2019年11月8日、映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』が公開される。本作は爆発的大ヒットを記録した「ターミネーター2」の正当な続編であり、なんと言ってもサラ・コナー役の「リンダ・ハミルトン」が28年ぶりにカムバックしたことでも話題を呼んでいる。
そしてこのたび、ロケットニュース24にそのリンダ・ハミルトンとアーノルド・シュワルツェネッガーが2人揃って大降臨! まさかロケニューにシュワちゃんとリンダ・ハミルトンが登場する日がやってくるなんて……!! シンプルに奇跡である。
・奇跡の降臨
映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』がとにかく面白いということは、以前の記事でもご紹介した。ターミネーター自体の知名度は抜群に高いが、3・4・ジェニシスがスッコけている事実に「観に行こうかな~? どうしようかな~?」と迷っている人も多いことだろう。
だがしかし、心配はご無用。劇場に足を運んだら、きっとあなたが想像する以上のターミネーターがそこにある。その中心にいるのはもちろん、リンダ・ハミルトン演じる「サラ・コナー」と、アーノルド・シュワルツェネッガー演じる「ターミネーター(T-800)」だ。
・ターミネーターにカムバックした理由
──まずはターミネーターにカムバックした理由を教えてください。
リンダ:「そうね。本当はサラ・コナーの役は2度と演じないと思っていたのよ。ただ話が来たとき、この28年で彼女はどう変わったのか、どんな風に成長したのか好奇心が湧いてきたの。1番の理由はそれね」
──なるほど。シュワちゃんはどうですか?
シュワ:「ターミネーターは私のキャリアの中で非常に重要な作品なんだ。ターミネーターが公開されてから、ハリウッド中のアクション映画からお声がかかったよ。私のキャリアだけではなく、多くの人を楽しませ、多くの人を雇用し、多くの感動を与えられた作品に携われたことは本当にハッピーだね」
──ふむふむ。
シュワ:「なのでオファーに迷いはあまりなかったよ。州知事を務めていた関係で4には出演できなかったけど、ファンが望むならターミネーターにはいつでも戻ってくるつもりさ」
──I’ll be back ですね。ただ、シュワちゃんは「今作が最後のターミネーター」とも発言されていますが、実際のところはいかがなんでしょうか?
シュワ:「今回に限らず毎回 “これが最後だ” と思っているよ。だって1でも2でもT-800は死んでいるしね(笑)。たださっきも言った通り、僕がカムバックすべきかどうかはファンのみなさんが決めてくれることなんだ」
──なるほど。
シュワ「今作は、私たちが伝えたいことが本当に上手く表現できていると思ってる。なので個人的にはこれが最後じゃないかと思っているよ。ただ、私が死んだとしても墓を掘り起こして骨だけが出演しているかもしれないけどね(笑)」
──おお、シュワちゃんジョークだ。リンダさんはどうですか?
リンダ:「63歳の私にまだ体を張れって言うの?(笑)私はこれが最後でもハッピーよ。でも次回作は私と言うよりは、ファンや上の人が決めることだから何とも言えないわ。でもリクエストがあったら……そうね……引き受けるのもいいのかもしれないわね」
──その際、シュワちゃんがいないと寂しいですよね。
リンダ:「アーノルドがいないとなったら、私のやりたいことがわからなくなるわ」
・5時間かかったシーン
──ですよね。今作ではド迫力のアクションもそうですが、年を重ねた2人だからこそできる渋い演技も印象的でした。当時とは何が違うのでしょうか?
リンダ:「サラ・コナーは強いだけではなく弱さも持っているの。そこが彼女の興味深いところで、今回はそれを追求したわ」
──ネタバレになるので多くは語れませんが、木に腰かけているシーンはグッとくるものがありました。
リンダ:「あのシーンを撮るために、私は自分の中の1番悲しい部分、1番暗い部分を掘り下げていったの。結局、あそこに5時間座ってサラ・コナーの悲しい部分と重ね合わせたのよ」
──え! 5時間ですか!? たった1分くらいのシーンに?
リンダ:「まあ、そういう仕事だからね(笑)」
──プロ根性やべえ。シュワちゃんはどうですか?
シュワ:「私は進化したT-800を楽しんで演じたよ。T-800はマシンなんだけど、人間的な感情を持ち合わせているところもあるんだ。マシンと人間を行ったり来たりする狭間で、マシンなのに心の痛みを感じることもある。そういうところは演じていて楽しかったね」
・まさかの放送禁止用語
──なるほどですね。ちなみに予告編でも少し公開されていますが、現代版サラ・コナーの初登場シーンにはゾクゾクしました。リンダさんはご自身で映像を観られたとき、どんな風に思いましたか?
リンダ:「私は絶対に自分の演技を観たくない人なの。サラ・コナーは演じるのは楽しいけど、観るのはちっとも楽しくないわ(笑)。だからあのシーンについては、私以外の誰かに聞いた方がいいんじゃないかしら?」
──というわけで、シュワちゃんどうでしょう?
シュワ:「私はあのシーンの撮影には立ち会ってないんだ。だけど、実は監督のティム・ミラーからあのシーンだけが送られてきたんだよ。なんのコメントもなしでね」
──ご覧になっていかがでしたか?
シュワ:「F〇CKだよ(笑)。ついにサラ・コナーが戻ってきたな、と感じたし、一言でいえば鳥肌ものだったね。彼女の表情にみなぎる自信も、たたずまいも、武器の扱い方も、全てがあまりにも素晴らしかった。まさにF〇CKさ」
──OH、アーノルド!
シュワ:「実際にリンダと現場で会ったとき、仕上げてきたな、とすぐにわかったよ。彼女は完璧主義なんだけど、彼女がどれだけのものを犠牲にして撮影に挑んだのか、一瞬で感じ取れたね。ターミネーター2で成し遂げたアクションヒーロー像をさらに進化させているんだ」
──いや、お二人の演技はもちろんですが、ターミネーター:ニュー・フェイトは最高の作品だと思いました。最後に一言ずつお願いします。
シュワ「ターミネーター:ニュー・フェイトは、制作に携わった全ての人が誇りに思うよな作品です。日本のみなさん、ぜひご覧になってください」
リンダ「いま思えば、1984年のターミネーターでサラ・コナーを演じたとき、女優として私の方向性が決定していたのかもしれません。それくらいサラ・コナーは私にとって特別な役です。久しぶりにスクリーンに戻ってきたサラ・コナーをぜひご覧ください」
2人の話を聞いていて印象的だったのは「やり切った感」がところどころに出ていたところ。それだけ2人とも本作の仕上がりには満足しているということだろう。それはそうだ、ターミネーター:ニュー・フェイトはマジのマジで面白かったから──。
とにもかくにも「ターミネーター2」が好きな人には絶対の自信を持って『ターミネーター:ニュー・フェイト』をオススメできる。そして劇場で「木に腰かけるシーン」を観たら思い出して欲しい、このシーンだけで5時間かかっていると。アクション映画史に名を残すであろう『ターミネーター:ニュー・フェイト』は、2019年11月8日公開だ。
参考リンク:ターミネーター:ニュー・フェイト公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:© 2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved. / RocketNews24.
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