ロケットニュース24

【コラム】水まわりのトラブルに強い男はカッコイイ

2015年10月21日

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突然だが、女性にとって『つまらない男』よりも、『つまる(おもしろい)男』のほうがいいに決まっている。だが、『つまらせる男』よりは『つまらせない男』のほうがカッコイイ。例えば、トイレが詰まってしまったとき……。

動じることなく手際よくその詰まりを解消させることができたら……超カッコイイ。──と、先日私(DEBUNEKO)は気づくことがあった。以下は、その発想に至るショートストーリーである。

・トイレの水が止まらない

我らがロケットニュース24編集部のトイレは 1つしかない。そんな当編集部の唯一のトイレは、常に入れ替わり立ち替わりのフル稼働。そんな中、私が入室した際、事(こと)は起きた。

前の人からあまり時間をおかずに入室したため、トイレの水はまだ流れている途中だった。大抵の場合、自分の用が済む頃には止まっているか、少々待つ程度。しかし──、いつになっても止まらない

流れっぱなしの便器を前に、しばし たたずむ私。しかし待てど暮らせど水は止まらない。厄介な事に、水の流れが微妙に届かないエリアにペーパーが残ってしまっていたのである。「音姫代わりだー。ラッキー」などと軽い心持ちだった私に、いくばくかの焦りが現れ始めた。

私:「(このままではウンコだと思われてしまう……)」

だが、いくら小とはいえレディが流れ切っていないトイレをそのままに退出できるはずもない。途方に暮れること5分。持っていたスマホから社内チャットにて外に助けを求めるも、応答はなし。キリがないので意を決して外へ出ると、部屋には中澤記者(以下、セイジ)と砂子間記者。

ベランダでは編集長GO羽鳥がメグ記者と話し込んでいる。私は開き直って声を張った。

私:「すみませ〜ん! 水がナイアガラの滝状態で止まりませ〜〜ん!!!(半泣)」

・突入

それを聞いたセイジと砂子間記者は「なに!?」と勢いよく立ち上がり、ズイズイと私がまだ流しきれていないトイレに突入する男達。そして「自宅のトイレをよく詰まらせる」というセイジが、率先してタンクに手を突っ込む。

砂子間記者も、長年のサーカス生活で水のトラブルごときで動じる様子もなく、手際よくサポート。GO羽鳥は相変わらずメグ記者と話し込んでいる

数分の格闘の後、「もう大丈夫です。」とトイレから出てきたセイジだが……その手はブルーレットで真っ青に染まっていた。すぐさま流しにて石鹸を水色に染めながら手を洗うセイジと、滴った青い水を拭き取る砂子間記者。

私:「(あ、かっこいい。)」

私は口半開きで、しばし彼らの背中を見つめていた。GO羽鳥は相変わらずメグ記者と話し込んでいる。こうして、半使用中の個室に男が3人も乗り込んでくるという事態に見舞われつつも、私は自分の手は汚さないまま事なきを得た。

後にセイジに話を聞くと、タンク内にブルーレット的な何かが詰まっており、水がどうのこうのと喋っていたが、何だかよくわからない。とにかく私ではとても直せない状態だったようである。

・犯人は編集長

事が収まり、編集部が再び落ち着きを取り戻したその頃、ようやく席に戻ったGO羽鳥。チャットでの私の呼びかけをみて、遅ればせながら「え。どうなった?」との確認があったので、状況を説明すると……

GO羽鳥:「スマン、原因は俺だ。さっき青いやつをドボンした」

と告白。そして、同時に「セイジごめん! 詰まらせたのは俺だ」と半笑いでセイジに謝罪。だが、手をほんのりブルーに染めたセイジは真顔で、「気をつけてください」とピシャリ。予想外の厳しい一言に、シュンとする編集長。

セイジと砂子間記者は勇敢だった。世の男性には、『つまらない男』ではなく、『つまらせない男』であって欲しいものだ。『つまらせる』のはもってのほかだ。ちなみに、翌日セイジの手はまだ ほんのり青く、しかも荒れていた。

執筆:DEBUNEKO
Photo:RocketNews24.

▼容赦なくトイレに突入する男たち。

▼「よし、直った。」

▼ブルーレットまみれの手を「キッタねぇ……!」と言われ、「直したのに……」と悲しむセイジ。

▼石鹸の泡も見事に水色に……。

▼翌日、手が荒れたらしい。

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