その店の名前は「Venchi」という。ご存知だろうか? もし知っているなら……のっけから申し訳ないのだが、以下は「Venchi」をまったく知らない人向けに書いている点をご了承いただきたい。というか、色々な意味で、最初に謝りたい。
前置きはこれくらいにして、本題に行こう。「Venchi」はジェラートやチョコレートを扱っているお店で、創業は1878年。本店はイタリアのトリノにあり、今やイタリアのどこに行っても店舗がある……と言えるのではないか。
少なくとも私は、イタリア旅行中に「Venchi」の文字をしょっちゅう目にした。そして、見つけるたびに食べまくった。おそらく、「いち日いちVenchi」 はしていたと思う。なんなら、イタリア旅行中にもっとも食べたのは、Venchi のジェラートと言っても過言ではない。
・Venchi ジャンキーまでの道のり
冷静に考えれば、イタリアにジェラテリアはめちゃくちゃいっぱいあるので、Venchi のジェラートだけが格別美味しいわけではない。恐らく、探せば他にもっと美味しい店はあるだろうし、何よりもっとコスパの良い店は多いはずだ。
というのも価格的なことを言えば、Venchi は他のジェラテリアよりちょっとお高め。ジェラートだけの注文でも、4ユーロ(約500円)くらいは飛んでいく。だから、初めてローマのVenchi でジェラートを注文したときは、正直「次はもっと安い店を探そう」と思ったのだが、一口食べると……
濃厚でありながら、上品な甘さが好みにドンピシャ。そこからは、行く先々でVenchi、Venchi、Venchi……。気がつけば、“ヴェンチ発見” と同時に、体が勝手に店舗へ向かう状態になってしまったのだ。
旅の終盤にはVenchi ジャンキーと呼んでも差し支えない状態だったので、お土産には当然Venchi の板チョコ。それをスーツケースに詰められるだけ詰め、日本に帰ってきたのは言うまでもない。なお、お土産とはいっても7割以上が自分用だ。
・帰国後
それから、私はVenchi のチョコを毎日キメながらイタリアの思い出に浸る日々。しかし……だ。大量に買ったチョコも、次第にストックが少なくなってくる。それにしたがって、「ヴェンチのチョコを思う存分キメたい」という欲が巨大化してしまうのは辛かった。
この状況に耐え切れなくなった私は、日本のどこかでVenchi のチョコが手に入らないかとググってみることに。すると……うれしいニュースを発見した。
時事通信によれば、2019年12月12日に、Venchi の日本1号店が銀座にオープンするというのだ。その店舗では、ジェラートのほか43種類のチョコレートを量り売り形式で購入できるとのこと。
……
……
……
来たーーーーーー!
記事を読みながら、私は1人、部屋の中で腕を突き上げた。さらに調べると、現時点でも一部のデパートなどではVenchi のチョコレートを購入可能らしい。ただ、先述のように店舗としては1号店が12月12日にオープン予定。そして、すでにVenchi の日本用公式SNSアカウントまで作られていることが判明。
準備万端じゃないか! オープンしたら絶対に行くよ! そう思って、Venchi のSNSアカウントを見たところ……
・衝撃の事実発覚
プロフィール欄を見て、私は思わずフリーズしてしまった。なぜなら、私が今まで「ヴェンチ」だと思い込んでいた店名(Venchi)が、実は……
「ヴェンキ」だったのだ。
“チ” と “キ” だけの違いではあるが、この差があまりにも大きいことは多くの日本人が同意してくれるだろう。“ベ” ではなく “ヴェ” なことが救いではあるものの……ギリギリすぎる。これ以上言うと色々な方面にアレなので言及を避けるが、とにかく正しくは「ヴェンキ」。
よって、私が先述した「“ヴェンチ発見” と同時に〜」という文は誤りであり、正確には、
「“ヴェンキ発見” と同時に、体が勝手に店舗に向かう状態になってしまう」
──である。また、先に書いた「ヴェンチのチョコを思う存分キメたい」も誤りだ。正確には、
「ヴェンキのチョコを思う存分キメたい」
──となる。みささんも、うっかり間違えないように注意してくれ。
参照元:時事通信、Twitter @VenchiJP、Instagram @venchi_jp
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼記事にするつもりが全く無かったので、写真を撮らずに食べまくる → かなり食べたあとに「Venchi の日本1号店オープン」のニュースを知る → 慌てて撮った写真がこちら
▼読み方を知ってビビったけど、マジで美味いっす!