街にはさまざまなナゾが潜んでいる。とくに繁華街には、一般人の理解を超えたナゾ、「怪奇」とも言えるような不思議があちこちに隠れている。私(佐藤)は誰もが見過ごしてしまうような、些細な事象を見つけ出すのが好きだ。最近のことだ、編集長GO羽鳥と新宿・歌舞伎町方面に昼食に行った帰りのこと、発見してしまった……。ナゾの貼り紙らしきモノを。
そこには「雪栄さん、戻って来て。」とある。コレは一体……。
・この街の片隅で
それは、ビルとビルのほんの隙間に貼ってあった。ほとんどの人がその隙間に何か貼ってあることなど、気づきもしない。手書きと思われるその文字は、この大都会新宿の、しかも世界屈指の歓楽街歌舞伎町において、驚くほど心細く頼りない文字だった。
「雪栄さん」とこの文字の書き手の間に、一体何があったのだろうか? きっと何か深い理由があって、雪栄さんは書き手の元から離れてしまったのだろう。2人の関係性は皆目見当もつかないが、書き手は訴えている。「戻って来て」と。
「戻って来てください」としていないところを見ると、書き手にとって、雪栄さんは相当近しい距離にある人物だったことがうかがえる。ひょっとすると、恋仲にあったのか? それともそれ以上の関係か? 雪栄さんは何も言わず書き手の前から姿を消した。
『ある朝、目が覚めると、雪栄さんの荷物がない。雪栄さん、行ってしまったのか……。どうして僕(書き手)に何も言わずに行ってしまったのか。あれだけ2人で一緒に居ようと言っていたのに。雪栄さん、僕は必ず! あなたを見つけ出します!! 雪栄さん、待っていてください!』
そんな三流恋愛小説のような展開が易々と思いついてしまうではないか。一体コレは何なんだ?
・いかがわしい広告の下
どうしても気になってしまった私は、ちょっとネット検索してみたところ、驚くべき事実を発見してしまった。この貼り紙は池袋にもあるらしい。投稿されている画像を発見したので、それとおぼしき場所に目星をつけて、さっそく池袋に飛んだ。
たしかこの周辺のはずなのだが。残念なことに私は軽度の方向音痴のため、すんなり見つけることができない。駅周辺を徘徊すること約10分。ついに見つけたぞ!
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自販機の影、いかがわしい広告の下にあった
「雪栄さん、戻って来て。」
雪栄さん! あんた、どこに行っちまったんだよッ!!
・足跡は途絶えた……
この2つの貼り紙写真を照合してみたところ、どうやら同一人物が書いたもの。もしくはコピーしたものと見て間違いないようである。
今回の調査で、この貼り紙に関する有力情報を得ることはできなかった。今後も私は調査を続けて行きたいと思うので、「うちの街にもあるよ!」とか「あそこで見かけたよ!」など目撃情報を私のTwitter( @Foodqueensatou )までお伝え頂ければ幸いである。それにしても、ナゾは深まるばかりだ……。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24