到達選手が獲得する場合がほとんどである。

しかし、規定打席に到達しないながらも突出した成績を残す選手が稀にいる。例えばシーズン途中で1軍に昇格した若手選手や、故障で途中離脱してしまった選手など。

こういった選手の成績を規定相当の打席数に換算し、「この選手って通年で出ればタイトル獲れるじゃん!」みたいなのを探して楽しむというもの。これが割と楽しい。

何打席に換算するかは任意の数字でOK。規定ピッタリの443打席でも良いし、500打席とかでも大丈夫だ。例えば西武の山川穂高選手。現在2年連続でホームラン王を獲得しているが、過去の成績を見るとレギュラーに定着する前から大器の片鱗を伺わせていたことが分かる。

2016年は157打席で14本塁打を放っているが、これを500打席に換算すると44本塁打となり、同年にホームラン王を獲得したレアード選手の39本塁打を上回る。翌2017年は293打席で23発。これも500打席換算だと39発となり、タイトルを獲得したデスパイネ選手の35発を上回る。

つまり通年でレギュラーに定着する以前から、未来のホームラン王としての素質を見せていたのだ。これはかなりワクワクしないだろうか。皆さんの応援している球団にも、ひょっとしたらそんな「隠れスゲー奴」がいるかもしれない。探してみよう。


・仮想トレードを楽しむべし

もうひとつの遊びは、ひいき球団のフロントになったつもりで「仮想トレード」を楽しむというもの。カタログ感覚で選手名鑑なんかをパラパラとめくり、お目当ての選手と自軍の選手をトレードする。

ポイントはリアリティにこだわること。トレードは基本的に両軍の利害が一致したときに成立する。そりゃどの球団だって山田哲人選手が欲しいが、当然ながらヤクルトが簡単に放出してくれるわけがない。

自球団と他球団のウィークポイントを分析したうえで、「この選手とこの選手なら現実世界でもあり得るかも」みたいな絶妙なラインを突こう。

筆者はさらに「もらう選手より年俸額の高い選手を放出しなければいけない」「FA権を行使せず残留してくれた選手は放出しない」というルールを自分で加えて遊んでいる。このへんの設定は各自の好みに応じて調節してくれ!


・遊び方は無限大

プロ野球の楽しさはデータにあると筆者は思っている。他のスポーツと比べても、特に野球は多くの数字が付きまとう。打率や防御率などの基本的なデータはもちろん、近年ではOPS(出塁率と長打率を足し合わせた値)やレンジファクター(守備範囲の広さを数値化したもの)などといった新しい指標も定着しつつある。

そういった数字をこねくり回して遊ぶのも楽しいし、もしくはそれ以外の部分で遊ぶのも面白い。例えば出身都道府県別でドリームチームを作ってみたり、勝手にアンダー23の日本代表を選出してみたり。

今回紹介した遊びは他球団(自分が応援しているチームとは別の球団)の選手にも詳しくなれるので、ペナントレースの予習という意味でもオススメ。いろいろ工夫して遊びながら、来るべき開幕のときを待とうではないか。

執筆:グレート室町
Photo:RocketNews24.

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