ねこを好きな方は多いと思う。メカを好きな人もたくさんいるのではないだろうか。しかし、どうしたらその2つを組み合わせようという発想にたどり着くのだろう。実はそんな突拍子もない組み合わせを形にしてしまったフィギュアがあるのだ。その名も『ねこぶそう』。
2018年8月31日にBANDAI SPIRITS から発売される商品で、その名の通り『ねこ』と『メカ』が合体してしまっているぞ!! 可愛いとカッコイイが同居してしまっているぅぅぅうううう!!!! それにしてもなぜ『ねこぶそう』は生まれたのか、BANDAI SPIRITSに聞いてみたのでご紹介したい。
・ねこぶそうの種類
その前にまずは、種類について軽く紹介したいと思う。ひとつのメカと一匹のねこフィギュアが同梱されているのが、『並盛り』と呼ばれるセットだ。
種類は全部で4つ。組み合わせとしては「グレー&ランチャーメカ」「シロ&ヘリメカ」「茶トラ&タンクメカ」「クロ&ジェットメカ」で、値段はいずれも税抜500円となっている。
そして並盛りセット全てのメカと一匹のねこが同梱されているのが、『てんこ盛り』と呼ばれるセット。税抜1388円と並盛りの約3倍の値段だが、このセットでしか手に入らない “くつした” というねこが魅力的だ。
並盛りのねこたちはエジプト座りをしているか、香箱座りをしているかのどちらかのポーズであるのに対して、くつしたはきちんと四本足で立ちポーズをしている。おいおい、マジで可愛いな……。
・問い合わせ結果
さて、それでは肝心の問い合わせ結果を発表したいと思う。興味深い回答も得ることができたので要チェックだ。
──なぜ、ねことメカを組み合わせようと思ったのですか?
「当初はメカ少女的な企画を考えていました。しかし、ライバルの多いカテゴリーなので、圧倒的な差別化が必要だと考えたのです。
その結果、『可愛いもの×武骨なもの』の『ギャップ』が面白さの肝であるということに行きつきました。そして地球上で最もかわいい生命体=ねこにし、そこに武骨なメカをまとわせればこれまでにない強みのある商品になるであろうという着想に至りました」
──エイプリルフールに発表したことに意図はあったのでしょうか?
「2月22日(ねこの日)に発表するという案もありましたが、試作などの準備が間に合わず、次に意味を持たせやすい4月1日というタイミングをうまく使おうということになりました。
真偽が判別しづらい企画をエイプリルフールに合わせて発表することは話題性を狙う一つの理由でしたが、想像以上の反響がありました。エイプリルフールに各企業が仕込む多数の嘘ネタに逆行して、嘘みたいな本当のことを大真面目に発表する企業があっても面白いのではないかと考えたのです」
──今後、さらにカスタマイズパーツは増える予定はありますか?
「当面はねこぶそう1弾、2弾と弾数を重ねていく中で、各弾にいろいろな使い道のあるパーツを潜ませていこうと考えています。無限軌道、プロペラ、タイヤ、クロー、アーム、ハンドル、などの意匠がありますので、1弾・2弾のパーツの組み合わせだけでも、かなり自由度の高いカスタマイズができると考えています」
──公式サイトの方ですでに2弾の発表(11月発売予定)をされていますが、1弾と比べてどのような部分が変わるのでしょうか?
「1弾でぶそう部分のデザインはフリーモデラーのフクダカズヤ氏に担当していただきましたが、2弾では玩具デザイナーの倉持キョーリュー氏に手掛けていただきました。ミリタリーチック&近未来SFテイストが複合したような1弾に対して、動物型メカからビークルへ変化する2弾という、アプローチの違いを楽しんでいただければと思います。
並盛りは1~2弾で成形色をそろえていますが、てんこ盛りは各弾の世界観を反映した色になっています。1弾はミリタリーチックなグリーン、2弾は世紀末をイメージしたブラウンです」
マジかよ……当初は少女とメカを組み合わせようとしてたのか。驚がくの事実じゃないか。しかも、嘘ネタの流れに逆行して嘘みたいな企画を大真面目に発表するってところがめちゃくちゃイカしてる。
1弾の発売が楽しみなのはもちろんなのだが、2弾のビークルにも期待度が高まってしまう。世紀末というパワーワードが出てきたこともあって、さらにネコの可愛さとメカのギャップが際立つであろう。
今回、BANDAI SPIRITSの並々ならぬこだわりを感じることができた『ねこぶそう』。8月31日は、ネコ好き&メカ好きのハートがガッツリ鷲掴みにされてしまう日になることだろう。
参照元:バンダイ ホビーサイト「ねこぶそう」
Report:石井陽太