苦みのある味に「大人」を感じるウニ。私(中澤)は、子供の頃あの独特の味が好きではなかったが今では大好物の1つだ。寿司屋に行ったら必ず頼む。寿司ネタで打線を組むなら、スタメン入りは確実な人もいるのではないだろうか。
とは言え、高い店には行かない私。ウニはほとんど回転寿司でしか食べたことがない。そこで、7500円のウニを食べてみることにした!
・北海道利尻島産のエゾバフンウニ
そのウニとは、K&Kから発売されている『缶つま極 エゾバフンウニ(税込7560円)』である。北海道利尻島産のウニを使ったこの缶詰。水揚げされた当日中に蒸し上げ、「宗谷の塩」のみで味付けした一品なのだとか。それにしても回転寿司では100円~300円くらいで食べられるウニが7560円……
本当のウニの価値はどちらが正しいのか? っていうか、ウニって何なの? ウニの概念がよく分からなくなってしまうほどの価格差である。
・お前、本当にウニか?
それはさて置き、缶詰を開けてみると、いきなりテンションが上がった。ふちの際までギチギチにウニが詰まっており缶詰型の固体みたいになっているのである。
皿に取り出してみたところ、ゴロゴロと転がり出してくるウニの塊。布団圧縮袋で圧縮でもされたの?
回転寿司に慣れた私にとって、ウニと言えば水っぽいものというイメージがあったが、この『缶つま極 エゾバフンウニ』には水っぽさがない。箸でつまんでみても崩れないウニの塊からは強い結束力を感じる。お前、本当にウニか? まあ、食べてみるか……パクリ。
ウンマァァァアアアッ!!!!
口に入れた瞬間、トロけるようなミルキーな甘みがふわっと広がって海の匂いが鼻に抜ける。苦さは感じず、ただただ豊潤な甘みに舌が溶けそうだ。
・もはやウニじゃない
しかし、それ以上に驚いたのはその食感。ツブツブしてる! 回転寿司のウニでは感じたことがなかった1つ1つの卵の食感がしっかりと感じられるのだ。
それでいてトロけているものだから手がつけられない。私が知ってるウニと全然違う! もはやウニじゃねェェェエエエ!!
それほどに別物……それほどに新食感! 今まで私は何を食べていたのか……。味においてもウニの概念が崩壊しそうになるこの缶詰。一生に一度くらいは味わってみても罰は当たらないだろう。
Report:缶詰評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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