例えば、お酒。ワインやウィスキーは時が経つほど、熟成すればするほど旨味が増すという。出来たてのワインは比較的安いのに、“○○年もの” のワインには驚くほどの高値が付いていることもしばしばだ。だとするならば……。
ワインと同じ “果物” を原料としたジュースならばどうなのだろう? ウマいのかマズいのか? 安いのか高いのか? ……というか、そもそも飲めるのか? 今回は「21年前に賞味期限切れしたネクター」を使った検証をお届けしたい。
・果汁は絶対にヤバいハズ
このネクターは、1995年2月に賞味期限切れした『森永ネクター』である。以前の記事でお伝えした「6年前に賞味期限切れしたカップヌードル」「27年前に賞味期限切れした缶コーヒー」を購入した山口県のリサイクルショップ「モノハウス」にて、約1000円で購入したものだ。
カップヌードルは撃沈、缶コーヒーは意外とイケたが、正直ネクターは相当ヤバいだろ……。缶、保存料うんぬんの前に、果汁は危険! 普通に考えて、夏場なら果物を1日放置しただけで腐っていくのに21年前って……。1995年といえば野茂が大リーグで活躍した年ですぜ?
……とはいえ、中身がどうなっているのか興味津々! 勇気を振り絞り、錆びついた缶のネクターを飲んでみることにした。
・開封してみた
まずはさっそく開封! てかプルタブ開けるのもおっかねぇぇぇええええ!! ビビりつつネクターを開封し、おそるおそるニオイを確かめてみると……。
すっぱ! あー、ダメだこりゃ!! ネクターといえば甘い香りが特徴的だが、ニオイからは甘さゼロ!! ただし吐き気をもよおすような酸っぱさではなく、ブルドッグソースと同じような酸味臭である。というか、鼻が慣れたら完全にブルドッグソースとしか思えない。
次にグラスに移し替えてみると……キャァァァァアアアアアアアアーーーッ!! まっ茶色やんけ! ネクター独特の優しい乳白色は完全に姿を消し、色味もブルドッグソースのような超褐色。ニオイも色もトロみも、ここまでは完全にブルドッグソースである。
・飲んでみると……
そしていよいよ飲んでみることに。口に少し含んでみると、あ……甘い! 全ッ然美味しくないし、どう頑張ってもグビグビはいけないが、ジュースの面影はヒシヒシと感じる。というか、とてもマズい甘いジュースというのが適切だろう。
というわけで結論としては、21年前に賞味期限切れしたネクターは「ニオイも色もトロみもブルドッグソースで、味はマズいジュース」ということになった。21年前のネクターを持っている人はそうそういないだろうが、ご家庭のブルドッグソースでちょっとしたタイムトラベル気分を味わってみてはいかがだろうか。
もちろん、万が一21年前のネクターを持っていても絶対に飲んじゃダメだぞ。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.