東京の玄関口の1つ・JR品川駅。新幹線を除いて計6線が乗り入れ、15のホームを擁するこの駅は、1日平均37万人以上が利用する日本有数の巨大ステーションだ。そんな品川駅だけに、4店舗を展開している駅そば屋が『常盤軒』である。
品川駅を日々使っている人にはお馴染みの存在となっているかもしれないが、普段利用しないホームの常盤軒のことを知らない人も多いだろう。それぞれに特色のあるこの4店舗を食べ比べてみたのでレポートしたい。
・常盤軒の位置
まずは、2017年11月現在、常盤軒は以下の位置に分布している。
1. 山の手線(1、2番ホーム)
2. 京浜東北線(3、4番ホーム)
3. 中央総武線千葉方面(13、14番ホーム)
4. エキュート品川サウス
このうち、4のエキュート品川サウス店のみ『吉利庵』という名前で、新しく綺麗な外観であるが系列は同じである。それぞれの店舗を見たところ、推しているメニューに違いが見受けられた。
・各店舗の特色
私(筆者)が外観で受けたイメージを簡単に説明すると、1の常盤軒は丼、2はカレー推しで、3がそばなどバランス型、4の『吉利庵』からは若干の高級感が感じられる。ちなみに、1と2には『品川丼』という謎の名物メニューもラインナップ。
先に食べ比べた結論から言うと、『常盤軒』と『吉利庵』で好みが真っ二つに別れそうだ。『常盤軒』は推しているメニューこそ違えど、ほぼ3店舗とも変わらない味。
・常盤軒の味
ボソボソした麺と甘さ控えめのつゆのそば、何でもないカレー、丼も可もなく不可もなく。腹に入ればOKのファストフード的立ち食いそばのスタンスだ。
ちなみに、『品川丼』の正体は、つゆの染みたジャンボかき揚げが載った丼。食べてみると、かき揚げを噛んだ瞬間あふれ出すつゆでご飯が進む。鼻にかかる油臭さが非常にB級っぽい味である。
・吉利庵の味
一方、ズバ抜けてウマイのが『吉利庵』。モチモチした麺とコクのあるつゆで、キメ細かいそばの味がする。
また、かき揚げが非常に個性的で、パリッと揚がった綺麗な円筒型。つゆにつけながら食べると旨みが溶けだすようだった。外観だけでなく味も高級感!
・味か雰囲気か
ただし、価格的には『吉利庵』が少し高めで、かき揚げそばを例に取ると『常盤軒』が440円で『吉利庵』が500円。個人的には、60円差ならお釣りが来るレベルなので『吉利庵』一択だが、立ち食いそば屋感がより強烈なのは『常盤軒』だ。
まとめると、一般的なのは『吉利庵』なのだが、外観の香ばしさなど雰囲気と一緒にそばを味わう強者は『常盤軒』の方が好きかもしれない。品川丼も記念にはもってこいな気がする。品川に行った際には一度味わってみてくれ。
・今回紹介した店舗の情報
店名 常盤軒
住所 東京都港区高輪3-26-26 品川駅構内
営業時間 月~金6:00~23:30 / 土・日・祝6:00~23:00
定休日 無休
Report:立ちそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼品川駅を支配する『常盤軒』を食べ比べ!
▼山の手線ホーム・常盤軒
▼京浜東北線ホーム・常盤軒
▼中央総武線千葉方面ホーム・常盤軒
▼エキュート品川サウス・吉利庵