少し前から、ネットをざわつかせていた “虚淵玄新プロジェクト”。2016年2月5日にその内容が、台湾とコラボした “人形劇作品” であることが判明した。かねてより虚淵作品を知っている人なら納得、『まどか☆マギカ』から知った人なら驚くと言われていたが、皆さんいかがだっただろうか?
そのさらなる続報が、2016年2月7日に開催された「ワンダーフェスティバル2016冬」内のイベントで少~し解禁! 制作陣やキャストにより新情報、そして人形の秘密などが語られたのだ。
・虚淵玄×台湾 “布袋劇”
この度、“虚淵玄新プロジェクト”としてスタートした作品『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』。これは台湾伝統の布袋劇(ほていげき)とコラボしたものだ。
伝統劇というと古臭いイメージがあるかもしれないが、台湾の布袋劇、とくに今回コラボする霹靂社のものは伝統に現在の技術を組み合わせた全く新しいものである。特撮要素ありの、CGエフェクトばりばり。壮大なストーリーもさながら、人形の顔立ちが非常に耽美的で美しく、二次創作やコスプレが大変はかどっている。
・ワンフェスのイベントで早速続報!
……それはさておき。ワンフェス内で行われたステージイベント「ワンホビ」で、早速続報が公開された!
イベントに登壇したのは、虚淵玄さんら制作陣を始め、出演する声優の関智一さん、中原麻衣さん、そして霹靂社の黄強華さん。虚淵さんが2年前に台湾で布袋戯と出会い感激した話など、今回のコラボにいたるエピソードが語られた。また、主題歌はT.M.Revolutionさんが担当。さらにキャラクター2名の新情報も発表された。
・人形の秘密も公開
実際に台湾の人形師が人形を操り、リアルタイムで関さんと中原さんが声をあてるシーンもあり、30分のステージは会場は大いに盛り上がったぞ。
これだけ精巧な人形を見ていると、中には体があってマリオネットのようになっていそうなものだが、布袋劇の人形には胴体がない。中は袋状になっているのだ。「“布袋” 劇」と呼ぶのはそのためである。
ただ、その構造は複雑だ。さらに衣装や装飾品もあるので1体の人形はかなり重い。今回、ステージに登場した人形も3キロとのこと。その人形の中に腕を入れ、指を使って、人形の頭、両手、そして目や口を巧みに動かすのだ。
人形が動いている様子は公開されている動画で確認できるが、ときに大胆、ときに艶っぽい動きを手の指で操り、さらに凄まじいアクションをこなすとは、まったく何て技なんだ! 3分演じるのに10年の修行が必要と言われているが、熟練した技術が必要なんだなぁ。
・どんな化学反応が起きるのか
『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』は、虚淵さんによる、完全新作の武侠ストーリーになるという。ただでさえ凄まじい布袋劇が、虚淵さんの手を経ると、いったいどんな化学反応が起きるのだろうか。その点について、霹靂社会長の黄さんも「日本と台湾の文化の融合が美しい火花を作る」という旨のコメントをしていた。
期待が膨らむ同作だが、テレビ放送は2016年夏予定だ。それに先駆け、3月26~27日に行われる「アニメジャパン」で、さらなる情報が解禁される模様だ。続報を待ちたい!
参照元: 『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』公式サイト、布袋戲的功用與特色(中国語)
執筆:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
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▼こちらが新たに公開されたキャラクターだ
【キャスト】『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』に登場する魅力的なキャラクター達の新情報公開!丹衡(タンコウ)を平川大輔、獵魅(リョウミ)を戸松遥が担当! #TBF_P pic.twitter.com/6svI0w3poa
— サンダーボルトファンタジープロジェクト (@TBF_PR) February 7, 2016
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