角界は横綱・日馬富士関の暴行問題で揺れている。2017年10月末の地方巡業中に行われたモンゴル力士たちの飲み会で、日馬富士関は貴ノ岩関に暴力をふるったとして、鳥取県警に事情聴取を受けた。
暴行騒動から約1カ月が経過した現在も、全容は明らかになっておらず、本人たちの証言にも食い違う点が見られるらしい。それにもかかわらず、テレビのワイドショーは不確かな情報をこねくり回しており、視聴者はうんざりしているようだ。
・暴行について
この問題が発覚したのは、大相撲九州場所が始まってから。当初 日馬富士関はビール瓶で貴ノ岩関を殴り、馬乗りになって数十発殴ったと報じられていたのだが、県警の任意聴取に対して「ビール瓶での殴打は否定した」とのこと。日本相撲協会の聴取でも、暴行を認めたものの、ビール瓶で殴ったことを否定したという。
・九州場所が行われているのに
2人の証言に食い違う点がいくつか見られており、本人たちや同席者の証言だけが状況を把握する手がかりになっている。そんな状況で、テレビのワイドショーでは次から次へと新しい情報を報じており、何が何だかさっぱりわからないまま、この問題が連日報じられているのだ。
九州場所での取り組みに挑む力士たちにとっても快い状況ではないだろう。また視聴者も、不確かな情報をこねくり回すワイドショーについて、ネット上で次のように反応している。
・視聴者の声
「どのテレビ報道でもこのことばかり」
「テレビでは、枝葉の部分をことさらに取り上げて滑稽」
「他にやることないんかい」
「テレビをつければ日馬富士の話題ばかりだが全く興味がわかない」
「あまりにも酷すぎてテレビ消した」
「どの局も日馬富士の暴行の話ばかり」
「日本のテレビ、おかしい。 朝から晩まで日馬富士事件」
「日馬富士の暴行事件しかやってなくてツマンネ」
「どんだけ日馬富士の話してんだ」
……など。朝から晩まで今回の件を報じているので、視聴者は食傷気味になっているようだ。できれば、事件は警察に任せて、取り調べが終わった事柄を正確に視聴者に伝えるべきではないだろうか。若年層ではテレビ離れが加速しているようだが、同じことを続けていたら、ますますテレビを見る若者が少なくなる気がする。
参照元:毎日新聞、NHKニュース
執筆:佐藤英典
イラスト:Rocketnews24