スコーピオンズと言えば、1965年から活動しているドイツの大御所ロックバンドだ。70・80・90年代と様々な音楽的ムーブメントが勃興(ぼっこう)しては廃れていったヨーロッパにおいて、60年代から現在までライブツアーをしているバンドというのは決して多くない。ロック界のレジェンドと言っても過言ではないだろう。
そんなスコーピオンズのライブに、12歳の少年がギタリストとして参加したらしい。って、え? 12歳? ちょっと何言ってるか分かんないな。
・12歳のギタリスト「ブランドン・ニードゥラーワー」
私が高校生の頃、これまたレジェンドバンドの一角である「ディープパープル」が海外のフェスで甥っ子にギターを弾かせている映像を見たことがある。ヴォーカルのイアン・ギランが親バカ丸出しで笑顔を浮かべ、まともに歌うことさえできていなかった。それがとても腹立たしかったことを覚えている。
要は、海外のおじいちゃんという年齢に差し掛かったロックの大御所は、たまにそういう押し売りのようなことをやらかす。今回もそれかと思った。しかし、この12歳の少年ブランドン・ニードゥラーワー君は、実はとても凄いヤツだ。
・様々なプロ達と共演
初めてギタリストとしてステージに立ったのは8歳の時。それ以来、4年間で米ミュージシャンのグレッグ・オールマンなど、様々なプロ達と共演しているとのこと。一体何者なんだ!? ブランドン君!
・ロックにギターを操る
映像を見ると、ロックなアクションでスコーピオンズ相手に一歩も引かないプレイを繰り広げるブランドン君がいる。彼の自信に満ちあふれた弾き姿は、とても12歳とは思えない。実はおっさんなんじゃないか? むしろ、スコーピオンズに在籍していたこともあるギターの神様、マイケル・シェンカーが中に入っていると言われたほうが納得できそうだ。
なお、このライブ映像は、結成50周年を迎え発売したオリジナルアルバム『祝杯の蠍団~リターン・トゥ・フォエヴァー』の全米発売を記念してニューヨークのバークレイ・センターにて行われた、バンド史上初のライブストリーミングの映像とのこと。
初めて、ステージでプレイした曲はスコーピオンズの「Rock You Like A Hurricane」というブランドン君。彼にとっても、スコーピオンズにとっても、ファンにとっても特別な瞬間になったに違いない。