いまどきラーメン屋なんてものは死ぬほどあるが、ラーメン屋ではないお店のラーメンに妙に惹かれるのはなぜなのか。例えば、海の家のような屋外で食べるラーメン。そして小さな食堂のラーメンもまた、不思議とおいしく感じる食べ物の1つだと思うのだ。
テレビドラマ『孤独のグルメ』に登場した「伊勢屋食堂」という定食屋には、曜日限定でメニューに麺類が並ぶ。その中にあるチャーシューメンが、どういうわけか超ウマいのでお伝えしよう。五郎さんに、なぜこれを食べなかったのかと問いただしたいレベルだぞ。食堂で食べるラーメンの魅力に迫る!
・ドラマのロケ地
あなたは『孤独のグルメ Season 6』に登場した「伊勢屋食堂」というお店を覚えているだろうか? 東京・新宿区にある淀橋青果市場内にある定食屋だ。アクセス的にはJR大久保駅から行くのがベストで、徒歩5分くらいの場所にある。
・市場内にある食堂
これ本当に入ってもいいのかな? 的な感情に襲われつつ、南門から奥へと進む。もちろん市場内は作業中の車も走っているので気を付けてくれ。すると、薄暗い上に入口が小さいため、スルーしてしまいそうになりながらも「伊勢屋食堂」を発見! 中が見えないので入るのにちょっと勇気がいる。
意を決しガラガラっと扉を開けると、予想以上に威勢のいい挨拶に迎えられた。おお! ドラマのまんまやんけ、当たり前だけど!! 平日の午前中にもかかわらず、すでに飲み始めている集団がいたりとけっこうなカオスだ。
・曜日限定・チャーシューメン
さて、主人公である五郎さんは「豚バラ生姜焼き定食」を頼んでいたが、私(あひるねこ)の目当ては「チャーシューメン(税込750円)」である。ここで1つ注意したいのが、「伊勢屋食堂」では麺類の提供が木・金・土曜日限定という点だ。なんともそそられる設定ではないか。さあ、いよいよチャーシューメンが到着!
・シンプル&シンプル
麺が透けて見える醬油スープと、大きめのチャーシューが5枚。その上に青のりのようなものがかかっているという、シンプル極まりないルックスは衝撃的ですらあった。ナルトやメンマさえないのだ。なんったるシンプル! まさに昔ながらのラーメン、いや中華そばという風情である。
・意味わからんウマさ
この簡素さこそ、食堂のラーメンの真骨頂だ。ゴテゴテしたラーメンなんてノーサンキューさ。こういう軽いのでいいんだよ、ズズズ~っとすすると、その意味不明なウマさに思わず絶句。な、なんだこれは! やけにウマいぞ!!
味自体はごく普通の醤油ラーメンだ。何か特別なことは私には感じられない。普通の醤油スープに、麺は少し柔らかいくらい。なのに、なぜかやたらとおいしく感じるのである。理由? だからわかんねーって! 意味わからんけどウマい!! 以上だ。
完
・チャーシューも絶品
さすがにそういうわけにもいかないので、もう少しこのラーメンの魅力を語っていこう。ラーメンもウマいのだけど、チャーシューもまた異様にウマいのだ。見た感じは少し厚いくらいの一般的なチャーシュー、だがしかし。口に入れた時のホロホロ感が絶妙極まりない。
たまにすごく凝ったチャーシューを出すお店もあるが、これはあくまで食堂のチャーシューの範疇(はんちゅう)だ。なのに、このおいしさはどこから来るのだろう。理由? だからわかんねーって! 誰か、複雑さゼロのシンプルなラーメンがここまでウマい原因を教えてくれ。チェーン店の醤油ラーメンなんかより遥かにウマいぞ。
・食べればわかる
最後まで食べ終わったものの、結局おいしさの理由はよくわかりませんでしたとさ。ラーメン屋には決してない力の抜け具合なのか、それとも……。確かなのは、私がかつて食べた食堂のラーメンの中ではダントツの1番ということだ。繰り返すが五郎さん、なぜこれを食べなかったんだ!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 伊勢屋食堂
住所 東京都新宿区北新宿4-2-1
時間 5:00~15:00
休日 日・祝・休市日
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼お店は淀橋青果市場内にある
▼五郎さん発見
▼こちらは日替りメニュー
▼チャーシューメン(税込750円)が激ウマ!
▼漬け物付き