関東在住のみんな、特に珍しい食べ物とか魚が好きなみんなに是非知らせたいイベントがある。それもめちゃくちゃ急で、本日2019年5月24日と(執筆時ですでに24日分は終わってる)、25日の土曜日しかやっていない「東京愛らんどフェア」なるイベントだ。
わかる。名前はなんかショボそうだよな。いかにも役所とかがつけた、スタイリッシュさを欠く感じ。でもイベントの中身はガチだし、マジで珍しいものを食べられるまたとない機会なのだ……!
・伊豆・小笠原諸島
この「東京愛らんどフェア」なのだが、ぶっちゃけてしまうと規模はめちゃくちゃ小さい。もしかしたらロケットニュースでこれまでに紹介してきたグルメ系イベントの中でも最小規模かもしれない。なにせ、会場はJR有楽町駅前広場。多分10分程度でエリア内を回れるだろう。
このイベントのテーマは、東京都に属する離島。つまりは、伊豆諸島と小笠原諸島の島々だ。具体的には、大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島と、さらに遠い父島、母島である。
東京都に属してはいるものの、下手したらハワイやグアムよりも行く機会は無い……場合によっては、島の存在すら知らないがゆえに、そもそも候補にすら挙がらない可能性もあると思われる。なお一部の島は、アクセス方法的にガチでハワイより行くのが困難だったりする。
そんな縁遠い東京の離島から人々がやってきて、屋台を設置し、郷土料理や特産品を売っているというのがイベントの概要である。当然売られているモノもレアなものや日本っぽくないものが多い。
例えばサメジャーキーや……
八丈島の特産品らしいアシタバのアイスなど。このアイスは、抹茶を藁(わら)っぽくした味でそこそこウマかった。しかし抹茶と言われれば信じてしまうであろうほど抹茶っぽく、アシタバ味がどんなものなのかは今でもよくわからない。
ちなみにアシタバ自体は、筆者がよくうろついている湘南でも海沿いに生えていたりする。雑草だと思っていたが、まさか食べられるとは知らなかった。湘南の人々はアシタバを食べるのだろうか?
・島寿司がヤバい
それはともかく、本イベントで是非皆さんに食べていただきたいのが、島寿司である。島寿司とは八丈島の郷土料理で、しょうゆ漬けにした魚の切り身を、甘い酢飯と練りからしで食べるスタイルの寿司。
この料理の存在自体は、作家の椎名誠氏がご本人のエッセイでたびたび絶賛していたので知っていし興味もあった。しかし、何せ八丈島の郷土料理。なかなかハードルが高く機会の無いままだったが、本イベントにてついに食べることができたのである。
ちなみにお値段は1パック3貫入りで500円。ちょっとお高めだが……断言しよう。このイベントの島寿司は、この手のイベントにありがちなチャチさとかは一切無く、マジでちゃんとウマかった。
3貫はあまりに少なすぎるので1000円出して6貫買ったのだが、ウマすぎて一瞬で消えてしまった……。もっと食いたいがあまり、勢いで都内の八丈島料理屋を検索して予約を入れてしまったレベル。
今までの人生でそこまで寿司を食べる機会が豊富だったわけではないものの、島寿司によってもたらされた寿司体験は、筆者の中での寿司という概念にある種のパラダイムシフトを起こしたと言えよう。
しょうゆ漬けにした刺身と、練りからしで食べる寿司……これもっと広まって、それこそ回転寿司とかに実装されないだろうか? タピオカなんかよりずっと流行ると思うんだけどなぁ……。とにかくみんな土曜日は有楽町に行って島寿司食べて。
・クロシビカマスとの再開
そしてもうひとつ。みなさんはクロシビカマスという魚をご存知だろうか……? 熱心なロケットニュース読者かつ、魚に強い関心を持っている方ならきっとこの名前に覚えがあるだろう。
かつて東京海洋大の学園祭について紹介したときに、記事の最後で一瞬だけ標本として登場している。
まず市場に出ることもないので、あまり知られていない魚。釣ろうにも深海魚なので、専用の装備が無いとまず無理だろう。一般人で知っていたら、そいつは魚マニアか釣り人か漁師でまちがいない。
そんなクロシビカマス、どうやら伊豆諸島では「サビ」という別の呼び名で通っており、しかもよく食べられているそう。イベントでから揚げとして売られていたのだ。
「ほう、あのクロシビカマスか……おもしろい!」的な感じでゲテモノにチャレンジするノリで買ってみたのだが……これもマジでウマい。
アジのフライとかそういった魚系の揚げ物は、どれだけ新鮮でも多少の臭みがつきものだろう。それがこのクロシビカマスには皆無。残念ながら冷めてしまっているが、それでもウマい。揚げたては死ぬほどウマそう……どこか新鮮なクロシビカマスの揚げ物食べられる店は無いものだろうか。
・25日の午前11時から
ちなみに他にもパッションフルーツや、トビウオのクサヤ、青ヶ島で作られている焼酎(これもウマかった……)など、レアめなものが沢山売られている。全体的に、島の人たちが本気で良さを伝えようとしているからだろうか? よくあるグルメ系のイベントよりもウマさが本物だった。
ということで、とにかく筆者的には島寿司とクロシビカマスの揚げ物のためだけにでも、25日土曜日は有楽町駅の駅前広場まで足を運ぶことをおススメしたいわけである。あとクロシビカマスのほうは、持ってかえってレンジでチンした方が圧倒的にウマいかも。
25日は午前11時から午後7時までの開催で、公式HPによるとこの日の島寿司の販売時間は12時、14時、16時からとなっている。是非足を運び、並んで買って食べてみて欲しい。
参照元:東京愛らんどフェア
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
▼ちょろっとしょうゆに漬けたとかそんなのじゃなく、ガチで染み込みまくってるの。
▼わさびじゃなくてからしなんですよ。そしてそれが良きなのです。
▼これはいけないですね。島酒がショット200円だなんて。いけないことしてるなぁ。200円は本当にいけない。
▼とびうおの燻製とかも気になったんですよね
▼青ヶ島の焼酎もうまいんですよ。個人的に真ん中らへんのまっ黒いラベルのやつがウマかったですね。
▼青ヶ島の焼酎は前に興味があって買ってた