ロケットニュース24

【格闘グルメ】キラーカーンが営む「元プロレスラー系飲食店」No.1『居酒屋カンちゃん』に行ってきた / お店を末永く続ける秘訣とは?

2015年8月28日

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元プロレスラーや元格闘家が経営する飲食店や、プロレス・格闘技関連のレストランを全力で応援するのが、この「格闘グルメ」のコーナーだ。四角いリングを降りてからも、戦士たちの “時間無制限1本勝負” は終わらない……!

しばらく時間が空いてしまったものの、今回ご紹介するのは「元プロレスラーが経営する飲食店No.1」ともいうべき実績を誇る、キラーカーンさんの『居酒屋 カンちゃん』だ。長く飲食店を続ける秘訣も聞いてきたゾーーー!

・『居酒屋 カンちゃん』は近く閉店

突然だが、『居酒屋 カンちゃん』は2015年8月29日をもって閉店する。その情報を聞きつけ、これは1回行っておかねば! と思い同店に急行したのだが……。実は立ち退きによる移転のためで、9月3日からは『歌謡居酒屋 カンちゃん』が新宿は歌舞伎町にオープンするということであった。

それはさておき、元プロレスラーが引退後に飲食店を経営するケースは非常に多い。だが平たく言えば、ほとんどのお店は数年で潰れてしまうのだ。そんな中、20年以上も続く『カンちゃん』は、『ミスターデンジャー』と並ぶ、「元プロレスラー系飲食店」の大成功事例として知られている。

・正真正銘のトップレスラー

キラーカーンさんといえば、アメリカで成功した数少ない日本人選手の一人で、一説によれば一週間のファイトマネーは、当時のレート換算で600万円という正真正銘のトップレスラー(月計算で2400万! 年だと2億8800万!!)。また、その絶頂期に引退し、その後は2度とリングに上がっていない、潔さでも知られた人物である。

筆者が伺ったときは、平日であるにもかかわらず、お店はほぼ満席。キラーカーンさん自身も、オーダーを取ったりレジを打ったり料理を運んだりと、巨体を揺すらせながらお店の最前線で働いているのが印象的であった。そんなキラーカーンさんに、飲食店を長く続ける秘訣を聞いてみたぞ。

筆者:元プロレスラーが経営する飲食店は長続きするお店が少ないのですが、長くお店を続ける秘訣はなんでしょうか?

カーンさん:儲けを考えないことですよ。飲食店というと、原価に3倍とか3.5倍ってしたくなるでしょ? 賃料やら人件費を考えたらそうしたくなる気持ちはわかるけど、僕はせいぜい2倍。お客さんの納得する値段で提供するってことですよ。

筆者:なるほど。お客さんに誠実に、ということでしょうか?

カーンさん:そうですね。あとは味ですよ。腕があれば年齢なんて関係ない。うちのメインコック2人は68歳と62歳ですけど腕は抜群。味が良いものをお客さんが納得できる価格で提供し続ければ、後から儲けは付いてきますよ。

筆者:あたり前のことをあたり前に続けていくということですね?

カーンさん:マグロの原価なんて普通の人はわからないでしょ? いくら美味しくても3000円じゃ納得してくれない。一度「高いな」と思われたら、そのときはお金を払ってくれるけど、2度と来てくれない。逆に納得してくれれば次も来てくれる。

筆者:なるほど。ちなみに、ご自身もお店ではバリバリ働いてらっしゃるんですね。意外でした。

カーンさん:家でじーっとしててもつまらないですよ。僕は元プロレスラーかもしれないけど、今は居酒屋のオヤジですから。ここが好きなんですね。

お店が賑やかで、キラーカーンさんの声質がこもり気味なこともあり、途中途中で聞き取れないことはあったが、「味が良いものをお客さんが納得できる価格で提供する」という基本中の基本は、何度も熱心に説明してくれた。

・安くてウマくて最高

その後いただいた料理はマジで絶品! 辛口の味噌で味付けされた『カンちゃん鍋』、カーンさんが引き抜いてきたという中華職人が手掛ける『手作り餃子』、カーンさん自身が「ウマいよ」と薦めてくれた『豚バラ串』などなど、どれもウマい上に「これならお得!」 と思える内容であった。

先述した通り、『居酒屋 カンちゃん』は閉店してしまうが、『歌謡居酒屋 カンちゃん』で鍋以外の料理は食べられるということだから、興味がある人はぜひ立ち寄ってみてほしい。プロレスを知らない人が行っても、きっと満足できるぞ!

・歌謡居酒屋 カンちゃんの詳細データ

店名 歌謡居酒屋 カンちゃん
住所 新宿区歌舞伎町2-28-2 東松ビル3階 C号室
時間 平日18:00~ラストまで
休日 日曜日・祝日

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼居酒屋 カンちゃんだ。

▼料理はマジ絶品! 名物「カンちゃん鍋」

▼「ハンパじゃないよ」と言っていた手作り餃子。マジでウマかった。

▼「ハンパじゃなぁぁぁぁい!」

▼豚バラもヤバい! この厚さ!!

▼ずっとこうしてたい。

▼店内の様子。フレッド・ブラッシーが当時のマネージャーだったのだ!

▼ちなみに超美声の持ち主で、演歌歌手としてもデビューしてるぞ。

▼関係ないが、カウンターに谷津嘉章の手ぬぐいが。

▼丁寧に答えてくれるカーンさん。人格者や。

▼後ろにキラーカーンが!

▼こっちにも!

▼モンゴリアンチョップで撮影してもらったぞ!

▼宮尾ススムみたいになった。

▼キラーカーンさん、ありがとうございました! 

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