先日、お菓子や乳製品などでおなじみの株式会社明治がWEB動画を公開した。ある食品に関するものなのだが、ここまではいい。ここまではいたって普通の話だ。しかしその動画は、あまりに斬新な試みを取り入れた結果、当代随一の挑戦的な内容へと昇華しているのだ。
なにせ動画内でアピールされているのは、食品の美味しさや価格、ボリュームなどではなく、「その食品のフタを開ける音がパソコンのタイピング音と酷似している」点である。そんなメッセージがあっていいのか。というか、一体どういうことなのか。
おそらく多くの方が意表を貫かれたと思うので、詳しくご説明していきたい。
動画を見てみると、まず「何の音?」というクエスチョンとともに、人間がパソコンのキーボードをたたいている様子が映し出される。うながされるままに耳を澄ますものの、どう聞いても流れているのはタイピング音でしかない。
しかし数秒後に映像が切り替わり、正解は「ある食品のフタを開ける音」であることが告げられる。タイピング映像はフェイクだったというわけだ。いや、こんなの絶対わかるわけがない。
動揺真っ盛りの中、続けざまに食品の正体も明かされる。そう、この動画はホイップクリーム作りに最適な「明治 北海道十勝純乳脂」を宣伝するためのものだったのだ。
「だったのだ」と言われても、おそらく動画を見た方の多くがタイピング音の衝撃にとらわれたままだと思う。だがここで伝えねばならないのは、明治はさらに加えて他にも3つのWEB動画を公開しているという事実だ。
これが何を意味するか。「純乳脂」にはさらに3つの「似ている音」が隠されているということだ。それぞれ説明していくと……
「純乳脂」を注ぐ音は「から揚げを揚げる音」に似ているし……
「純乳脂」を混ぜる音は「紙にペンで文字を書く音」に似ているし……
「純乳脂」でケーキをデコる音は「たき火の音」に似ている。
もうわけがわからない。「純乳脂」とは何なのか。これだけ多様な音が検出されてしまうと、もはや事件である。
世の中にはASMRと呼ばれる、いわゆる「聞いていて気持ちの良い音」を扱った音フェチ的な動画群が存在するが、上記の音たちはまさしくそのジャンルに該当すると言えよう。明治の乳製品にフェティシズムを見出す時代が来るとは、誰が想像しただろう。
とはいえ、もちろん「純乳脂」は「メチャクチャ気持ちの良い音がする」というだけの代物ではない。実はそれ以外にも画期的な特徴を備えているのだ。
例えば画期的な特徴としては、ホイップクリーム作りの際に終点が見極めやすいので使いやすかったり、リキャップができる容器は持ちやすく注ぎやすい。今までのクリーム類商品の中でも見たことがないパッケージだ。
いろいろな意味で要注目の明治の商品。もしかしたらまだ「似ている音」が隠されているかもしれないので、美味しさと合わせて皆さんにご確認いただきたいところだ。
音と味が混ざり合い、我々の脳にホイップされる。「明治北海道十勝純乳脂」はそんな未体験のエンターテイメントをプレゼントしてくれるに違いない。
参考リンク:明治「純乳脂」キャンペーンサイト
※特設サイトは25日に終了しているため、商品詳細は下記よりご確認ください。
参考リンク:明治北海道十勝純乳脂 公式サイト
執筆:西本大紀
▼改めて「純乳脂」に隠された「似ている音」たちをお聞きいただこう