いまやヒーロー映画の代名詞になった感もあるMCU作品の数々。だがマーベルも1990年代はコミックが全く売れない出版社で(実際に倒産したこともある)、ここまで世界的な知名度を獲得したのは全て「MCU映画が成功したから」と言っても過言ではない。
これまで2008年の「アイアンマン」を皮切りに、最新作「アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー」まで計19作品が公開されているが、今回は勝手に『MCU作品ランキング』を発表したいと思う。ハッキリ言って主観しかないので、異論は大いに認める。
・マーベル好き歴25年くらいが厳選
だからと言ってエラそうにするつもりはないが、私、P.K.サンジュンのアメコミ歴はまあまあ長い。思えば25年以上前にテレビ放送されていたアニメ版「ミュータント・タートルズ」でアメコミに興味を持ち、1994年から刊行された翻訳版のX-MENを夢中で読んだクチだ。
そんな私からすれば、マーベルがここまでの市民権を得ることは想像できず、多くの日本人が「アイアンマン」だ「キャップ」だと知っていること自体が奇跡に等しい。ここまでマーベルが市民権を得たのも、やはり映画のおかげなのだろう。
さて本題に入ろう。冒頭でもお伝えした通り、今回はこれまで公開されたMCU映画19作品に勝手に点数を付けてみた。映画は娯楽であり、あくまで「個人的なランキング」と思っていただければ幸いだ。公開順に点数を発表し、最後にランキング形式でご紹介するぞ。
・アイアンマン(2008年)…… 90点
経営がヤバかったマーベルが起死回生の一手として制作した記念すべき第1作。ロバート・ダウニー・Jrがハマっただけではなく「大金持ちがいかにしてアイアンマンになったのか?」が丁寧に描かれていて良かった。アイアンマン単体作品では1番好き。
・インクレディブル・ハルク(2008年)…… 85点
意外と評判は良くないが、個人的には好きな作品。理屈抜きでハルクが強いのがいい。残念なのはハルク役を演じたエドワード・ノートンがその後、降板してしまったこと。最初からマーク・ラファロがハルクを演じていれば、また違った評価になったかもしれない。
・アイアンマン2(2010年)…… 70点
1よりはパワーダウンした感が否めない。ミッキー・ロークが演じた敵役「ウィップラッシュ」がどうしても強そうに見えなかった。ウォーマシンやブラック・ウィドウが登場したことだけに意味がある作品。
・マイティ・ソー(2011年)…… 69点
マーベルの中でもソーは特に位置づけが難しいスーパーヒーローである。なにせ “神” なのだから。天才科学者や殺し屋ではなく神とは……? ぶっちゃけこの作品でもソーの立ち位置がハッキリすることはなかった。
・キャプテン・アメリカ / ザ・ファースト・アベンジャー(2011年)…… 81点
作品としては面白い。個人的には結構好きな作品である。ただ、いかんせん1のキャップはマジでコスチュームがダサい。戦時中が舞台なので狙っているのだろうが、それにしてもダサすぎる。そういう意味では、最近のキャップはマジでカッコ良くなったと言えるだろう。
・アベンジャーズ(2012年)…… 82点
作品としてはいまいちだったものの、それでもスーパーヒーロー大集合は興奮した。だが、それだけだった気もしなくはない。でも興奮した。
・アイアンマン3(2013年)…… 60点
何十体ものアイアンマンが登場したが、本当にそれしか印象が無い。一部のファンから「アイアンマンの無駄遣い」と言われているのも仕方ない作品。
・マイティ・ソー / ダーク・ワールド(2013年)…… 61点
前作に引き続き、ソーの立ち位置がいまいちハッキリしなかったため個人的な評価は高くない。ただ、ソーの恋人役で登場したナタリー・ポートマンは超可愛かった。復活希望。
・キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー(2014年)…… 92点
戦闘シーンがシリーズ屈指の迫力。キャップとバッキーの友情物語にもシンプルながら胸を打たれた。あと第1作のキャプテン・アメリカよりもキャップのコスチュームがややカッコ良くなっていたのも〇。
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年)…… 98点
他のスーパーヒーローと比べてもコミックではやや影の薄いガーディアンズだが、映画ではズバ抜けて面白い。キャラ設定もチームワークもストーリーも、そしてBGMもマジで最高。何回でも観れる。
まだまだ続くぞ! 残りの作品、およびランキング結果は次のページへGO!
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
これまでに公開された「MCU作品(ディズニー系マーベル映画)」を勝手にランキングしたい / 異論は大いに認める(2ページ目)
・アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン(2015年)…… 79点
ストーリー的にはアベンジャーズ第1弾と同等だが、1発目のワクワク感を考慮してやや低い点数とした。今作でかなりの時間をかけて誕生させたヴィジョンも、その後あまり活躍できていなくて悲しい。
・アントマン(2015年)…… 87点
実はあまり期待していなかったが、意外や意外かなりの完成度だった。“小さくなる” というシンプルな能力も、最新技術にかかるとかなりダイナミックな作品に。また、他の作品にはあまりない親子の描写も素直に良かった。
・シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ(2016年)…… 95点
心情的にはイヤだが、それでもヒーロー同士の戦いはワクワクしてしまう。キャップとアイアンマンの主張はどちらも正しく、ストーリーにも深みがあった。また、今作で初登場したブラックパンサーやスパイダーマンも含め、それぞれのキャラに見せ場があるのも素晴らしい。
・ドクター・ストレンジ(2016年)…… 84点
万人受けする作品ではないかもしれないが、ドクター・ストレンジの独特な世界観を上手く表現していたのではなかろうか? 初登場のドクター・ストレンジでさえ、ある意味で余裕をもって作れるところにマーベルの強さを感じる。
・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年)…… 100点
1も良かったが2はさらに良かった。個人的には単純な親子ものに弱いので、映画館で号泣してしまった。ガーディアンズは誰かが埋もれてしまうことがなく、各キャラの個性が立っているのが素晴らしい。あとやっぱりBGMが最高。
・スパイダーマン:ホームカミング(2017年)…… 86点
サム・ライミ版のスパイダーマン3部作が傑作だけに、当初はやや厳しめで鑑賞したスパイーダーマンだが、期待をいい意味で裏切ってくれた。スパイダーマンを演じたトム・ホランドは、これまでで最もコミックのイメージと近いティーンエージャー「ピーター・パーカー」ではなかろうか。
・マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年)…… 80点
ソーの中では一番おもしろい。あまり深いことを考えずに、ただソーとハルクが暴れまわる様子を堪能しよう。前2作では何となく暗いイメージがあったが、明るさを全面に押し出したことが功を奏した作品である。
・ブラックパンサー(2018年)…… 91点
アフリカの超ハイテク最先端国家「ワカンダ」の描写がスゴイ。血筋をテーマにしたストーリーも良かったし、何よりブラックパンサーの能力と強さに納得できた。初登場ではあったが「オコエ」や「シュリ」などのサブキャラも丁寧に描かれていたと思う。
・アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー(2018年)…… 120点
ハッキリ言ってこれまでのアベンジャーズとは格が違う。衝撃のラストは映画史に残る大いなる裏切りだ。脚本も監督も、そして「これで行こう!」と決断したディズニーもスゴイ。この作品でMCUは一気にスター・ウォーズ級の映画シリーズになったと確信した。
というわけで、1位から順番に並べると以下のようになる。
第1位: アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー
第2位: ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
第3位: ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
第4位: シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ
第5位: キャプテン・アメリカ / ウィンター・ソルジャー
第6位: ブラックパンサー
第7位: アイアンマン
第8位: アントマン
第9位: スパイダーマン:ホームカミング
第10位: インクレディブル・ハルク
第11位: ドクター・ストレンジ
第12位: アベンジャーズ
第13位: キャプテン・アメリカ / ザ・ファースト・アベンジャー
第14位: マイティ・ソー バトルロイヤル
第15位: アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン
第16位: アイアンマン2
第17位: マイティ・ソー
第18位: マイティ・ソー / ダーク・ワールド
最下位: アイアンマン3
何度でも言うが、この点数はあくまで私個人の主観によるもので、異論も大いに結構だ。ただ1つ言えるのは「それでも全部観た方がイイ」ということ。どの作品をどう感じようと基本的には個人の自由だから、どうかあなたのお気に入りの1本を見つけて欲しい。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼2018年8月31日公開の「アントマン&ワスプ」もなかなか良かったぞ!