太陽の下、会場を埋め尽くす人・人・人……夏フェスはバンドマンにとって憧れのステージだ。通常、すでにある程度売れているミュージシャンだけが呼ばれるが、この大舞台に無名でも立てる唯一の可能性が「一般公募枠」である

そして、早くも始まっているのが日本最大級の夏フェス『ロックインジャパン2019』の一般公募。毎年500から1000バンドくらいの応募が殺到しているこのオーディションに、結成13年・平均年齢36.5歳のバンドがエントリーしてみた

・寒い冬の先

毎年、無名のバンドマンが己の音楽人生を変えるために希望をかける夏フェス一般公募枠。『ロックインジャパン2019』は、1月から5月まで募集を行いそれぞれの月で入賞アーティストを選出。その後、優勝選考ではリスナー投票を加味して優勝アーティストが選出される。

そのため、すでに夏への戦いは始まっている。這い上がって這い上がって寒い冬を越えられた者だけが灼熱のステージに立てるのだ

・エントリーで驚愕

私(中澤)もミュージシャンの端くれ。夏フェスのステージに立つのは、音楽活動を始めた頃からの夢の1つである。そこで私がギターを弾いているバンド・フリサトでエントリーしてみることにした。

エントリーは『ROJACK』のサイトから全てWEB上で完結することができる。必要な楽曲は2曲。まあ、アー写(アーティスト写真)や音源は揃っているためそんなに手間はかからないだろう……と、思いきや


キャッチコピーって何じゃい!?


文字数は20文字となかなか短い。キャッチコピーなんて考えたこともなかった。これから応募しようという人は要注意である。ちなみに、フリサトのキャッチコピーは私の独断で以下のものとなった。


「結成13年。俺たちは、売れたい。」

嘘偽りのない率直な気持ちである。それ以外は、長いプロフィールなど記入する必要もなくかなり手軽だが、「結成年月日」「メンバーの生年月日」は事前に聞いておいた方がスムーズに終わるだろう

・注意点

なお、JASRAC等の著作権管理団体登録楽曲は応募できないため注意が必要だ。応募楽曲は『ロックインジャパン2019』終了後なら、著作権管理団体へ登録することができる。ただし、事前に連絡が欲しいとのこと。

また、応募は1アーティスト1回のみ。前回の『ROJACK』と同じ音源での応募や、2曲とも同一音源というのは不可だという。

・何度でもゼロから

今年結成13年を迎えるフリサト。メンバーは今時珍しく、全員がライブハウスで出会った音楽仲間たちである。飲んでいる時や対バンなどでよく会う人と、やがて話すようになり、気づけば同じバンドのメンバーになっていた。

脱退に解散など、それぞれにバンド人生を歩んで来たメンバーの平均年齢は36.5歳。「新人の登竜門」と呼ばれる夏フェスオーディションでは、もはやオッサンの私たちは不利な戦いになるかもしれない。

だが、もう一度、今一度、何度でも、ゼロから這い上がっていこう。結果は追ってご報告したい。

参照元:RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼自分で撮ったフリサトのMVはこちら